プロフィール
概要
『ニコニコストーリー』に登場するキャラクター。『ニコニコRPG』および『ニコニコストーリー』のリメイク作品にあたる『ニコニコRPG_MV版』においても登場する。
(『ニコニコストーリー』は『ニコニコRPG』の続編にあたる。)
ジョーカーの支配に抗い、ジョーカーを倒そうとしている謎の女性。
ジョーカーと渡り合える実力の持ち主と見られており、実際作中においても単身でお菓子の魔女を倒すなど高い実力を見せつける場面がある。それでも単身でジョーカーの部下全員を相手取るのは現実的ではないため、エックスをはじめとする協力者と共に打倒ジョーカーのため行動している。
『ジョジョの奇妙な冒険』の世界の出身者であり、『博識の魔眼』および『神の右手』の二つの能力を持つ。
もともとは『博識の魔眼』を行使できるのみであったが、元々いた世界(『ジョジョの奇妙な冒険』の世界)で戦い続けるうち、気づけば『神の右手』の能力が使えるようになっていたとのこと。
というのも、彼女は二重人格になっており、『神の右手』はもう一つの人格が発現させたスタンド能力である。すなわち、『神の右手』が行使可能になったころにはすでに彼女の中にもう一つの人格が芽生えており、もう一つの人格が成長すればするほどに『神の右手』のスタンドパワーも増していくわけである。
元々の世界にいたころは、『博識の魔眼』で予知した祝福という名の災厄が世界に降りかかるのを回避すべく行動していた。
手がかりを得るためにイタリアンギャングに身をやつし、やがて組織の清浄化に伴い組織を追い出されると10年もの間世界を旅し続けた。
『MV版』ではその生い立ちがもう少し詳しく語られた。
それによると出身地はシチリア島、生年は1982年、代々続く占い師の末娘として生を受けたそうである。当時からお転婆な性格で家族は手を焼いていたとの事。
5歳のときスタンド能力(『地動説』)が発現。ただし制御は出来ておらず、視界がおびただしい数の文字で覆われるせいで事実上の失明状態となった。
だがある時、視界を覆う文字が『物の名前』である事に気付いたことをきっかけとして『見た物の性質』が文章化されている事に気づき、スタンドの制御に成功した。
それからはその能力で色々な事を知ったようで、父の不倫や母のへそくり、お巡りさんの収賄など後ろ暗い現実にも目が向くようになった。
そしてとうとう彼女は、近いうち村の住民が全滅する事を知ってしまう。
家族や友人に村から逃げるよう忠告したものの、話を信じる者は誰もいなかった。
結局ソリタリアは一人で村を出、ほどなくして彼女の村は滅んだ。
人物
容姿
紫色の髪と瞳を持ち、白いフード付きの上着を身に付けている。
性格
物腰の柔らかな女性。
時折厳しい意見を相手にぶつける事があるものの、それも相手の身を案じるが故のものであり、本質的に心の優しい人物である。
また茶目っ気も持ち合わせており、仲間には自身の事を『ソリィさん』と呼ばせようとし、『ソリタリア』と呼び捨てにしたシンに対しては『静電気マシマシの刑』に処した。
一方、敵対者に対しては攻撃的な発言が口を突いて出がち。
元々の世界にいたころからこうした傾向があったため、こちらの性格が彼女の素だと思われる。
能力
スタンド『博識の魔眼』
無像型のスタンド。
敵の動きを予知する事ができる。
またそれ以外にも未来予知を可能としており、元々いた世界においてプッチ神父が引き起こす現象を予見していた。
二つのスタンドのうちこちらはソリタリア自身が発現させたスタンド。
スタンド『神の右手』
無像型のスタンド。
本体が右手で触れた物体を操作する能力を持つ。
作中では地面に対して働きかけ、『隆起』を促したり『海水を噴き出させ』たりしていた。
またこの能力は人間に対しても行使が可能である。
自身が負った傷に対して『癒えなさい』と命じて回復を行ったり、敵に対して『焼け死ね』と命じる事も出来る。
こちらはもう一つの人格が発現させた能力。
その他
カンフーの心得がある。
映画仕込みとのことであり、もしかしたら彼女の趣味なのかもしれない。
その正体(ネタバレ注意)
彼女のもう一つの人格の名は『ジョーカー』。
ソリタリアとジョーカーは肉体的には同一人物である。そして作中時点でソリタリアの肉体の主導権を得ているのはジョーカーの方である。
つまり、シン達と接触し、行動を共にしていたのはジョーカーであった。
当然ジョーカーに反抗しているというのも嘘っぱちであり、エックス共々シン達を騙していたのである。
前述のスタンド『博識の魔眼』『神の右手』も何を隠そう、ジョーカーの持つスタンド『地動説』『天動説』そのものである。
作中での動向
ニコニコストーリー
