ケープライオン
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けーぷらいおん
ケープライオンとはライオンの一亜種である。野生としては絶滅している
学名は Panthera leo melanochaita
南アフリカのケープ地方に生息していたライオンの亜種で特徴的な黒い鬣で知られており一般的なライオンと同様に群れで生活し狩りを行っていた。
彼らの獲物は主にケープ地方の草原やサバンナに生息する大型の草食動物であった(ベルクマンの法則で寒冷地の生き物は大型化するという学説がある)。雌でも全長264cmという大きさを誇る。
ケープライオンは18世紀~19世紀にかけて、主にヨーロッパからの入植者による狩猟と環境の変化により急速にその数を減らしていった。
ヨーロッパ人がライオンをスポーツハンティングの対象としたことが絶滅の大きな要因となったのであろう。最後のケープライオンは19世紀後半に目撃され20世紀初頭には絶滅が確認された。
野生としてのケープライオンは完全に絶滅してしまったが彼らの遺伝子は他のライオンに僅かに残っている可能性があるらしい。
いくつかの研究では他のアフリカライオンの亜種にケープライオンの遺伝子が見つかることがあり将来的にその復元が試みられる可能性も議論されている。
なお南アフリカ共和国北部のトランスヴァール州にはホワイトライオンの発生元として有名なトランスバールライオンが生息しており最近の研究で両種がともに同一種である事が判明している。(大型ネコ類は生息域が大変広く現にシベリアに生息するアムールトラと遥か西のカフカスに生息していた絶滅亜種のカスピトラが同一種である事が判明している。)
絶滅したライオンの一つとして現代でも南アフリカの自然保護活動や教育の一環として語られることがある。またケープ地方の歴史や文化に関連するシンボルとしても、その存在が記憶されており後世に名を残す事となるだろう。
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