私はトッペマ あなたのしもべ
だけど何の役にも立たない
だって 私は ただの人形(マペット)
※この記事は多少ネタバレをふくみます
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概要
トッペマ・マペットとは、映画『クレヨンしんちゃんヘンダーランドの大冒険』に登場するネジ巻き人形の女の子。名前のマペットの由来は、実在の操り人形グループの名称にして、パペット(Puppet)とマリオネット(Marionnette)を掛け合わせた造語である。(参考はウィキペディアより)。
やや勝気な性格で活発な印象を受けるが、しんのすけの裸に赤面したり、彼とひろし親子のスケベ振りに頭を痛めるなど、真面目かつ女の子らしい一面を見せている。
頬の星型メイクと深緑カラーの道化師風の衣装が特徴的で、胸のボタンは小物入れになっており、ここに後述の魔法のトランプを忍ばせていた。
ゼンマイを髪飾りとして身に着けている風変わりな髪型に見えるが、これは地毛ではなく被り物。設定原画においてはこの被り物を取った彼女が描かれており、実際はクセの付いたショートヘアである。
裏設定扱いであるが、正式名称は『トッペマ・クレイG・マペット』。
これは後述のヘンダーサーカスと彼女の管理を司るクレイ・G・マッドの従属という意味で与えられた名前であるが、彼女自身はそれを嫌っているため、名乗る際は中央の名前を省いている。
「私はトッペマ 貴方のしもべ♪」という歌の一節がとても印象深い、吹雪丸たちと並ぶ劇場版クレしん作品の人気ヒロインキャラクターである。
劇中において
劇中ではマカオとジョマ、クレイ・G・マッドを始めとした手下たちにより、普段はヘンダーサーカス内に設置された人形劇用の操り人形にされていたが、ふとした事で野原しんのすけの手によってゼンマイを巻かれた事により活動を再開し、自我を取り戻している。
特殊な魔法の力を封じ込めた『スゲーナ・スゴイデス』のトランプをしんのすけに託し、チョキリーヌ・ベスタから受けた呪いの力で夜間しか活動出来なくなっても、しんのすけのサポートを続けていた。
マカオとジョマの手下ではス・ノーマン・パーとだけはお互いに面識が無いが、しんのすけから話を聞いた彼女だけは、薄々と彼の正体に気付いていたようである。
能力など
マカオとジョマ、その手下たちと同様に様々な魔法が使える。物体出現、結界や攻撃用の魔法を用いるが、作中において「魔法は人間が生み出したもの」であるが故、生身ではない人形である彼女は、自身はおろかトランプの魔法も最大限に使いこなせない。
その他に、彼女の服のスカートに該当する部分は、プロペラのように回転させる事で飛行も可能である。
また、ゼンマイ仕掛けのために定期的にネジを巻かないと活動を維持出来ず、さらにチョキリーヌの呪いを受けた事で夜間しか存在を保てなくなり、行動範囲にかなりのハンデを背負ってしまっている。活動不能な昼間は、彼女曰く「何も見えず、何も感じる事が出来ない」状態であるとの事。
結末と正体
物語の終盤において、ヘンダー城庭園(※)にてチョキリーヌとの激戦の末に相打ちとなり、しんのすけにオカマ魔女の打倒を託し消滅してしまう。
彼女の正体は、ヘンダーランドの王女であるメモリ・ミモリ姫。
トッペマは彼女の身体から分離された精神が人形に封じ込められた存在であり、抜け殻となった肉体は精神とは別に封印され、クレイ・G・マッドの管理の下、ヘンダーサーカスのテント内に安置されている。
仮初の身体であったトッペマの消滅後も、宿っていた精神そのものは健在であり、マカオとジョマが滅びた事で封印が解け、分離していた精神が肉体に戻り完全復活を遂げる。
トッペマとは同一存在であるが、その性格は大きく異なっており、おしとやかで物腰柔らかな淑女。自身の正体を明かし、恩人であるしんのすけと感動の再会を果たした後、彼女によって呪いから解放されたゴーマン王子と共に、ヘンダーランドごと自分たちの世界へと帰った。
ちなみに、トッペマとして活動していた際とは比較にならない魔法の使い手であり、その実力はしんのすけを散々苦しめたス・ノーマン・パーを容易く倒してしまう程。マカオとジョマはその強大な魔力を危惧したために、彼女を封印していたと思われる。
※夜間のため判別し辛いが、その後の明け方の場面や設定画等では、決戦の場がヘンダー城の庭園である事が確認出来る。
この事で、過去にはネット上である議論が交わされた事があるが、ここでは割愛する。
余談
“ゼンマイ仕掛けの人形”というキャラクターは様々な作品で取り上げられているが、大半が背中にネジを巻くための穴があるのに対し、トッペマの場合はお尻。(彼女だけが例外ではないが、ほとんどが男性型かつデフォルメされた体型のキャラクターである)
そのために、一部ではあらぬ発想を抱いてしまうお友達もいるとの事。
実際に彼女のネジを巻くシーンでは、特に二度目では入浴中だったしんのすけに抱きつかれた時の「当たってる」の台詞も相俟って……後は分かるな?
他にはTVスペシャル「クレヨンウォーズ」において、しんのすけと祖父の銀之助じいちゃんが立ち寄ったバーにて、当時のそれまでに登場した劇場版キャラクターたちと共にカメオ出演している。
客の一人である「雲黒斉の野望」の黒幕であるヒエール・ジョコマンが、彼女を大事そうに(?)抱えているシーンが一瞬だけ映っている。……よりによってなんでコイツなんだ。
テーマソング
私はトッペマ あなたの僕(しもべ)♪
だけど 何の役にも立たない♪
だって私は ただのマペット――♪
彼女が操り人形として登場した際に歌っていたテーマソング。彼女の置かれている状況を如実に表した、物悲しい歌詞が特徴的。作中ではオルゴール調のインストゥルメンタルヴァージョンとして、いくつかの場面で流れている。
最後の場面でメモリ・ミモリ姫として登場した際には、しんのすけに自身の正体を告げる形で歌っている。