概要
クルト・ザメトレイター(独語: Kurt Sametreiter、1922年4/9 - 2017/1/28)は、ドイツ武装親衛隊LSSAH隊員。最終階級は、親衛隊曹長(上級分隊指揮官)。
当時10代であった彼は、世界恐慌の煽りを受けて失業。それを期に、まだ創設間もない武装親衛隊へと入隊を希望する。
多くの人々が職にあぶれていた上、厳しい入隊条件を設けられていた武装親衛隊は、公務員の中でも、かなり厚遇であり、手堅い職として入隊希望が殺到した。高倍率も相当なものであったが、彼は入隊を実現する。
両親からの猛反対があったにもかかわらず、入隊した彼は、当時を振り返り「きっと私より全体像が見えていたのでしょう」と、若さ故の盲目さとそれに対する後悔を滲ませた。
W.W.2中のプロホロフカの戦いでは、第1SS装甲師団-第1SS戦車駆逐大隊-第3小隊小隊長を務め、騎士鉄十字章を受章した経歴を持つ。2017年1月28日、パーキンソン病により94歳で死去。
叙勲
鉄十字章
二級鉄十字勲章1939年章(1941年7月13日)
一級鉄十字勲章1939年章(1942年9月1日)
戦車突撃章
戦傷章
戦傷章黒章
騎士鉄十字章
騎士鉄十字章(1943年7月31日)
余談
National Geographicのドキュメンタリー番組『The SS:ナチス親衛隊』(原題:Inside The SS)がある。
いかにナチスが多くの人々を取り込んでいったのか。
死と隣り合わせの戦場、繰り返されるプロパガンダ、極限の環境下で洗脳されていく隊員たち。
入隊の経緯から、組織的な戦争犯罪の共犯者として、国家体制へ組み込まれていく若者の半生が明かされる。
全2回放送(60分×2)
1.「罪深きエリートたち(原題: Hitler's Evil Elite)」
2.「構築された死のシステム(原題: Hitler's Killing Machine)」