概要
(1728年10月5日生~1810年5月21日没)綴りは「Chevalier d’Eon」。
フランスの外交官・スパイ・兵士であり、フリーメーソン会員であるという複数の顔を持つ人物。しかし元々は、1749年にパリのコレージュ・マザラン(パリ大学)を卒業し、財務部署の王室監査官として働いていた記録がある。
前半は男性として後半を女性として生きたという、その生涯故に性別の議論が、ロンドン証券取引所で賭け事になるほどであったが、ロンドンで死亡した後に検死した外科医は、デオンは解剖学上は男性であることを明らかにした。
彼は弁護士のルイ・デオン・ド・ボーモンと、貴族出身の女性・フランソワーズの息子として生まれた。本名はフルネームであると、「シャルル・ジュヌヴィエーヴ・ルイ・オーギュスト・アンドレ・ティモテ・デオン・ド・ボーモン」である。大体は省略名の「デオン・ド・ボーモン」としての記述や名乗りが多い。幼少期については自伝があるが、その信憑性には疑問が多い。
1779年にデオンは「軍人の生涯、外交官そしてデオン嬢の私生活」という回顧録を発表したが、これは友人ラ・フォルテールの代筆によるものであり、おそらく話に尾ひれがつけられていただろうと予測されている。 彼はのちに、自分は女性として生まれたが、父親は息子が生まれた場合にのみ婚姻で得られる財産を相続出来るため、自分を男として育てたと主張しているためである。
関連タグ
- オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ……ベルサイユのばらの主人公。架空の人物ではあるが、性別を偽りながら王宮に仕える面では共通点を持つ。なおオスカルは男装の女性である。
- 「シュヴァリエ~LeChevalierD'Éon~」……彼を主人公とした作品。「デオン・ド・ボーモン」名義で登場。
- 「Fate/GrandOrder」……サーヴァントとして登場。「シュヴァリエ・デオン」名義で登場。詳細は「シュヴァリエ・デオン(Fate)」にて。
- 「黒博物館ゴーストアンドレディ」……死後の時代が舞台であるため、幽霊として登場。主人公らと敵対するジョン・ホールに与する殺し屋で、残忍な人物として描写される。