概要
宇宙世紀0110年にアナハイム・エレクトロニクス社が試作した第5世代の発展型MS。
小説『ガイア・ギア』が初出。形式番号はRX-110。
ミノフスキークラフトユニットの小型化によりペーネロペーやΞガンダムよりもコンパクトになってはいるものの、当時流行だった小型化の方針に反しているような機体となっており、MSの小型化路線へ向かっていた地球連邦軍には「無用の長物」という理由により採用されなかった。
開発系統はジオン系を基にした機体であり、その影響なのかコクピットの操縦部はアームレイカーのままとなっている。
香港でアフランシに譲渡されたモビルスーツとして、小説1巻の第6章「ジーク・ジオンの遺産」で登場。
バアム・ゼーゲンの言葉によると「アフランシのために用意された遺産」らしい。
漫画『機動戦士ガンダムF90FF』において、アナハイム・エレクトロニクスのグラナダ本社にも記録が残されていない正体不明の第5世代モビルスーツ「RX-110」として本機の姿が確認されている。劇中では予算取りのダミーであると推測されている。
活躍
アフランシは追ってくる地球連邦警察機構特捜第十三課ホンコン・マハのヘリコブター(ミノフスキーフライトが可能)から逃げるため、ホンコン市外の廃ビルの中に隠されていたこのモビルスーツを起動し、使用した。
ホーミングミサイルを発射し4機のヘリコブターを撃墜、ビームバリアでヘリコブターから身を守る対応も見せた。
また宇宙に上がる準備をしていたシャトルを強襲、カーゴをはずした部分に本機を乗せて宇宙に上がった。
機体データ
型式番号 | RX-110 |
---|---|
全高 | 20.8m |
本体重量 | 26.8t |
全備重量 | 60.2t |
出力 | 5,200kw |
推力 | 68,000kg |
パイロット(MS) | アフランシ・シャア |
パイロット(MM) | メッサー・メット (小説版)、ジョー・スレン (小説版)、ケラン・ミード (ラジオドラマ版) |
武装
武装は当時連載されていた雑誌ニュータイプで設定画と一緒に書かれている。
単行本にはMSの頃の設定画、設定は一切掲載されなかった。
ビームサーベルなどの格闘武装の装備は不明だが、標準装備されていると考えるべきである。
- 60mmバルカン砲×2
頭部の固定武装。
vアンテナ付近左右にある。
- ロング・フィン・ファンネル×6
左右の腕に2基、背中に2基、腰に2基の計6基。
機体から離れると変形して攻撃形態となる。
- ファンネル・ミサイル×12
腰についているサイコミュ誘導ミサイル。
腰周りに3基ずつブレード状のものが計12基。
- ホーミングミサイル
装備している場所、数は不明。
ホンコン・マハのヘリに対して使用した。
- ビーム・バリアー
ビームによる防御装備。
ホンコン・マハのヘリから身を守るために使用した。
マハ側もこの装備があることを知らず驚いていた。
バリエーション
機体のバリエーションを解説する。
マンマシーンへと新生した姿。全体が白と赤の機体となっている。
主な改修は新型のサイコミュへの換装、各装甲と一部のフレームを最新の素材に変更、ジェネレーターの出力向上、武装類の改修及び追加となっている。これにより外装及び配色もガンダムに近いものに変更されている。しかし重要な部分は替えが利かず、最後までそのままの状態で使用していた。
その他第5世代MS
ペーネロペー
ゾーリン・ソールと同じ第5世代MS。
ミノフスキー・フライトが可能であるなどのこの世代の特徴を備えていた。
Ξガンダム
同じく第5世代MS。
ペーネロペーと同じく大型のMSでガンダムタイプ。
MSA-0120
ゾーリン・ソールが技術素体となった第5世代MS。
小型・高性能モビルスーツ開発計画に従い15m級にスケールダウン。
小型化しているものの、ミノフスキー・フライトが可能であるなどペーネロペーを小型化したような設計となっている。
ミノフスキー・ドライブを用いた弾体加速、エネルギーCAP技術を応用した瞬間的なジェネレータ出力の増大、蒸発式の耐ビーム装甲といった新技術も導入している。
関連項目
ガブスレイ:形式番号は同じだが、直接の関連性はない。番号の割り振り方も違う。