ベック「見せてやる! 東洋の、神秘をォォォォォッ!!」
概要
ジェイソン・ベックが設計し、日系ドーム最大の企業、ヨシフラ・ヤカモトインダストリーのテクノロジーによって誕生した奇跡の合体ロボット。不完全なメガデウスのインターフェース技術を組み込んだ、パラダイムシティの現存技術のみで製作された『ヘビーメタルユニット』の一種で、以前ベック一味が造り上げたベックビクトリーデラックスのバージョンアップ版とも言える。
スポーツカー「ベックモービル」、トラック、建築車両の3機からなり、ベックの「ファイナルトゥギャザーだ!」の掛け声を合図に「暗前狡渉」と書かれた岩の中からスポーツカーが出現。
トラックが下半身、建築車両が上半身に変形合体し最後頭部にスポーツカーがドッキングして完成する。
ベック曰く「東洋の奇跡」らしく、歌舞伎の見栄の様なポーズをとる。
武器は両肩のパーツを組み合わせた『ブーメランブレード』。
しかし極上極悪の必殺技を出そうとした途中で、必要な情報を聴いたことで用済みと判断したロジャーの手でビッグオーのO・サンダーを容赦無く叩き込まれ破壊された(※残骸が割と残っているのと中のベック一味が黒焦げ程度で済んでいる事から、大分威力は抑えた様子)。
当然この後、ベック一味は駆け付けた軍警察にしょっ引かれたのだった。
THEビッグオーの中でも最短で破壊されたメガデウス。ぶっちゃけ合体シーンの方が長い。
構成メカ
- スポーツカー(ベックモービル)
頭部コクピットを構成。ジェットブースターで長いスロープを駆け上がって組み上がったRX3の頭部に飛び込み、装甲で覆われた後スクリーンアイに「風神」の文字が浮かぶ。
コクピットレイアウトはビクトリーデラックスと同型。
- 建設車両
ドリルアームとバケットアームを搭載したカラフルな建設車両。二種類のアームの先端が五本指の手に変形、それで立ち上がった下半身の腰後ろに設けられた手すりを掴んで腰の上に登って、上半身に変形する。
構造上両手をアームへ戻して武器に転用出来そうではある。
- トレーラー
青主体の大型トレーラー。背面を足裏、荷台側を正面にして90度直角に立ち上がり下半身となる。構造上車両の向きを180度反転させないとならないので、操縦者は全力でハンドルを回す重労働を強いられる。
関連人物
落雷を利用して警備システムをダウンさせる事で再び刑務所を脱走。その際に手下と共に感電したことでメモリーを思い出し、ロジャーがビッグオーのドミュナスであることを知る。ついでに髪型がアフロになった。
脱獄後は『ベックリン博士』を騙ってヨシフラ・ヤカモトインダストリーに潜り込み、その技術力を利用してのメガデウス量産を企むが、その足掛かりとしてロジャーをネゴシエーション依頼で誘い込んで誘拐、救出しに来るだろうドロシーのコアメモリーを三度狙った…が、2度も狙われた経験よりドロシーは色々な対策を準備していて逆に自分が散々な目に遭った。
合体シーンではベックモービルを担当。
- ダヴ
こちらも落雷で髪型がアフロに。ヨシフラ・ヤカモトを騙す為の自分達の設定に慣れず、宴席でムキになったベックに脳天を引っ叩かれた。
合体シーンでは建設車両を担当。
- Tボーン
同じく落雷で髪型がアフロになるも、髪の面積が少なかったので外見があまり変わらず。ぶっつけ本番で合体を行うのに不安な声を漏らした。
合体シーンではトレーラーを担当。
- ヨシフラ・ヤカモトインダストリー社員
パラダイムシティでも有数の規模を誇る重工業。ドーム一つを占有する事をパラダイム社に許されていて、内装を日本風の風景に変えているが、一方で社屋が十字型の金ピカ社で、屋内には微妙に間違った漢字熟語が掲げられているトンチキな物。平坦で出っ歯な顔しかいない社員達は質問をしても「どうぞどうぞ。プリーズプリーズ。」としか言わない、珍しい物をやたら撮影したがる等、一昔前の外国人が抱く日本人のイメージそのままな人達である。
こんなイロモノの文化に反して技術力は本物で、パラダイムシティに林立するドームの建造は彼らよりの技術提供で成し遂げられた物。その経歴からロジャーは彼らを『シティに格差の壁を作った者』と心の中で評する。
ヨシフラ・ヤカモト法律顧問のネゴシエーション依頼を受けてやってくるも、そこでベックに捕まった事で、
- 十字架に磔にされて喋るのも封じられ、ヨシフラ・ヤカモト社員の前で晒し者にされる
- 自分を完璧にコピーされた胸像型ロボットを目の前に置かれ、自分の言動をオウム返しされる「「ベ ッ ク ゥ ゥ ゥ ! !」」
- 何とか拘束を抜け出してビッグオーを呼んだら、腕時計を奪われて喋りを学習した上述のロボット諸共ビッグオーを誘導する道具に使われ、今度は強化ガラスの檻に閉じ込められる
と言った風に復讐目的の嫌がらせをタップリ受け屈辱を味わった。
ぶっちゃけ、RX3が最短で破壊された原因は間違い無くコレだろう。一応合体させてやっただけ、ロジャーの中では義理を通したつもりなのかもしれない。
誘拐されたロジャーを救出するため、連絡して来たベックの指示に従い“ネゴシエイター見習い”として、交渉場所へ自転車を車と同じスピードで漕ぎ向かう(※アンドロイド由来の超重量と運動能力に耐えられる自転車はノーマンの特製だろうか)。
ベックが自分のコアメモリーを狙っているのは予測していて、ロジャーの腕時計のスペアを詰め込んだトランクを身代金代わりに持って行く、メモリーサーキットにセーフティー保護と撃退用の装備(カチューシャを拘束具として射出する)を付ける対策をしたことで、電磁石に吸い寄せられそうになるも無事ロジャーの救出に成功。彼へ新しいネクタイを届け、RX3の合体シーンの裏で首元に結んだ。
事件解決後、助けて貰ったお礼代わりとして毎朝目覚まし代わりに演奏する高速ピアノの解禁(※惰眠を邪魔されたくないロジャーがピアノをロープで縛り封じていた)を交渉、ロジャーに受け入れさせた。
外部作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズでは『スーパーロボット大戦Z』で初登場。特筆すべき能力は無いものの、味方機としてスポット参戦するステージもある。オリジナル武器としてスカイダイビングの体勢でボディプレスをぶちかます「体当たり」、飛び蹴りと百裂張り手で攻撃する「格闘」、小隊員の集中砲火に紛れて何かを投げるフリをする「ハッタリ攻撃」が追加された。最強武器の「ブーメランブレード」は敵に妨害されたりせず、命中シーンまで見ることが出来る。
第2次Z破界篇ではまたもや1ステージのみスポット参戦するが、再世篇では敵として登場。第3次では「量産に向かない」ということでリストラされた。