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シュウ酸

しゅうさん

ジカルボン酸の一種。シュウ酸イオンを含むシュウ酸塩とともに植物に多く含まれ、いわゆるアクの成分の一つ。

概要編集

2個のカルボキシル基を有する、最も簡単な構造の有機酸の一つ。


漢字で書くと蓚酸。この「蓚」はタデ科スイバを意味する。英語のoxalic acidはカタバミ(oxalis)に由来する。名前の通りスイバやカタバミとそれらの近縁種(タデ科やカタバミ科植物)に大量に含まれるのをはじめ、ホウレンソウテーブルビートヒユ科アカザ亜科)、ツルナハマミズナ科)、タケノコイネ科タケ亜科)などシュウ酸を比較的多く含む食材は多い。


シュウ酸は多くの植物性の食材に含まれ少量なら特に問題はないが、多すぎるとえぐ味のもとになるし、栄養素的な意味はなくむしろ摂りすぎると尿道結石のもとになるなど有害であるので、なるべく取り除いたほうがよい。シュウ酸を含む食材は茹でるとシュウ酸がアクとして分離するので、ホウレンソウなどは茹でてから食べた方が無難と言われる。


シュウ酸カルシウム編集

カルシウムのシュウ酸塩で、劇物に指定される。結晶が突き刺さることから舌に強い痛みを与え、パイナップルを食べた時に口内が荒れる原因として知られる。また、サトイモ科の植物に多く含まれ、クワズイモなどはこれが特に多いので汁が皮膚にかかるとかぶれる。

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