概要
哺乳綱オーストラリア有袋大目ミクロオビテリウム目ミクロオビテリウム科チロエオポッサム属に分類される動物の一種。
体長8~13cm、尾長9~13cm、体重16~42g。
背部は褐色で、腹部は白い。
樹上性でチリ中央部の標高1000m以下の竹の生えた山林に棲息する。
夜行性で日中は笹の葉で作った球状の巣で休み、夜になると巣を出て昆虫や果実を食べる。
繁殖は冬から春にかけて行われ、1回に1頭~4頭の子供が産まれる。
一見、なんということもない小さな普通のオポッサムの一種のような外見の動物だが、数千万年前に既に他のオポッサムとは枝分かれした系統にある。
そして、なんと本種はオーストラリア大陸の全ての有袋類の御先祖様に最も近い種とされている。数千万年前にまだ一部が陸続きだった南米大陸から南極大陸へ、更に南極とまだ繋がっていたオーストリア大陸へと移った本種の祖先に近い動物が、オーストラリア大陸の有袋類の全ての祖先になったとされる。遺伝子の研究などもあって、これは確実視されている。