概要
東方Projectに登場するフランドール・スカーレット、古明地こいし、封獣ぬえ、鬼人正邪の四名によるグループ。それぞれ『東方紅魔郷』、『東方地霊殿』、『東方星蓮船』、『東方輝針城』に初登場した。
各作品においてフラン、こいし、ぬえの三名は各作品のメインストーリーをクリアできた者のみが出会う事の出来る各作品最高難易度・EXステージのボス(EXボス)たちであり、正邪は初登場作品の異変の黒幕にして、後に多数の幻想郷の住民を相手取って逃亡劇を繰り返した自機格(『弾幕アマノジャク』)のキャラクターである。
2015年5月現在、原作においてはお互いは出会っていない。
しかしファンの間や関連する二次創作においてフラン、こいし、ぬえの三名はその共通点やキャラクター性などから「EX三人娘」としてその交流が見出されており、正邪はEX三人娘の一人であるぬえとのカップリングである「せいぬえ」が、こちらもそのキャラクター性や境遇などから見出されている。そして四者にまつわる様々な二次創作的アプローチの中で、この四名による交流も想像されているのである。
四名にはその境遇や個性の側面、人間関係などに共感する部分があり、そういった共通点からも四名の繋がりのあり方が見出される。
例えば、原作において四者の共通点を見る時、四者はいずれも孤立した状態を体験している。
フランは紅魔館地下にその所在を閉じられ、こいしはサトリの能力を閉じたことで他者がこいしの姉である古明地さとりを通してこいしの存在を知るまで誰からも知覚されなくなった。ぬえは地底世界から幻想郷にやってきて以後命蓮寺に居ついたが、『東方求聞口授』のぬえにまつわる記述が取材された時点ではまだこの場所に馴染めていなかったようである。正邪は先述のとおり『弾幕アマノジャク』にて孤独な逃亡を繰り広げた。
能力面でも、ありとあらゆるものを破壊できたり誰からも認識されなかったり、対象の正体を見失わせたり時には天地までひっくり返したりと、それぞれが突出した特殊性を発揮している。
一方人間関係に関連しては、個別の二次創作的アプローチも含めるものであるが、四名はいずれも妹そのもの、または妹のような位置づけとして見出される事もある。
フラン、こいしの二人は原作においてそれぞれレミリア・スカーレット、古明地さとりの妹であり、ぬえや正邪は原作では血縁・義縁のいずれにおいても妹のような位置づけでは語られていないものの、関連する二次創作によってはぬえは命蓮寺の面々(中でも例えば村紗水蜜や聖白蓮、二ッ岩マミゾウなど)との関係で妹のように見出されたり、ぬえ自身が上記のような命蓮寺の面々を姉のように感じたりする様子が描かれる事もある。正邪は同じく天邪鬼にして、言葉によって運命を逆転させる稀神サグメを姉のような位置づけとして見出すという創作アプローチがある。サグメはその謂れと所在地(月の都)からして長い由緒をもつ存在と捉えられ、正邪に先んじた天邪鬼とみられるのである。
先の「EX三人娘」においてもそれぞれの「妹」たちによる「姉」談義等が展開されるという創作アプローチがあるが、「クレイジーカルテット」においても特にサグメの登場以後、それぞれの創作ごとによる「姉」たちに関連した四名の交流が想像され得る状況となった。
また四名はいずれも何らかのアイテムとともに描かれる事も共通している。その中には弾幕表現に使用したり武器として使用したりするものもある。
例えばフランはその手に長い棒状の何かを持ち、スペルカード戦ではそれを振う。こいしは怪ラストワード<*今から電話をするから出てね*>にて電話とナイフをもって登場する。ぬえは三つ又の槍を持ち、「鵺」の謂れの一つをスペルカードの<恨弓「源三位頼政の弓」>として表現している。正邪は『弾幕アマノジャク』において多数のアイテムを使用し、この中でも「打ち出の小槌(レプリカ)」などは非常にダイレクトに使用している。二次創作などではその全てを装備した正邪としてフルアーマー正邪なども想像されている。加えて正邪もまたぬえ同様に「弓」にまつわる伝承をスペルカードとして表現している(<逆弓「天壌夢弓の詔勅」>他)。
原作で登場した際の様子や語られるストーリーなどにそれぞれ強い個性をもつ四名であり、その登場の頻度や機会も異なるが、二次創作などではあるいはその突出しあう個性の故に、お互いの相性の良さが見出されているのである。
「クレイジー」
「クレイジー」とは、多義的な語である。
例えば「まともではない」、「狂気の」といった主に否定的なニュアンスとして用いられることも多いが、一方で「夢中になる」、「素晴らしい」といった肯定的なニュアンスを含む場合も多い。個々のニュアンスは文脈で捉える事が必要となる。
このような「クレイジー」の多義性をみるとき、「クレイジーカルテット」にもそのニュアンスとして複数の可能性がある。
例えば「まともではない、常軌を逸した狂気の四人」といった四者それぞれの妖怪性などに基づく恐怖の側面やまたは「奇異な、奇抜な」という意味に見る「風変わりな四人」などそれぞれの強い個性に基づく特殊性の側面、あるいは「素晴らしい」のニュアンスから「(狂おしいほどに)最高の四人」などのファンからの視点を含む捉え方などがその一例である。
四名が登場する作品の風合いに合わせて「クレイジー」の意味合いも変わり得るものであり、原作におけるそれぞれのトリッキーさそのままに、変幻自在の創作アプローチを可能にする四名であるといえる。
関連イラスト
関連タグ
フランドール・スカーレット 古明地こいし 封獣ぬえ 鬼人正邪
関連カップリング
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関連グループ
- EX三人娘
- フラン、こいし、ぬえの三名によるグループ