クロスゲート
くろすげーと
- 2001年~2007年までの間スクウェア・エニックスが運営をしていた、日本国産の多人数プレイ型ロールプレイングゲーム『CrossGate』。
- TVゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』や『魔装機神』シリーズ、『無限のフロンティア』シリーズに共通して登場する用語。本項で解説する。
異なる時空同士を繋ぐゲート。大抵の場合、巨大なリング状の構造物の形をとっており、リングの内側が異空間への出入口となっている。
いつ、誰が、何の目的で作り上げたのかは全く不明だが、とにかくこれを潜り抜けた先が「こことは異なるどこか」に通じているのは確かで、別の銀河や並行世界、場合によっては過去や未来へ繋がっている事もあり得る(ただし、潜り抜けた先から再び元の世界に戻れる保証は何もなく、また迂闊な時間移動は言うまでもなく多大な危険を伴う)。一方、時にはここから招かれざる異形の敵が出現してしまうような事態も。
その在り処も様々で、宇宙空間を浮遊しているケースもあれば、惑星の地上や地中深くに安置されていたり、空の上に浮かんでいるようなケースもある。
初出は1999年発売の『スーパーヒーロー作戦』。この当時はまだ明確な構造物としては描かれておらず、宇宙にあまた存在する時空の門、という扱いをされていた(そしてラスボスのユーゼス・ゴッツォは、これを利用した因果律操作装置「クロスゲート・パラダイム・システム」の完成を目論んでいた)。その後も『スーパーロボット大戦α』シリーズ等、様々なスパロボおよびその関連シリーズ作品に設定を追加されながら登場している
(なお現在のリング状の巨大構造物として描かれたのは『第3次スーパーロボット大戦α』が初。メタ的な話をすれば、地球や外宇宙・未来世界といったそれぞれ異なる世界を舞台にした参戦作品達を、大人の事情によりゲーム制作側が都合よく選ぶことを許されず、物語全体の流れを犠牲にしてでも版権側の希望するタイミングで参戦・活躍させなければならないというスパロボならではのジレンマを無理矢理解消させるため、「こういうものがあるんだからしょうがない」という理由付けのために導入されたという)。
その正体は、新世紀エヴァンゲリオンで語られた「第一始祖民族」が作り上げたオーパーツ。
彼らの意志の集合体である無限力、すなわちイデの支配下にある。そのシステムの都合上人の念に反応して動くのだが、基本的にはイデが勝るため、その干渉を跳ね除けられるサイコドライバークラスの念動力者でなければ十全には扱えない。
厄介な点としてこの機能はフォールドなど他者のワープ機能にも干渉することがあり、第3次α序盤では方々から新たな敵やα時代の味方を呼び寄せ、トラブルメーカーと化していた。
また、物体としてのゲートはサイコドライバーであれば新たに設置することが可能。
かつてナシム・ガンエデンとゲベル・ガンエデンが地球を旅立ち、バルマーを立ち上げた後にナシムが地球へ帰ると言い出した際、ゲベルがナシムを送り出すついでに地球と行き来ができるようにクロスゲートを開通させている。
ナシムはこれを使わず来た道を戻り、銀河を横断して帰ったため使われることはなく、双方の星においてクロスゲートは沈黙したままになっていた。
その後、無限力による審判「アポカリュプシス」が始まったことで地球側のゲートが再起動。バルマー側はルアフ・ガンエデンにより既にゲートの制御をものにしており、当初はバルマー側の戦力投入に使われていた。
銀河大戦の終戦後は、アポカリュプシスを人類が乗り越えたことで無限力が干渉しなくなったため、地球側のゲートは機能を停止。
しかし、ここまでの研究により、疑似的にクロスゲートを開くことは可能になったほか、バンプレイオスが完全完成すれば同等のワープ機能を備えると語られている。
スーパーロボット大戦OGシリーズ
物語の行く末を左右する大きなカギの一つとして描かれている。
ルイーナの襲来やフューリー・ガディソードの凋落、地底世界ラ・ギアスにおける「静死の棺」事件等、各方面に大きな災厄をもたらす危険な存在でもあり、あのシュウ・シラカワでさえ未だその全容を解明できず、ネオ・グランゾンを以てしても破壊できない厄介な代物となっている(……のだが最近、初めてこれを物理的に破壊し得る機体が現れた)。
ちなみにガディソードは「ゼモン」、フューリーは「ル=クク・ヴォーデュ」と呼称しているが、これらを地球の共通語に翻訳すると「地獄の門」となる。
結局のところ、色々凄いシステムだがロクなものではないという認識はどこの星でも共通の模様。
本作においては目的の場所に直接転移でき、出口がなければ疑似的なゲートを作り出す「第3次α」のものとは違い、
- 転移先にもクロスゲートが必要
- 到達するまでに「境界空間」を通過する必要がある
という特徴がある。また、この境界空間は生命体の負の念で満ち満ちているという恐ろしい事実が明かされており、ラ・ギアスでのカドゥム・ハーカーム撃破の余波で負の念がラマリスと化して降り注ぐ「クロスゲート・バースト」を引き起こしている。
無限のフロンティアシリーズ
今作においてはアインストレジセイアが開いたものとなっている。
本来は並行世界だったロストエレンシア、神楽天原、エルフェテイルおよびその高空の都市国家フォルミッドヘイムを接続しており、これを通じて世界の行き来が行われている。
やたらに世界が繋がっている理由は、アインスト空間から迷い込んだアインストレジセイアが閉鎖状態のクロスゲートを発見し、元の世界に帰ろうとして片っ端からクロスゲートを開き続けたため。
大まかな特性はOGシリーズのものに近いが境界空間には繋がっておらず、それぞれに対応するゲート同士が結ばれている。また、アインストの思念の影響を受けているためしょっちゅう機能不全を起こすなど、他と比べてアイテムとしての側面が強い。
ハーケンがヴァールシャイン・リヒカイトを撃破した際の衝撃で世界同士が一つに融合したため、各地のクロスゲートは接続先が無くなり消滅、残ったものも機能を停止。
最終的にはフォルミッドヘイム中枢部の「バレリアネア塔」にある1つを除いてすべて失われたが、これによって特性がαシリーズのものに近づいたらしく、「NAMCO×CAPCOM」の物質界や「テイルズオブヴェスペリア」のテルカ・リュミレースなど、スパロボが全く関係ない世界ともあちら側に出口を開いて勝手につながるようになった。
ちなみにこの世界のクロスゲートは閉鎖状態では小さくたたまれるのだが、どうやらこの状態だと担いで運べるらしく、毒牛頭と毒馬頭がゲルダ・ミロワールの命令で奪取している(後にハーケンやアクセルからこの話を聞いたギリアムは、エンドレス・フロンティアのクロスゲートは簡易複製型、あるいは機能を限定する調整を受けている可能性を考察している)。