!警告!
お前たちの好きな“真実”を与えよう…
ここで死ぬという、逃れ得ぬ定めをな!」
「愚かしい隣人ども! さあ、末期は潔くするものだ!」
空っぽな自己認識が生み出したブラックホール
りせの影を捨て身の一撃で撃破した後に、りせの「"本当の自分"なんてどこにもいない」という発言に触発されて発生した。この頃からクマは"自分が誰か分からない"という悩みを持つようになり、りせの何気ない呟きがその苦悩を直撃してしまう。
りせがペルソナに目覚めて一段落が付いた直後に突如として登場し、クマのみならず自称特別捜査隊の面々を挑発するような「真実など見ることはできない、真実だと思い込んだものがあるだけ」「現実から目を背け己を騙し楽に生きる方が賢い」というような言葉を放ち、またクマの真実に言及する。
見た目こそクマそのものだが、大きさはクマ本人よりも一回り大きく、目はシャドウ独特の鈍い金色をしており、クマのソレと異なりキチンと人間の様な形のギョロ付いたもので、またその話し方もクマとは真逆で、非常に威圧的で厳格な言葉づかいを用いる。
クマに自身への言及を止めさせようと飛びかかられたのを弾き飛ばし暴走、地面に形成した巨大な穴から上半身を出した、顔がぼろぼろに砕けた巨大なクマの姿となる。(存在の否定をされた事による暴走ではなく自分から戦闘態勢に入る唯一のシャドウである。)
その迫力たるや、これまで登場するシャドウの中でも最大級の大きさを誇り、砕けた顔から覗くホログラム調の不気味な眼と相まって、かなりの不気味さを演出している。
強力な全体攻撃とステータス低下・状態異常付加スキルなど、オールラウンダーで戦える強力な特性と鉄壁の防御力が非常に厄介。また2ターンを要する「ウルトラチャージ」から、特大ダメージの物理スキル「魔手ニヒル」のコンボが強力。ただ「魔手ニヒル」は、防御コマンドで容易に防げるため、チャージが終わるタイミングさえ忘れなければ攻略は容易。
むしろ鉄壁の防御こそ最大の難関であり、長期戦化しやすく、SPやアイテムの残量に気を配りながら慎重に戦うことを迫られる。
ホラーな見た目とそれに違わない凶悪な強さから、プレイヤーの多くからみんなのトラウマ認定を受けている。
アニメ版では、周囲の物体を破損部の中へ吸い込むという能力を有しており、クマを吸い込んで消滅させようとした。
クマの中の違和感
りせは直感的にクマの影に対して「なにかの強い干渉を……」と発言している。
また本来、クマのアルカナは『星』なのだが、クマの影のアルカナは何故か『月』に所属している。恐らく星と対立していると思われる。
月のアルカナには『見えない敵・裏切り・絶望』という意味合いがあり、またその主張の類似からクマのシャドウにはまったく別の何かの存在が示唆されている。アニメでは#10、#25でその姿と原因が確認できる。(#25での真犯人の目の色を見れば確信できる)
本作は『ペルソナ3』の兄弟作の立ち位置にあるが、シャドウは(「アイギス THE FIRST MISSION」を除いて)大型・小型共に魔術師〜死神までしか存在せず、本作の雑魚シャドウも同様なのだが、「死神(XIII)」以降のアルカナを持つシャドウというのは(属性不明のものを除くと)クマのシャドウ以外になく、あまりにもイレギュラーな存在である(月のナンバーはXVIII)。
尤も、『ペルソナ5』では雑魚シャドウが悪魔の姿を取ったが故にアルカナも愚者〜審判(『R』では番外の顧問官や信念も含まれる)が充てがわれる事が当たり前になってしまったが…。