概要
ナウエリート(Nahuelito)とは、アルゼンチン南部にあるナウエル・ウアピ湖で目撃されるUMAで、日本の書籍や紹介サイトでは長音を省略したナウエリトと表記されることもある。
またパタゴニアのプレシオサウルスや、南米版ネッシーとも呼ばれているという。
体長は目撃者によって5mくらいから40mぐらいまでと振れ幅が大きく、色は黒灰色で大蛇を思わせる外観に小さな頭を持ち、身体には鰭、背部にはこぶがあるといわれている。
その目撃証言を総合すると、まるで首長竜(一般にイメージされるネッシー)のような姿になるために同国では人気を博し、旧1ペソ紙幣にも描かれるほどであった。
このUMAについては古くは1897年に地元住民から報告があったのを皮切りに、1910年の目撃時には5mほどの大きさで、首は2mもあったという証言があった。
続く1922年にはブエノスアイレス動物園の園長が大規模な調査を行ったが、痕跡は発見できなかったという。(なんとネッシーが有名になったのは1933年以降である)
2006年4月17日には匿名者の持ち込みである3枚の写真が地元新聞に掲載され、そこには湖から頭を出す謎の生物が映っていたが、新聞社は「真偽の判断は任せます」とコメントを残した。
その正体については上記の別名にもあるプレシオサウルスや、イルカに似ているという証言から、やはり絶滅生物であるイクチオサウルス、古代クジラ説などがある。
また1950年代の核実験による、何らかの生物の突然変異体であるというものまである。
2000年代には湖を泳ぐ様子の動画がいくつか撮影・公開されており、2020年には同湖でイギリス人観光客のカヤックが転覆する水死事故があったことから、これもナウエリートの仕業であるともいわれている。
創作での扱い
- 南米妖怪図鑑
2019年に出版されたアルゼンチン出身、日本在住のエンジニアであるホセ・サナルディ氏の著書で、弟であるイラストレーターセーサル・サナルディ氏によって、妖怪の一種ナウェリートとしてどちらかというと首が短めのプリオサウルス類のようなイラストで紹介された。
メイン画像。
pixivユーザーでもあるイラストレーター羽倉ぼう氏によって描かれたナウエリート・サーペントとして登場。イラストは無断転載禁止。