※この項目では1961年以降の国家について記述する。1852年から1902年にかけて存在した南アフリカ共和国(こちらは英語では正式名称がSouth African Republic)については、トランスヴァール共和国を参照。
概要
名称 |
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首都 | プレトリア(行政府)・ブルームフォンテーン(司法府)・ケープタウン(立法府) |
人口 | 約6060万5000人(2022年7月) |
面積 | 約122万1040平方km |
独立 | 1961年5月31日(南アフリカ共和国への国名改称日) |
最大の都市 | ヨハネスブルグ |
公用語 | 英語、アフリカーンス語、バントゥー諸語 |
国家元首(職) | 大統領 |
政体 | 議院内閣制 共和国 |
南アフリカ共和国(通称:南アフリカ)は、アフリカ大陸の最南部に位置する共和国。かつての正式国名は南アフリカ連邦。
アフリカ諸国では唯一G20に加盟している主要国であり、BRICSのメンバーの一角でもある。
首都は行政府のプレトリア、司法府のブルームフォンテーン、立法府のケープタウンの三箇所に分散している。
歴史
成立
1806年1月8日にケープ植民地が設立され、イギリス人はこの地の東の国境に最初に定住した。1910年5月31日にはケープ、トランスヴァール共和国、ナタール共和国、オレンジ自由国が統合してイギリス自治領の南アフリカ連邦が成立した。1915年には、ドイツ領南西アフリカを占領。
独立
1931年12月にウェストミンスター憲章が可決。1934年8月に正式に独立主権国となってイギリスから完全に独立した。1934年12月に統一党が結成され、1939年9月に党はイギリスの同盟国として、第二次世界大戦への連合の参入をめぐって分裂した。1948年5月に実施された総選挙で国民党が政権を掌握し、この時にアパルトヘイトが開始された。1960年3月に発生したシャープビル虐殺事件により、イギリスから人種主義政策に対する非難を受けた。
共和制へ
1960年10月に共和制への移行を問う国民投票が実施され、賛成多数で承認された。南アフリカ連邦の成立からちょうど51年後でもある1961年5月31日に共和制に移行し、国号も南アフリカ共和国に改称した。1990年に、ナミビアが独立。1991年6月までにアパルトヘイト関連法を廃止、1994年5月にネルソン・マンデラが大統領に就任した。
政治
政体は議院内閣制の共和国であり、国家元首は大統領である。大統領は国民議会(下院)の選挙が実施された後にその議員の中から選出され、大統領制と議院内閣制の中間的な性質を有する。
経済
古くから金などの希少金属の埋蔵量が非常に豊富であった事もあり、アフリカ諸国の中では最も経済的に豊かな国である。1991年6月まで存続していたアパルトヘイトの影響が残存し、白人と黒人などの非白人層との間では今も経済面や識字率や就業率に大きな隔たりがある。また金の採掘量は減少傾向にあるほか、劣悪な治安を嫌がって裕福な白人層が欧米諸国に流出する一方で、アフリカの紛争国から貧しい難民が流入している。
社会
言語
オランダ語の派生言語であるアフリカーンス語のほか英語、黒人のバントゥー諸語の9の言語の計11の言語が公用語。白人支配への反感からアフリカーンス語の地位は揺らいでいる。また英語が黒人層にも浸透している。
治安
主要国の中では最も治安が悪く、戦争に相当する多数の殺人を初めとする凶悪犯罪が頻発している。最低でも女性の25パーセントはレイプ被害者であり、それもあって世界屈指のエイズ蔓延国になっている。上記の経済格差や人種対立、またエイズの蔓延に加え、失業率の高さ・薬物の浸透・移民の流入などが手伝い、社会の荒廃は年々悪化の一途を辿っている。特に格差に至っては白人・黒人と黒人同士の貧富の差が激しい。
近年では近隣諸国で特にジンバブエから貧しい黒人が大量に流入している。彼らはほとんど教育を受けていない為にHIV感染率が高く、流入する移民はズールー人などの南アフリカ在来の黒人との間に深刻な軋轢をもたらしている。更に白人に対する襲撃事件が増加しており、身の危険を感じて欧米諸国に移住する白人が増えていると言われている。
そのため日本の外務省は渡航の際は「十分注意するよう」に呼びかけている。
国際関係
イギリスとは、自治領時代でもある1929年10月に外交関係を樹立し、共通の言語・歴史・文化、また同様の法制度に財政システムを共有している。1997年11月に両国関係を促進する為にフォーラムが設立され、両国の政府高官はこのフォーラムを通じて重要な問題について話し合う事がよくある。
1966年10月に開催の第21回国際連合総会で、3月21日について国際人種差別撤廃の日として宣言した。これは1960年3月に発生したシャープビル虐殺事件が契機であり、この日は世界中で人種差別の撤廃を求める運動が展開される。
スポーツ
2010年6月にアフリカ大陸で初のFIFAワールドカップが開催され、サッカー人気が高い。南アフリカ代表は自国開催ながら成績は不振に終わり、開催国として大会史上初となるグループリーグを敗退した。
ラグビーが盛んな国としても有名で、南アフリカ代表(通称:スプリングボクス)はラグビーワールドカップで過去2回の優勝を誇る強豪チームの1つとしても有名である。
関連キャラクター
関連タグ
イーロン・マスク・・・当地出身