カドゥム・ハーカーム
かどぅむはーかーむ
「我コソガ真ノ統馭者……カドゥム・ハーカーム……深遠ノ知恵ヲ求メシ者ヨ……其ノ業ハ巡ル……」
フーム・ラカーブに倍する巨体を持つ。その見た目は黄金の巨体と肘から2つに分かれるように伸びる4つの腕を持つ特異的な姿をしており、背中にはリング状に並んだ黄金の物体が浮いている。
なお「ハーカーム」とは彼の率いる分身の総称。ラ・ギアスに存在する巨人族は彼の分身であるため、厳密にはラ・ギアスの巨人族とはカドゥム・ハーカーム一体しか存在していないが、ラ・ギアスの歴史資料においてはカドゥム・ハーカームという存在の名前を記すのが憚られたために巨人や巨人族という曖昧な表現で記録されていたとのこと(2015年電撃スパロボ春号に記載)。
本編に登場したカドゥム・ハーカームは再生こそ果たしたものの既に「怨念」という存在に堕してしまっていたため、太古に君臨していた生前とは力や思想に相違があった可能性が示唆されている。また、「怨念」という存在に変質した事が最終局面での敗北の一因であったという。
名前はヘブライ語でカドゥムは「古代」、ハーカームは「知恵」「叡智」「知恵者」「賢者」を意味する。和訳するなら「古の知恵者」あるいは「古の賢者」となる。また、アンティラスやガエン、ウーフなどのラ・ギアスの神話に登場する神々は全て巨人の名前である(彼とその配下がヘブライ語で命名されているのはシナリオ担当者が違うため)。
種族としての設定
「カドゥム・ハーカーム」は個体の名称と同時に種族の名称でもある事が「スーパーロボット大戦OGムーン・デュエラーズ」にて判明した。同作ではラ・ギアスに現れた者に続き、様々な世界のクロスゲートから同族が送り込まれ、その地で教化を行っている。 彼らハーカームの目的は基本的に「来るべき試練に備え、強靭な剛力剛念を持つ生命体を育成する事」にある。その多くは教化対象に対して協力的かつ献身的であるが、人の剛力剛念が自らの教化を乗り越え制御を離れる事を危惧する者、自らの教化を曲解して理解する教化対象には容赦なく排除の意志を見せて根絶を図ろうとする者などさまざまである。
教化を終えると最後は「宝玉」となる。この宝玉はハーカームの魂と強力なエネルギーを秘めている。フューリーの世界ではグランティードに、マシンヒーローの世界では化神艦グランドレッド・フェノッサに組み込まれている。
巨人族の王だと思われていたフーム・ラカーブを打ち倒したマサキ達の前に、真の巨人の王が現れた。
頭上の光輪、金色に輝く体、翼のごとき衣、今までの巨人族を遥かに上回る体躯……それこそが巨人の王にして原初の巨人、カドゥム・ハーカームである。
そもそも巨人族というのは、本来カドゥム・ハーカームという存在が分化したもの。
つまり、カドゥム・ハーカームこそが「巨人」であり、同時に「巨人族」だったのだ。
マサキ達の前に現れたカドゥム・ハーカームは崩落によって現れたクロスゲートの上に鎮座する。
そしてマサキ達の疑問に対し、自身の目的や、自身がラ・ギアスに現れた経緯を語る。
曰く、彼がクロスゲートを通じてラ・ギアスにやってきたのは全くの偶然であったという。
しかしラ・ギアスの特異さ……地上世界からは位相がズレており、外的要素を極端に受け付けにくいという性質に気付いた彼らは、この世界を「閉じた楽園」として活用することを思いつく。
カドゥム・ハーカーム本来の目的である「『試練』に打ち勝つための知的生命体の創造」を果たすための場所として、ラ・ギアスはうってつけだったのだ。
だが前述した通り、想定以上の力を得た人類はゼルヴォイドと共に反乱。カドゥム・ハーカームの目論見は一度は失敗に終わる。
運命のいたずらと遥かな時間の果てに現出したカドゥム・ハーカームは人類がラ・ギアスを管理している現状に憤り、ラ・ギアスのリセットを宣言。
一方でその知識や意識にはイマイチ判然としないところがあり、シュウがクロスゲートについて尋ねた際には「教化ト我ガ統治拒ム汝ラニ、教授スル必要無シ(約:自分の思い通りにならないお前らに教えてやる道理はない)」と回答を拒否しておきながら、問答を続けていくうちに「カドゥム・ハーカームはあくまでクロスゲートを『ツール』として使えるだけで、その本質は全く理解していないのではないか」という疑問が露呈していく。
そもそもラ・ギアスに来たことすら彼の意図ではなく、それもあってシュウは最初から「聞いても無駄」と結論付けていた。
彼の目論む再教化は当然マサキ達にとって許せるものではなく、『魔装機神』シリーズ最後の決戦の火蓋がクロスゲートの上で切られることとなる。
マサキ達の想像以上の力によって追い詰められたカドゥム・ハーカームは倒されてもなお、再び怨念として存在し、いずれは再び現出するという意思を見せる。
しかしそこに、サイフィスとの交信によって新たな力「アカシックノヴァ」を得たマサキが立ちふさがった。
マサキはアストラル界に存在するすべてのエネルギーを機体に集中させ、カドゥム・ハーカームにアカシックノヴァを放つ。
カドゥム・ハーカームは言ってしまえば、負念の集合体とでも呼ぶべき存在である。
ならば、強き正念である精霊の力ならば対消滅させることができるはず――それが、サイフィスがマサキに示した「打開策」だった。
「我ガ……王タル我ガ……入滅スル……ナド…………!!」
この時に至り、カドゥム・ハーカームは『試練』に打ち勝とうとする自分自身こそが人類に対する『試練』であったことに気付く。
しかし最後まで「巨人の王」のプライドを捨てられず、消滅しながらクロスゲートの中へと消えていった。
この戦いを最後に『魔装機神』シリーズは終わり、マサキ達の物語はOGシリーズへと続いていくことになる。
魔装機神シリーズ
スーパーロボット大戦OGサーガ魔装機神F_COFFIN OF_THE_END
初登場作品。ラスボスとして最終話で登場。HPは841420という脅威の数字を誇るが、幸いにもHP回復能力がなくイベントでHPが回復することもないため、殴り合いに持ち込めばいつか勝てる。実は全員に「魂」を取得させた上で限界まで強化したラ・ギアス7大超兵器の最強武器なら軽く100000を超えるダメージを叩きだすので、あっさりと落ちてしまう。そうでなくともメインアタッカーはガエン、アーマラなどに回して、前述の7人を援護攻撃に回してその火力を最大限に利用したら、一度の戦闘で50000~60000ほど削れるので膨大なHPの割にそこまで苦労しないだろう。しっかりと機体・操者の強化を行っていれば決して苦戦する相手ではないが、敵フェイズでの2回攻撃には注意。修理ユニットが狙われると厳しい。なお、後述する展開上の理由と、幾つかのキャラの最強技に特殊セリフが用意されているので、せっかくなら自分の好きなキャラクターで各自止めを刺すといいだろう。
ケイサル・エフェス ダークブレイン ペルフェクティオ:カドゥム・ハーカームと同じく、負の想念/思念を糧とするスパロボのラスボス達。
XN-L:マシンヒーローの世界における同族。
創世神フューレイム:フューリーにおける同族。