第19話で最初の登場。
ここでのソリタリアは本人ではなく、夢の世界で再現された幻影としての登場となる。
夢の世界からの脱出のため、コロッセオに向かうポルナレフ達と偶然遭遇。
自身を占い師であると告げ、コロッセオに向かうのは危険であるとポルナレフ達に忠告する。
しかしながらそれを聞き入れられないポルナレフ達が行ってしまうと、彼らを愚かであると吐き捨て、祝福という名の災厄を止めるべく自身もどこかへ向かっていった。
外伝第4話より本人が登場。
お菓子の魔女に食い殺されそうになったマミさんをすんでのところで救出し、単身でお菓子の魔女を撃破する。
だがその目的はシン達に加勢する事ではなく、彼らにジョーカーとの戦いから身を引くよう説得するためであった。(そのためにあえてギリギリまで加勢せず、マミさんを窮地に追いやっている。)
しかしシン達の強い覚悟を聞き届けた事で、同じくジョーカーと戦う者として彼らのサポートを決意。
自身が手配した隠れ家の住所を渡し、その場を去った。
その後、ジョーカーのアジトを突き止めた事で再びシン達の前に姿を現し、彼らをアジトへ案内する。
アジトに潜入後は自身が陽動となる形でシン達(以後チームレジスタンスと呼称)をサポート。
アジト最深部にてジュラル星人達に包囲され、ジョーカーとの戦いには参加できなかったが、代わりにジョーカーに追い詰められたチームレジスタンスを時空転移にて脱出させる。
転移先である南舞倉村にて、その場に居合わせたホル・ホースを児子童市へ向かうまでの用心棒として雇う形でチームレジスタンスに組み入れ、また姿を消した。
ホル・ホースはエンヤ婆との合流を控えていたのもあり、当初は用心棒の任を断ろうとしたが、なんとソリタリアは精神に直接語り掛ける形で脅しをかけた。その内容も明らかにホル・ホースの素性および弱みを握った内容で、さらには頭痛・吐き気までも催させたことで根負け。ホル・ホースは用心棒の任を飲まざるを得なかった。
外伝第10話では、ジャックフォームへの覚醒を果たしたブレイドとギャレンの戦いを物陰からなぜか見ていた。
その後児子童市に到着したチームレジスタンスと合流。彼らをホテル「Honor☆House」へ案内した。
そして彼女はチームレジスタンスからその正体を問い詰められる。
その問いに対し、チームレジスタンスが自身の戦力に相応しいか見定めていたことを告白。
同時にその答えがまだ出ていないとも話した。
そして、ジョーカーの目をかく乱するために、明後日合流しようと言い残し姿を消した。
前述の約束の日となった外伝第11話(本編第14話と同日)では暴走した隊長に追い詰められたチームレジスタンスの窮地に現れ、隊長を退ける。
そして指揮官型ゾンビの脅威をチームレジスタンスに説き、彼らを打倒指揮官型ゾンビへと向かわせ、これを倒す。同時にこの戦いをもって彼女はチームレジスタンスが自身の戦力に相応しいか、その結論を心の中で出した。
その答えは続く外伝第12話にて、残酷な形で告げられた。
巴マミと剣崎一真。この二人のみが自身と共に戦うに相応しく、残りの者はそれに値しない。
それが彼女の出した答えだった。
さらに、彼女の同志となれるのはただ一人のみであるとも明かし…
「巴マミ、あなたには…」
「死んでもらいます」
暗黒のビームの一撃がマミさんを貫いた。そしてソリタリアはその正体を現した。
チームレジスタンスの知るソリタリアはジョーカーと同一人物であり、最初から希望などなかった。
その事を明かし、彼らから希望を奪う。さらにブレイドを洗脳して手駒とし、ブレイドとエックスに「残りカス」の始末を命じ、姿を消した。
(チームレジスタンスが自身の戦力に相応しいか見極める、というのは実際の所、ジョーカー陣営の幹部である十二神将に相応しい者を選出し、残りは始末するという意味合いでしかなかった。)
続く外伝第13話にて、ジョーカーの過去回想という形で本人が登場。
元々の世界にて、ソリタリアはイタリアンギャングに身をやつし、ロッソ・ブルチャトゥーラという相棒と共に暗殺稼業を行っていた。
それは能力によって予知した『祝福という名の災厄』の正体をギャングの情報網によって知るためであった。
ところが組織は体制の変化に伴い清浄化が図られ、ソリタリアはロッソ共々組織を追放されてしまう。
ロッソはまっとうな人生を歩むべく単身渡米、ソリタリアは彼と別れて10年もの間世界を旅してまわった。
そして西暦2011年、二人は敵味方として再開した。
ソリタリアはすでに災厄の正体をプッチ神父と突き止め、彼の計画を阻止すべくケープ・カナベラルへと来訪していた。そのソリタリアを止める刺客としてロッソは差し向けられたのだ。
