概要
ドゥエマーとはゲーム『The_Elder_Scrolls』に登場する種族の一つである。
タムリエル共通語での表記は「Dwemer」。ほかディープエルフ(Deep Elf)などの別名もあるが人間はドワーフ(Dwarf)、エルフはドゥエマーと呼ぶようである。
上記の通り、本シリーズにおけるドワーフは、エルフの種族である。
タムリエル大陸にいる種族の中でゲームキャラとして選べない、"滅びた種族"である。遥か太古の昔に姿を消したといわれており、ゲーム中においては山の中にドゥエマー達が建造したといわれている遺跡や機械類、および生活の道具などがその痕跡を残すのみである。
現在(第四紀)においてさえ全種族の中で最も科学が発達している。魔法を組み合わせた「魔法科学」あるいは「魔法工学」のようなものを創始し、それらの技術により魂石を用いて制作されたロボットやオートマトンなどが現在も主人達の遺跡を守るガードとして機能しており、冒険者や盗賊たちが遺跡に忍び込んで宝探しをするのさえ命がけとなっている。
種族
詳しい容姿は知られていないようだが、書物の一つには「大きめな子供くらいの男女みんなに髭がある」と記述されている。 (※1)
他の人種や文明よりもはるかに進んだ、高度な人種や文明であったことが知られている。しかし同時に様々な拷問器具なども開発していたとされている。特にファルメル(スノーエルフ)を相手とした人体実験や拷問は凄惨を極め、スノーエルフを現在知られる盲目の怪物に変えてしまったのも彼らだといわれている。
- 『エルバン動物寓話集:オートマトン』
歴史
【第一紀】
- 220年ごろ
特殊鉱物「エセリウム」を発見。のちに各都市間でこれを巡る争いが勃発し内戦となる。弱体化したところをスカイリムのノルドたちに占領されたという。
- 320年ごろ
再びドゥエマー達が都市を取り戻す。
- 700年
「レッドマウンテンの戦い」において突如姿を消したと伝わっている。
文化
アイレイド(ワイルドエルフ)たちと同様、遺跡に様々なものを残していったまま姿を消した種族であるため、全貌は明らかとなっていない。
ただ、その遺された機械や兵器、魔法アイテムなどが後々の世に大きい影響を及ぼせる代物であることもしばしばで、アイレイドの遺物と並んでだいたい問題や事件の元凶になることが多い。
【学問】
工学、工芸、金属細工、石細工、建築、都市計画、科学、数学、魔法などの様々な技術や革新的な開発があったとされる。その知能は子供の年齢でも高く、10歳にも満たないうちにゴーレムを組み立てられるほどの卓越した知能を有していたという。 (※1)
- マロバー・サル著『キマルヴァミディウム』
【法律】
学者によるとドゥエマーの法の発展にあたってはアルトマーの慣習が取り入れられているらしく、主の所有する奴隷や動物に課される法的責務などは賠償する制度になっているという。(※1)
- 誰かに所有されている立場の者が所有する側の人間を殺害した場合、殺害者の所有者は共同出資者に対して上等なものを3つと所有する人物を差し出す
- 作業台を共有している関係においてある者がアニムンクリ(オートマトン)に殺害されたら、殺害された者の仲間は殺したアニムンクリを分解し部品を持っていって良い
- 沼地の猫がアルゴニアンに殺害されたら猫の家族はそのアルゴニアンに報復で殺害するか同じことをしない限り生き恥をさらすことになるだろう
- 沼地の猫が木から落ちた場合その親戚は木を切り倒して枝葉をむしり森に巻くことで復讐を果たすだろう
- 『ドゥエマーの法の由来』
【機械・オートマトン】
タムリエル各地の地下遺跡に遺された機械の中には、自分の判断で動く小型ロボット「ドワーフ・スフィア」「ドワーフ・スパイダー」、巨大人型ロボット「センチュリオン」、移動する自律兵器などが多種多様に存在している。
さらには、映像などを記憶させる装置や記憶媒体、次元や時間を飛び越える装置など、高度な技術を持つ装置も開発していた痕跡がある。 (※1) (※2)
- ESO グレイムーア クエスト「深淵の音色」
- 『ムズルト研究員の日記』
【建築】
石造りを基本とした地下遺跡型の建造物を多く作っており、外部に表出している部分は非常に少ない。装飾として「ドワーフの金属」が多用されているが後世の者たちは遺跡から得た機械や金属部分を鋳溶かしたものを日常生活に使っている。(※1)
後期ドゥエマー建築においては塔の進入路と防衛に関して「パターンの試練」「無秩序の試練」「回避の試練」「対立の試練」などを合わせて「4つの試練」と呼ばれる要素が導入されているという。(※1)
- Skyrimでは溶鉱炉でドワーフ系の部品を材料として各種素材に使える「ドワーフの金属のインゴット」が作成できる。
- グイレーン・マリリー著『グイレーンのドゥエマー建築』
【音楽】
チャイマー(ダンマー)の研究によると、最盛期のドゥエマーは「音」の分野に並々ならぬ興味を持っており、音を探鉱・医療・建築・心理学に応用していたとされる。
意志の弱いエルフや人間などを、開発した巨大な音響共鳴装置の音によって喜ばせたり恐怖させたりと自由に操り、使役することも可能だったという。ただドゥエマーを研究する学者には「服従や使役というよりは労働の対価として提供していたのではないか」との推測をしている者もいる。(※1) (※2)
回転するガラスの柱を指で触れることにより音を鳴らす独自の音楽機器なども開発している。(※3)
- ドゥエマー学者、ヴォリナラ・クリーブ著『ドゥエマーの巨大構造物案内』
- リヴス・デムネヴァンニ(ESO)
- ESO 感情表現「グラス・アーモニカを演奏」(関連動画を参照)
【食文化】
数々の食器などは発見されているが具体的にどのようなものが食べられていたのか全貌は見えていない。タムリエルではもう現存しない材料なども当時はあったとされる。(※1)
- ESO お宝「ドゥエマーの食料品リスト」
その他
- 実はドゥエマーの生き残りもおり、「Morrowind」において一人登場している。ドゥエマーの消滅が発生した時は別の次元にいた事でたまたま助かったようである。なお本人によると「久々に戻ってきたら同族が居なくなっていた」とか。
- 神の存在などを信じていないわけではないが、神やそのアーティファクトも彼らにとっては研究対象であるらしく、直接読むと悪影響が出る星霜の書を、機械にかけてリスク無しに内容を読み出す方法を確立するという高度なことをやったかと思えば、知人に召喚してもらった神に力や知恵を試すというバチ当たりなこともやらかしていたりする。 (※1)
- Skyrimにおいては、ウィンターホールド魔術大学の研究者であるアーニエル・ゲインが、ドゥエマーの謎について実験を計画していたが……
- マロバー・サル著『アズラと箱』
関連イラスト
関連動画
下記動画にあるような金属系の文明がドワーフのものである。
滅びて数千年も経っていながら今なおファンタジー世界に似つかわしくないほどケタ違いな機械文明の技術を有しており、この技術力は他の種族の追随を許さないほど。