「これが“パルナッソス計画”……人類最後の希望だ」
「私ならここだ」
「来い…! マッドバーニッシュ!!」
CV:堺雅人
概要
劇場アニメ『プロメア』のメインキャラクターの一人。
物語の舞台自治共和国プロメポリスの司政官で、事実上街の最高権力者。
同時にフォーサイト財団の理事長でもある。
秘書はビアル・コロッサス。
後述の件により左腕を丸ごと失っており、器用に動かしてはいるがどうやら義手のようだ。
バーニッシュ火災を鎮火させる瞬間凍結弾や耐火素材を開発してきた、その分野の技術における第一人者。バーニングレスキューの結成者でもある。
財団には製薬会社といった企業の他、研究所も立ち上げられている。アイナの姉エリス・アルデビットもフォーサイト研究所に在籍し、ワープエンジン開発の第一人者としてクレイからも高く評価されている。
人物
学生時代、バーニッシュ火災に遭った幼いガロ・ティモスを、左腕を犠牲にして救い出した過去を持つ。
この一件で彼が元々研究していた瞬間凍結弾が注目されるようになり、これが切っ掛けで成り上がりに成り上がることとなった。そして現在の財団の理事長兼司政官という立場に至る。
バーニングレスキューへガロを(半ば強引に)推薦したのも彼である。ガロがマッドバーニッシュのリーダー・リオ逮捕に大きく貢献した際は勲章を授与した。
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【ネタバレ注意】
※以下『プロメア』の中盤~終盤にかけてのネタバレを含むため、閲覧は自己責任でお願いします。
クレイとパルナッソス計画
そんな表の顔とは裏腹に、彼と財団の闇の面もちらつく。
ガロや市民からの高い評価の一方で、リオらバーニッシュからは強い憎悪と警戒を受けており、リオ曰く「皆クレイ・フォーサイトに殺されかけた… 奴は僕らバーニッシュを切り刻み、解剖し、データを取る…… 同じ人間なのに」。
それを聞いたガロは真実を確かめるべく、クレイの元へ向かうのだが……そこで見たものは実験によって燃料同然の扱いをされたバーニッシュであった。
クレイはバーニッシュを燃料としたプロメテックエンジンを使用した巨大宇宙船「パルナッソス号」の開発を行っており、選ばれた人類を乗せ、もうじきマントルが限界を迎えて滅亡する地球から脱出するという『パルナッソス計画』を企てていた。
当然ガロは同じ人間であるバーニッシュを道具同然に扱うこの計画について反対するが、クレイはそれまでの柔和な表情から一転して鋭い目つきをした凶悪な表情をし、本性を現してガロを激しく拒絶した。
実はガロを救った理由はある目的のためであり、本心では彼のことを大きく嫌っていた。
ガロは今まで信じていたクレイの本性を知りショックを受けるが、計画の内容を知ってしまったためクレイによって捕らえられる。
そして同じ頃、仲間を大量に奪われたリオはクレイの所業に怒りながら彼のもとに向かう。
リオの怒りを受け止めガロは、リオと共にクレイがいる巨大船パルナッソスに向かうが、そこでクレイは彼らを惑星開拓用の巨大マシーンで迎え撃つ。
(その後の活躍は「クレイザーX」及び「滅殺開墾ビーム」の記事を参照。)
彼の過去
中盤のデウス・プロメス博士のホログラム及び物語終盤のクレイ自身の語りによって彼の過去が明かされる。
実は彼自身もバーニッシュであり、学生時代に発火能力に目覚めた。
この能力発現時にバーニッシュフレアによって多くの被害を出しており、その中にはガロの家や家族もいた。
彼はこの縁もあってかガロの後見人のような立場になるが、本心ではガロに早く目の前からいなくなってほしいと願っていた(良心の呵責に耐えきれなかった?)。
(これらの理由から、ガロをわざと死と隣り合わせな対バーニッシュ火災用消防隊…バーニングレスキューに入隊させていた。)
更にこの頃デウス・プロメス博士の助手を務めており、その時にデウス博士が開発していた研究成果を横取りするために彼を殺害し、自身の手柄とした。
しかし、彼が手柄を横取りした研究成果の一つ「プロメティックエンジン」は、当時まだ未完成な状態であり、後にホログラムと化したデウス博士自身で完成させた。
バーニッシュと人類の行方(最終決戦)
巨大メカ同士の死闘の末に追い詰められたクレイは、自身の過去を語って真の姿になった。
そして、ガロとリオ対クレイの最終決戦が始まった。
最初はバーニッシュフレアを使った圧倒的な力で二人を追い詰めていく。
しかし、未完成の「プロメティックエンジン」を2回も使ったことでバーニッシュフレアの正体…「プロメア」(地球外炎生命体)の方も活性化し地球の方も限界を迎えそうになる。
※未完成のプロメティックエンジンを使用した場合、エンジンの動力となっているバーニッシュに相当な負荷がかかるため、そのストレスによってプロメアが活性化してしまうというリスクがあった。
クレイによってエンジンのコアにされたリオの機転…『完全燃焼させることで「もっと燃えたい」という地球外炎生命体の欲求を満足させ、地球外に帰す』という行動が上手くいったことで、地球の危機は救われた。
余談
- 堺雅人氏による怪演をぜひとも見て頂きたい。
- 劇中で流れるクレイのテーマ曲(サントラでは「904SITE」表記)は、よく聞くとバーニッシュのテーマ曲(サントラでは「BAR2tsuSH」「DeusPRO召す」表記)のアレンジになっている。
- 映画本編ではクレイがプロメアから解放された後は、ガロがプロメポリスの復興をリオ達元バーニッシュと一緒にすることを誘っているシーンで終わるため、事件後のクレイの行動は不明である。pixivにアップされている後日談は全て投稿者の「想像」や「考察」であるため、閲覧する時にはそのことを頭の片隅に入れた上で楽しむこと。
関連イラスト(ネタバレ有りver.)
関連タグ(ネタバレ有りver.)
- 鬼龍院羅暁…キルラキルの黒幕。地球外生命体(生命戦維)の力を宿しているという共通点もある。
- アラン・シルヴァスタ…次回作の黒幕。
- フェンネル/ゴーダッツ:3年後のプリキュアに登場するヴィラン。こちらも味方をしていたが己の目的のために主人公とその仲間たちを利用している形で暗躍していた人物。ただし彼と異なり、戦いに負けて改心した。
- ラクレス・ハスティー:4年後のスーパー戦隊の登場人物。クレイ同様味方や敵すらも弄ぶ形で数々の所業を行ったが、実は彼とは違い、宇宙からの脅威を欺くための演技であり後に主人公たちの味方となった。