ソリタリアは激戦の末ロッソを倒すも、その心に深い傷を負う。
その様を心の声がなじる。心の声曰く、絶望の記憶をすべて別人格に押し付け、ありもしない希望に縋り付いていると。
その場では心の声を否定し、世界の運命を絶対に変えてみせると誓ったものの、プッチ神父の能力の前になすすべなく敗北してしまった。
もはや死を待つばかりかと思われたが、再び心の声が語り掛けてくる。
運命は変えられやしないのだと。
そしてソリタリアの絶望を喰らい続けた事で肉体の一部を乗っ取れるほどにまで別人格が成長しており、『天動説』の能力によってソリタリアはついに精神の主導権をも乗っ取られてしまった。
代わって主導権を得たもう一人のソリタリア(=ジョーカー)はこの世界の行く末には興味がなく、次元のアギトを開き、どこか別の次元へと逃れて行った。
その後長らく出番が無かったが、最終決戦にて最後の登場を果たす。
アレックスとピコ麻呂達の猛攻を受け、なおも抵抗するジョーカーの動きを封じ、ソリタリアは霊体としてその姿を現した。
ソリタリアはジョーカーによって意識の奥底へと封じられながらもアレックスら生徒会やチームレジスタンスの戦いを目撃しており、その雄姿に希望を感じていた。
それがジョーカーの支配をはねのけ、再び表へ出る力を与えてくれたのだった。
そしてソリタリアはジョーカーを生み出してしまった責任を取り、『天動説』の炎で自らを燃やし尽くし、ジョーカーの悪行に終止符を打ったのであった。
ニコニコRPG_MV版
ニコニコストーリー編で登場。
本編開始前に、ジョーカーの魂から自身の魂を切り離して主人公の墨染カラス/サクラ(以下墨染と評価)の体に乗り移り、ジョーカーの下を脱出してきたため、物語通して墨染たちの協力者ポジションに納まっている。
その影響で墨染はときおり『地動説』の能力を無意識に行使する事があったり、ソリタリアの声が聞こえたりしていたものの、長らく対話のない状態が続いていた。
第十話においては、墨染が発現させた彼(女)自身のスタンド能力に『栄光の錫杖(ザ・ライトスタッフ)』の名を授けている。
第十二話にて、遊戯とフジキドの勧めにより対話を試みた墨染と精神世界にて対話を開始。
自身の生い立ちを話した後、ジョーカーを止めたいと願っている事を墨染に伝える。
直後に(どうせ自分はジョーカーと同じ存在なのだから)今の話を信じるわけがないだろう…と言いかけたが、それを遮るように墨染から『信じる』という答えをもらったことで、「あなた(墨染)を選んで正解だった」と確信し、助力する事を約束。正式に協力関係となる。
(この際、墨染の装備に『地動説』が追加され、以後命中率・回避率にプラス補正がかかるようになる。)
墨染達がパレスに突入した直後、パレスの空間が持つ「魂に実体を与える性質」により実体化。
墨染以外のメンバーと初顔合わせを果たす。
nice boat.Ⅱでの移動中には、なかなか目覚めない墨染を起こすため「早く起きないと体を乗っ取ってカツ丼特盛りを食わす」という胸焼けしそうな内容の脅しを仕掛けている。
ジョーカーラスボスルートにおいては、最終決戦時、破界神ジョーカーの体内にてジョーカーと対峙。
以前と同じように絶望で押しつぶそうとしてくるジョーカーを逆に圧倒。
墨染達からもらった希望を光にして、逆にジョーカーを飲み込み肉体の主導権を取り戻す。
そして2000版と同じように、ジョーカーを生み出してしまった責任を取り、『天動説』の炎でジョーカーごとその身を焼き滅ぼした。
魔王ラスボスルートにおいては上述の展開が無いため生き延びているものと思われるが詳細は不明である。
余談
- ファミリーネームのアトゥ(伊:atout)は『切り札』の意。同じ意味で用いられることのあるジョーカーとは由来を同じくしており、彼女の正体を示す伏線となっている。
- 作中惨敗を喫したプッチ神父のメイド・イン・ヘブンは言ってしまえば対応できないほどの超スピードで動き回れる能力であり、動きが読めたところで対処できなければ意味がないという予知能力の弱点を突く天敵と言っていい能力である。よって、彼女の敗北は必然であったといえよう。
- 彼女が名付け親となった『栄光の錫杖(ザ・ライトスタッフ)』の名は彼女自身が言及している通り、The right stuff(正しい素質)とThe light staff(光の杖)のダブルミーニングである。メタ的には対になる『ブラック・ストレンジャー』共々、『スーパーロボット大戦Z』における同名の楽曲が元ネタである。
関連タグ
絶望を押し付けられたことで誕生し、運命に対し諦観や絶望を抱くジョーカーと対になる者として、ソリタリアは「希望を信じる者」であると総括できる。