概要
Act.13(ファーストシーズン最終話)、14(セカンドシーズン第1話)に登場。
パラダイムシティの外に存在する勢力・『ユニオン』が送り込んだ3体のメガデウスで、一体ごとのスペックは低めな反面、集団行動による連携で敵を翻弄する運用設計を持つ。
手傷を負いつつもR・Dを退け、ドロシーを同伴させたロジャーが駆るビッグオーと港の接岸部内で交戦。矢継ぎ早の必殺威力の武装が直撃しても復帰し、ロジャーの動揺による焦りで僅かに動きの鈍った隙を突き右腕を丸ごと脱落させる損害を与える。
しかし、ロジャーが見失い掛けたアイデンティティを取り戻し、いつもの調子になったビッグオーに包囲していた所を吹き飛ばされ、そこでよろけた瞬間をモビーディック・アンカーの全方位射出に巻き込まれ、3機とも胴体を貫かれる格好で撃破・機能停止された。
だが、この3機に与えられたもう一つの目的は、そのボディの一部に偽装して隠したビッグファウのパーツの運搬役。ビッグオーと交戦しようがしまいが、受け取り相手のアレックスはどの道回収するつもりであった。
その後Act.17で、回収された残骸はメガデウス・ハンガーに運び込まれて解体、内部のパーツを摘出されビッグファウが組み立てられた。
しかし、身勝手極まるアレックスの本性をユニオンも看過しておらず、密約を反故にされた際の報復手段としてパーツ摘出後の残存部位が再起動・結集、合体メガデウス『ボナパルト』となるシステムを組み込んでおり、Act.20でヴェラ・ロンシュタットがそれを起動させている。
各機の名称は、フランス革命に関わった人物より取られている。人類史上初のテロリズムとなった同革命をなぞるかの様に、この3機を通して持ち込まれたビッグファウとボナパルトは物語終盤、パラダイムシティを壊滅させん勢いの大破壊を齎す事になった。
各機詳細
カルノー
扉絵中央。モアイを思わせる胴体と一体化した大きな顔(配置は右寄りにズレている)が目立つ。
開幕のクロム・バスターで顔の右半分を損傷してダウンするも、しばらく後に復帰。ピッタリ閉じていた口を開いての大顎でビッグオーの右拳に喰らい付くや破壊音波を放ち相手の右肩を破壊、そこから先を脱落させて事実上食い千切る戦果を挙げる(※同格のザ・ビッグすら、一部装甲を破損させる程度のダメージで部位破壊迄には至らなかった)。
頭部内にビッグファウの頭部を収納、下半身はビッグファウの物を偽装してそのまま使っている。ボナパルトには両腕とその駆動機構のみが使われた。
名の由来は、革命期のフランス軍の軍政改革を主導し「勝利の組織者」と称えられた軍人にして政治家、ラザール・カルノー。数学者としても功績を残しており、カルノーサイクルを考案した長子の二コラ・カルノーら子孫達と区別する為、『大カルノー』とも呼ばれる。
フーシェ
扉絵左。左右非対称の角を持ち背中にブースターらしき物を背負う。
サドン・インパクトの直撃に耐え切れる装甲と、角から放つ電撃を持つも、同じ能力を持ったロベスピエールと比べていささか目立たない印象。
実は背面のブースター風のパーツは、ビッグファウの両腕(スクリュー・アーム)を偽装させた物。つまり文字通りパーツを背負って運んでいた。ボナパルトには胸部(ドリルアームの駆動機構)と下半身、頭部(右側の角はパージ)が使われる。
名の由来は、革命中の混乱を時節事の権力者に取り入る事で生き抜いた近代警察組織の祖、ジョゼフ・フーシェ。彼の事跡を参考とし、川路利良は日本警察の基礎を築いたとされる。
ロベスピエール
扉絵右。悪役風のデザインをした菱形状の頭部と両腕の円錐型衝角(ドリル)が目を引く。シルエットも3体の中では比較的スリムな印象。
フーシェと同様の装甲と電撃に加え、両腕のドリルを用いての格闘も可能だが、ビッグオーには通用しなかった。
上半身はビッグファウの物を偽装してそのまま使っていて、両腕のドリルはスクリュー・アームの駆動機構を流用した物の様子。ボナパルトには頭部(頭頂部の角は右側に倒れる)と、フーシェの胴体と接続してドリルアームになる両腕に加え、上下反転して首部分となる腰パーツが使われる。
名の由来は、革命期内で最も有力かつ代表的だった革命家、マクシミリアン・ロベスピエール。共和制を守る為と称して敵対者に凄惨な粛清を繰り返す恐怖政治=テルールを展開し、テロリズムや改革派=左翼(及び対義となる保守派=右翼)等の思想概念を後世に残した。