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既述の通り、ここではあだち充による漫画作品を取り上げます。

それ以外の「ナイン」の意味に関してはこちらをどうぞ。


概要編集

1978年から1980年にかけて、週刊少年サンデー増刊号(現在の週刊少年サンデーS、小学館)にて発表された。

それまであだちが野球漫画を手掛ける時はシナリオライターの佐々木守にシナリオを書いてもらっていたが、本作では(そして本作以降)自分で展開を考える様になった。


あだちの絵柄が劇画タッチからコミカルな画風へ移行する過渡期に連載されたものであり、絵柄の変化が窺える。本作は野球を巡る等身大の少年少女達の青春模様が主体で、野球漫画でありながら試合の場面が2~3コマで終わる展開もあり、野球は飽くまで添え物に過ぎない特徴がある。


1983年5月4日、同年12月18日、そして1984年9月5日に、グループ・タック製作のスペシャルアニメが、フジテレビの不定期特番・日生ファミリースペシャルのプログラムとして放送された。

グループ・タックは本作のノウハウから「タッチ」と「陽あたり良好!」をそれぞれ生み出しており、グループ・タックあだちアニメの原点と言える。

また、1987年1月には90分のテレビドラマ化され、これまたフジテレビのドラマスペシャル枠・月曜ドラマランドにて放送されている。


ストーリー編集

新見克也唐沢進は春から進学する青秀高校野球部の試合で、悲しげな表情の少女を見掛ける。彼女こそ中尾監督の一人娘・百合であり、野球部は連敗を重ね、今年度(克也達が入学する年度)に勝利しなければ野球部は解散すると学校から突き付けられていた。

克也は陸上選手で唐沢は柔道の有段者、そして野球は倉橋永治がおり、青秀高校は進学校だが、スポーツは全く宛にならず、彼等の期待は高まった。

克也は唐沢と共に百合を元気付けようと野球部に入部するが、倉橋は父親に中学卒業と同時に野球を止める様に言われる。しかし、克也の父親と倉橋の父親は高校時代野球部でバッテリーを組んでおり、それに励まされ倉橋は野球部へ入部。彼らの活躍で青秀高校野球部は連敗記録を止め、こうして青秀高校野球部を舞台に若者達の青春群像が始まった。


登場人物(CVは声優)編集

新見克也(CV・古谷徹)

唐沢進(CV・富山敬)

倉橋永二(CV・塩沢兼人)

中尾百合(CV・石原真理子→倉田まり子→安田成美

中尾監督(CV・永井一郎北村弘一)

安田雪美(CV・坂本千夏)

山中健太郎(CV・神谷明)

山中二郎


本作の特色編集

本作は野球漫画でありながら、野球ではなくその周辺の青春人間模様をメインにしており、等身大の少年少女が悩み、失恋等様々な経験を積む展開がメインなのは、後の今泉伸二原作のボクシング漫画「神様はサウスポー」や葦プロ製作のサッカーアニメ「あしたへフリーキック」と同様、スポーツは飽くまで添え物として描かれ、実際終盤の甲子園出場は2話で描き、最終回は野球部の卒業アルバムの記念撮影と言うものだった。

また、アニメもスペシャルアニメだったので、しっかり作画されていた反面、原作から省略されたエピソードもあり、これは致し方なかった。


余談編集

第2作と完結編で中尾監督の声を担当した北村弘一は、その後「タッチ」で西尾監督を、「陽あたり良好!」で無名の明条高校監督を、それぞれ演じている。結果、あだち野球アニメの野球部監督役を三作続けて務めた。


新見克也が俊足を生かし1番・センターというポジションについているが、彼のポジションに近いとされるイチローが、文庫本版にエッセイを寄せたことがある。


関連イラスト編集


関連作品編集

タッチ・あだち野球漫画最初の頂点

H2・あだち野球漫画第二の頂点

クロスゲーム・あだち野球漫画第三の頂点

陽あたり良好!本作と同じく、野球は添え物に過ぎなかった筈が、アニメ版では…。

外部リンク編集

Wikipedia

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