艦隊これくしょんの艦娘についてはルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級を参照のこと。
概要
イタリア王立海軍により建造された大型軽巡洋艦。フランスの高速・大火力な大型駆逐艦に対抗すべく建造された、「コンドッティエリ型」(艦名が総じて著名なイタリア人傭兵隊長(condottiero)から取られているため)と総称される高速・軽防御な軽巡洋艦の最終タイプである。
全長187.05m、全幅18.9m、常備排水量11,090tと、同時期に建造されたザラ級重巡洋艦に匹敵する(というか全長に関してはザラ級以上の)大型な船体を有する。主砲は55口径15.2cm砲を10門装備し、前部・後部ともに下段(1・4番砲塔)に三連装砲塔、上段(2・3番砲塔)に連装砲塔を配置する背負い式配置とした。また、その大型な船体を活かして航空運用能力も強化され、2番煙突を挟むようにカタパルトを両舷に1基ずつ配置、1番煙突基部の水上機格納庫には水上偵察機を4機搭載可能。機関も重油専焼ボイラー8缶を搭載して機関出力10万馬力を発揮、公試では速力33.6ノットを記録している。尚、あまりに大型化し過ぎたため建造費と建造期間が増大し駆逐艦との随伴能力も危ぶまれてしまったため、次級であるカピターニ・ロマーニ級では5000t級の小型軽巡として設計製造される事となった(尚、設計に当たってはソ連海軍からの注文でイタリア国内で製造されていた20И級嚮導駆逐艦の設計を流用している)。
2隻が建造された本級は第二次世界大戦に参加、カラブリア沖海戦やマタパン沖海戦などに投入され、戦没する事なく揃って終戦を迎えた。戦後も連合国への賠償艦に指定されず共和制移行後のイタリア軍事海軍に継承された。1番艦ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィは1961年に退役したものの、2番艦ジュゼッペ・ガリバルディは大規模改装を施され欧州初のミサイル巡洋艦として現役を続投(実際に搭載していたミサイルはテリアミサイルのみであったが、設備的には核弾道ミサイルポラリスの発射装置も4基積まれていた。お前のような軽巡がいるか)、その後も1971年までイタリア海軍総旗艦として活躍していた。
名前について
本記事名はイタリア海軍の公式ホームページで用いられている名称によるものであるが、日本においては1番艦の艦名のフルネームに即した「ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級軽巡洋艦(classe Luigi di Savoia duca degli Abruzzi)」という名称が用いられる事も多い(尚、「ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級軽巡洋艦」とすると総文字数が34文字となり文字数制限を超過してしまう事から、pixivのタグとしては使用不可能)。尚、表記ゆれとして
ルイージ→ルイジ
ドゥーカ→ドゥカ、デュカ
デッリ→デグリ
アブルッツィ→アブルッチ
などの表記が使われる事も少なくない。
同型艦
- 一番艦「ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ」 Luigi di Savoia duca degli Abruzzi
- 二番艦「ジュゼッペ・ガリバルディ」 Giuseppe Garibaldi