機体解説
モビルスーツのジャンクパーツを寄せ集め、ハンドメイドで製作されたモビルワーカー。パイロットはゲモン・バジャック(1号機)、ヤザン・ゲーブル(2号機)、マシュマー・セロ(3号機、小説版のみ)。劇中では型式番号の類は明らかにされていない。
主にグリプス戦役で稼動していたMSのジャンクパーツで構成されており、高出力ジェネレータやムーバブルフレーム、装甲の一部にガンダリウムを採用する等、技術水準だけで見れば第2世代MSに分類ができる。その為に格闘戦に限れば、戦闘用のMSに匹敵するパワーを発揮できるが、そこは作業用MSでありまともな武装はない。劇中で使用したのは格闘戦用のステッキ及び、鉄骨利用の廃材投げ程度で、戦闘用MSの相手にはなり得ない。
通常型とクローハンドを左右2本ずつ、計4本のアームを持ち、ゴンドラ式コクピットは胴体を一周するレールに沿って移動が可能で、作業効率に関しては便利である。しかし突出型のコクピットからも、戦闘に関しては全く考慮されていない実態が窺い知れる。機構にも欠陥があり、ビームサーベルで斬られた際に、機器が故障しコクピットが高速回転していた。
本機に搭乗したヤザンは、このレールに沿って移動するコクピットの仕様からゲゼを「粋なMS」と評している。尚、ゲゼ1号機、2号機は足の裏にそれぞれ機体ナンバーの刻印がなされていた(第8話)。塗装は、1号機は青で2号機は赤茶。
明快でコミカルな物語を目指した『ZZ』の初期コンセプトを受けてデザインされた、「怪獣」的な存在感を持つMSである。
劇中での活躍
金儲けの為に『アクシズ改めネオ・ジオン』に自分を売り込もうと画策していたゲモン・バジャックが2機建造し、勝手にライバル視しているZガンダムとアーガマを手に入れる為に使用。ジュドー達がたまたま出校した学校の校庭に、ガザC2機と着陸して校舎の屋上昇降口を破壊する等したが、おびき出されたΖガンダムに対しては、2度転倒させるだけで終わっている(第5話)。
その後、ゲモンの1号機とティターンズ残党ヤザン・ゲーブルの乗る2号機で、シャングリラの作業用ハッチからコロニー外へ出ようとするアーガマを妨害。鉄骨でアーガマのカタパルトデッキを叩き、Zガンダムに廃材を投げつけまくる等と暴れ回ったが、最後は1号機はZに撃破され、2号機はマシュマーの巡洋艦エンドラに激突して失われている(第8話)。
小説版では、2号機(ゲゼII)は「『赤い彗星』を意識して赤く塗ろうとしたものの、塗料が足り無くなってしまった」のを理由に、赤銅色になったとする(その為「中古機」然とした見かけになった)。
後に3機登場し、それぞれ黄、青、赤に塗装された機体にゲモン、ヤザン、そしてマシュマー・セロが搭乗(マシュマー機はロンメル隊と合流した際に、砂漠用の迷彩色に塗り替えられている)。「トリプル・ゲゼ」としてフォーメーションを組み、パイロットの技量もありTV版よりも活躍している。ネオ・ジオンの地球降下作戦に合わせて地球へと降りるが、ロンメル隊が全滅した後の戦いでゲモン機を残してZガンダムに撃破され、マシュマーのみ戦死している。
立体化
特に有名とは言えないゲゼだが、「2分で作る!ガンダム名鑑ガム」で奇跡の立体化を果たしている。
その際、紹介にて「誰に望まれていたわけでもなく」と言われているように何故(よりにもよって)こいつなのか。(他にも正気とは思えないモノがラインナップされている)
※現在入手困難