ターゲット確認 排除開始
Target Verified. Commencing Hostilities
概要
ナインボール=セラフとは、レイヴンズ・ネストが所有するナインボールの上位機種。
ナインボールでも対処できない存在=「イレギュラー」が出現した際に最終兵器として投入される特殊ACである。
ナインボールの上位機種ではあるが、その外観は既存のACとは大きく異なっており、機体サイズもACよりも一回り大きく、そのサイズに見合うだけの機体出力を有する。
性能
その鈍重な外見とは裏腹に、背部に備えられたヴァリアブルフライトユニットと飛行形態への可変機能により非常に高い機動力を誇り、後の時代に開発されたオーバードブーストによる追従すら許さない。
カメラに捉えるだけでも一苦労するレベルで、この状態から相手の撹乱、ミサイルによる攻撃を行う。
武装に関してもパルスキャノン、チェインガン、垂直ミサイル、レーザーブレードおよびブレード光波など充実している。
パルスキャノンは連射によりAPを堅実に削っていき、チェインガンは一発300ダメージを高速連射するため非常に恐ろしい瞬間火力を持っている。
高速移動時の垂直ミサイルも非常に厄介で、数発まとめてプレイヤーを追尾し追い詰めてくる。
しかし、真に恐ろしいのは両手に内蔵されたレーザーブレードとその光波攻撃。
その一撃が直撃すれば、頑丈なガチタンのAPですらも半分以上を削り、軽装機体であれば一撃で撃破されるほど。プレイヤーで使えるブレードの常識を超えた、万単位の攻撃力なのである。
あえて欠点を挙げるのであれば可変機構の関係から腹部に装甲が施されておらず、構造体が剥き出しになっている点である。それが祟って機体の耐久力は並の装甲を持つACをやや下回る程度となったが、本機の機動力と破壊力の前には些末な事でしかない（ゲームシステム上、特定部位に当たればダメージが増大する等の弱点は存在しない）。
登場作品
アーマードコア マスターオブアリーナ
最後のミッションに登場するラスボス。
ナインボールへ復讐する為にレイヴンとなり、アリーナにひしめく強豪全てを下し頂点に立った主人公を極秘の工場へ誘い込む。そして工場の地下深くにある、本機の機動力を遺憾なく発揮できる巨大な空間でレイヴンを待ち構えている。記事トップの台詞はこの決戦前に、無機質かつ鋭く放たれる。
飛び回るセラフにはほぼ手出しできない為、必然的に通常形態でいるところを狙うことになる。しかしセラフは通常形態の火力がとんでもなく高い。下手に接近して撃ち合いを仕掛けるとチェインガンをバラ撒かれるだけで凄まじいダメージを負い、酷いとブレードで真っ二つ。
最低限チェインガンが必中にならない間合いを空けたいところだが、飛行中のセラフを見失って垂直ミサイルを捌いているといつの間にやらすぐ近くに降りてきて穴だらけということもままある。飛行形態に振り切られる直前のレーダーと己の戦闘勘を駆使して視界外のセラフの移動を読み、飛行形態のセラフに距離を詰められないよう動き回らなければならない。
AP自体は高いものの防御力が皆無なため、こちらも高火力を用意したい。セラフが回避を考えていない開幕直後にぶち込めると優位に立てる。また機動力にかまけてかミサイルに対して回避動作をしないため、航続距離の長いミサイルも有効。ロックオンは難しいが、核ミサイルなどを撃てれば奴はひとたまりもない。
名実共にACの範疇に収まらない異次元の存在だが、対峙するのはミッションの最中ナインボールを幾度も退けたイレギュラー。最終的には彼に撃破されることになる。
爆発炎上し、遂に復讐を成し遂げたと思いきや再起動。イレギュラー抹殺への執念を見せるが、発砲も叶わず程なくして崩れ落ちる。ラインアイが光を取り戻し、腕一本千切れながらも隻腕のチェインガンを向けてくるムービーに勝利の余韻を吹っ飛ばされたレイヴンは多い。
