概要
陸のベヒーモス、海のレヴィアタンと並ぶ三頭一対の巨大な怪物の一角を担う空を象徴する怪物で、大地に立つとその足は地上につくが、その頭は天まで届き、翼を広げると太陽を覆い隠すといわれている。
またジズの雛は母鳥の助けなしに卵から孵り、巣の中から直接現れるとされる。
一見すると非常に獰猛な印象があるが、他の2体と違って基本的に神の忠実な動物であったらしく、南からやってくる嵐から世界を守ったり、巨大な鳴き声を上げて肉食鳥を威嚇して彼らが必要以上に食糧となる動物たちを狩らない様にして世界を安定させてくれているとされる。
人間に危害を加えてしまう場合もあるが、それは故意ではなくジズが余りにも巨大であるが故に起きてしまう不可抗力であり、例えばある時ジズの卵が巣から落ちて割れ、流れ出た中身で大洪水が起きたことがあった。
しかしそれはジズが腐った卵を適当に蹴飛ばして引き起こしたことであり、普段は卵を大切に巣で守っているので頻繁に起きるものではないという。
そのほか、ある日船に乗っていた旅人たちが、水浴び中のジズの遭遇し、その鳥の脚が水につかっており、頭が天にぶつかっていたので、その泉の深さはたいした事はないだろうと思い水浴びを使用とした際に、「船から下りてはいけない!もしここから大工の斧が堕ちたら、底につくまでに7年かかる‼」と警告してくれたともいわれている。
なお、ジズは世界の終末にベヒーモスとレヴィアタンと共に食料として供されることになっているといわれている。
余談
実は旧約聖書の解釈の違いから生まれた怪物であり、聖書そのものには登場しない。どうしてこうなった?その為、ベヒーモスとレヴィアタンと比べ知名度が物凄く低いマイナーな存在。
レヴィアタンが最強の生物に対してより弱くその下にジズがおり、ベヒーモスが最高の生物に対してより低くその下にジズがいる。つまり、最強でもなければ最高でもない中途半端なのがジズである。
また、陸海空を総べる3体の巨獣という考えは中世のゾロアスター教の影響から来ているともいわれている。