曖昧さ回避
サンシャモンは、フランスの地名。ただし、pixivにおいては同名のフランス戦車を指して用いられる。
解説
サンシャモン戦車(Char Saint-Chamond)は、第一次世界大戦期のフランスで開発されたシュナイダーCA1に続くフランス史上最初期の戦車。
強力な75mm砲を有したが、砲塔という発想がまだ無いため、これは前方に固定搭載となっていた。
また、砲の旋回スペースを確保するため車体が長大に設計されており、地面のちょっとした起伏で前部底面がつっかて走行不能に陥るという欠点があった。
駆動系はガソリンエンジンで発電しモーターで駆動するガスエレクトリック方式で、いわば現在のハイブリッド駆動の先駆け的なもの。
ただし、これが採用された理由は、構造が複雑で故障の原因となりやすい機械式変速機・操向器を使用せずに大重量の戦車を駆動できるということ。現在のような燃費改善や性能向上が目的ではない。
とはいえ、当時は基礎的な技術力が足りず、信頼できるはずのガスエレクトリック方式も故障を多発。故障率が低減されたといえるような記録は無い。
運用・戦史
サンシャモン戦車は1917年5月5日に初めて実戦投入された。
この日の戦闘では16輌が投入され、うち15輌は遭遇した最初の塹壕を乗り越える途中に走行不能となり、そこに集中射撃を浴びて撃破されるという無残な結果に終わった。
その後も走行能力の不足のため大きな活躍はできず、終戦までサンシャモンが大きな活躍を記録することは無かった。生産も最初に発注された400輌を以て終了している。
なお、本車の後に開発されたルノーFT-17は砲塔を有する史上初の戦車で、大きな成功を収めた。
関連タグ
シャール2C:サンシャモンと同じ塹壕突破用戦車。どでかい。