一度撃破してエンディングを見ると、以降はスピードを2倍近くまで引き上げた強化個体で挑んでくる。ただでさえロックできない飛行形態はともかく、通常形態ですらACのブーストダッシュの最大速度と同等以上。チェインガンから逃れる術はなく、まともに倒そうとすればグレネードや
月光空中斬り等の超火力でド突き合いを演じることとなる。
本編に絡むのはACMOAのみだが、後発作品のAC2AA・ACV・ACVDにも登場。
さらに他作品の客演としてAnother Century's Episode:Rに登場。
アーマードコア2 アナザーエイジ
隠しボス扱いであり、ストーリーの本筋との関わりはほぼ無い。
AC2AAのセラフはその戦闘力から現在でもシリーズ屈指の難敵であると評価が高い。
飛行中こちらの死角を常に維持するように動くほか、ブレードの頻度が激増。大抵ブレード自体ではなく光波のヒットを狙っている。お馴染みの小ジャンプ移動で逃げると着地のたびに光波が飛んでくる有様。少しでも気が緩めばAPが半分以上消える強烈なプレッシャーの下での戦いとなる。垂直ミサイルの威力、防御値といったステータスも地味に向上。作中で数百年を跨いでも尚比類なき鬼畜ぶりで新時代を戦い抜いた挑戦者たちを粉砕する。
しかし飛行形態に追いすがり通常形態を引き離すOB、垂直ミサイルを無力化するデコイや迎撃装置など新時代にはセラフにとって未知の新装備が充実。これらを駆使することで開ける活路もある。
ACE:Rでも隠しボスとしてラスボス直前に乱入してくる。ストーリーに絡む関係上「惑星エリアに移民してきた人間の持ち込んだ兵器」という設定が付与されている。更にコジマ技術を用いたバインダーの追加装備も施されており、ナインボーライザーと渾名される魔改造を受けている。条件を満たす事でエクストラステージ限定でプレイアブルキャラとして使用可能となる。
ACV、ACVDではパイロットモード用のDLCとして販売されている。
また、プラモデルとして立体化される際にデザインが改められており、ACV、ACVD、ACE:Rではリファイン後のバージョンをベースとしたデザインとなっている。
アナザーセラフ
ACBNWおよびACE:Rに登場する黒いナインボール=セラフ。
人工知能群が進める「ドラコーン計画」の過程で生み出された新世代規格指揮官機。
正式名称は「BLACK ONE」。同作中では、「BLACK UNKNOWN」、「黒い奴」とも呼ばれる。
無人型の新世代規格機「ファントムシリーズ」を複数機同時に遠隔操作する事が可能であり、指揮官機というカテゴリはここが所以となっている。
また、遠隔操作には搭乗者の体細胞を培養したマトリクス共振システムを用いる為、高出力ECM下においてもその遠隔操作能力に支障を来さない。
しかし、この機体もまた人工知能群が遠隔操作する無人機でしかなく、パイロットも死者の人格を電子情報として再現した物でしかない。
機体自体の戦闘能力も凄まじく、エネルギーフィールドによる防御能力、機動兵器単独での飛行能力等既存のACとは一線を画する性能を発揮するが、本機が撃墜されると指揮下にある新世代規格機は内蔵されたAIによる自動操縦に切り替わり、その動きが単調化するという欠点を持つ。
後に量産されて、世界中に「御使い」の別名で畏れられ、その「御使い」の上位機種として半透明装甲を有する「赤い御使い」が存在し、物語の最後の敵として立ちふさがる（半透明の装甲が意味する所は不明）。
ACE:Rに登場するのはナインボール=セラフの量産機であり、名称も名は体を表すかのように「量産型ナインボール=セラフ」に改められている。ACE:R版セラフと同様に両肩にバインダーを装備するが、性能もセラフより抑えられており、セラフ出現時の難易度によって複数機が出現する。
