曖昧さ回避
- ピアノの遊び曲の1つ
- 1をモチーフにしたダンガンロンパのある出来事。
当記事では2を説明する。
ネタバレ注意!
この記事には『ニューダンガンロンパV3』第一章で起こった事件のあらまし、および関連したその前後の展開が正確に記載されています。またダンガンロンパシリーズ全体のネタバレもあります。
本編未プレイ者は、ネタバレ注意。
概要
ゲーム『ニューダンガンロンパV3』に登場するおしおきのひとつ。
主人公であるはずの赤松楓がこのおしおきを受けた。
首にロープ付きの枷を嵌められて持ち上げられ、巨大ピアノの上に着地させられる赤松。
指揮者の姿をしたモノクマが指揮棒を振り上げると、赤松は首吊り状態になる。
そしてモノクマーズたちの操縦によって、全身を高速で上げ下ろしされ、足の先で巨大ピアノを弾かされる。曲はタイトルの通り「ネコふんじゃった」だが、徐々に音を外していく。首を支点に激しく上下されて苦しさに歪む、赤松の凄まじい形相が映る。
しかしそれを嘲笑うかのように下手くそなまま高速化していく演奏、観客側に無数にいるモノクマたちの響くブーイング・抗議の投石と、悪夢のような状況はエスカレート。赤松の顔は徐々に赤、そして鬱血して紫色へ変わっていく。
指揮者のモノクマが汗を流しながら最後のひと振りをして演奏は終わったが拍手は一切なく、静かな暗闇にスポットライトが当たる赤松の遺体は、力なく振り子のようにぶらぶらと振られているのみだった。
そして茨模様と剣山のついたピアノの蓋が閉まり、彼女の身体は押しつぶされて大量の血が飛び散った──
「ピアノバカ」を自称するほどピアノを愛してやまない「超高校級のピアニスト」が足で鍵盤を叩かされる、初心者向けの曲を下手くそに弾かされてブーイングを受けるのが最期に見た光景になる、死んだ後も愛するピアノによって遺体を潰されるなど、歴代のあらゆるおしおきの中でも超高校級の才能に対する最大級の侮辱を行っており、さらにおしおき自体のむごさと1章全体の流れまで加えれば胸糞はシリーズ中最悪である。
設定資料集ではピアノの蓋が閉まる直前に「目は開いたままで動かない」「体中に傷がついており顔は涙や涎やらで相当汚れている」と下書きに書かれていたが、製品版では逆光で影になっているため、彼女の遺体の様子は分からないようになっている(CEROの都合上?)。
また最後にピアノの蓋が閉まる際にモノキッドが、さんざん恨みを買っていたモノダムにぶっ飛ばされて赤松と一緒に潰され、赤松の血がついたモノキッドの首だけが吹っ飛んで、生徒たちの前に転がっている。
本作のおしおきでは毎回モノクマーズの誰かが犠牲になっているが、これは本来クロが遭う目だった有様がCEROの都合上表現できないことから、モノクマーズで代用しているという説がある。
反響
主人公だった赤松楓が序盤で(しかもクロという最悪の形で)死亡退場するという衝撃的な第一章のラストにプレイヤーの間では大きな衝撃が走った。
第一章のクロがシリーズ初の女性、動機やおしおきの容赦のなさ、彼女の最期の言葉は、いくら主人公である期間が短かったとはいえ、愛着を持っていたプレイヤー達を絶望に陥れた。
「制限時間以内に殺人が発生しない場合は全員処刑」という特殊ルールに追い詰められる中、彼女は「みんなを守りたいから」と「真の首謀者を倒す」などあくまでも悪意があった訳ではないのに、である(事実初回クロ特典の、「殺しをすれば学級裁判無しに外に出られる」を蹴ってまでして首謀者を突き止めようとしていた)。
しかも最終章では彼女は首謀者に罪を被されたことが判明し、この展開にかなり遣る瀬ない気持ちになったプレイヤーも多い。
発売前から「実は主人公は赤松じゃなくて最原じゃないのか」という推測自体は少なからずあったが、そうした先見の明のある人達ですら、このおしおきの惨さは実際に目にして衝撃を受けた。
そして章の最後に、何気なく見たことのある1章タイトル『私と、僕の学級裁判』を見せつけられて、キュッと胸が締め付けられるのである。
余談
- 彼女が首縄を付けられて処刑台に引っ張り上げられる直前、最原と赤松が一瞬手を伸ばしあうシーンがあるが、設定資料集の下書きでは、手を掴む寸前で最原の手が空ぶるという、より丁寧な描写が行われる可能性があったことが明かされている。
- おしおきの英語版タイトルは『Der Flohwalzer』。意味はドイツ語で「ノミのワルツ」だが、その名前に反して3拍子のワルツではなく、ポルカに近い。シンプルな運指から入門者の練習曲に最適であり、世界中で使われている。しかしタイトルは「ノミの行進曲(オランダ)」「犬のワルツ(ロシア)」「ロバの行進曲(ブルガリア)」「ロバの行進(スロヴァキア)」「小さな猿(メキシコ)」「ネコのポルカ(フィンランド)」「ネコのダンス(韓国)」など、各国で動物も意味も全然違っている。
- 言語的に一人称が性別で分かれていない英語版の1章タイトルは『My Class Trial, Our Class Trial』となっており、日本語版のニュアンスとは若干異なる。
- 絞首はシリーズ中殺人は例が多いが、おしおきは赤松のみである。なお描写としては首が絞まったことによる脳虚血と思われるが、首だけを支点に上下左右に激しく振られてもいるため、仮に現実で行われた場合は延髄損傷が直接の死因となる可能性が高い。
- おしおきの最初に首輪が飛んできて首に嵌められて引っ張られる演出は、無印・2・V3の1章だけに共通する点である。なお大量に何かをぶつけられるのは無印の1章と同じである。
- V3発売から5日後の2017年1月17日に、赤松のコロコロスタンプが発売されていたが、コロコロスタンプという性質上押して転がすといったもの、そして上部のデザインがピアノにピンクの血(と、彼女のドット絵)という物騒なものだったことから、上記の顛末をよく知るプレイヤーの間で「これ、楓のおしおきをモチーフにした死体蹴りな商品では」とざわついてしまっている。
- 2023年1月にファット・カンパニーから発売されたフィギュアも同様で、首縄こそないもののピアノの鍵盤上で赤松が指揮者姿のモノクマと共に居て、カバンから楽譜を撒き散らしているというもので、明らかに彼女のおしおきをモチーフとしているものだった。
ダンガン紅鮭団
1章では赤松が視点だった自由行動イベントは2章以降最原が行動するため、彼視点での赤松との会話は本編中不可能となってしまうが、クリア後のおまけコンテンツ(紅鮭団)のみしか行うことが出来ない。
赤松の担当声優である神田沙也加のスケジュールなどの事情もあり、紅鮭団は最原視点に固定されている。
関連タグ
赤松楓 オシオキ集 ニューダンガンロンパV3 みんなのトラウマ 検索してはいけない言葉 フラグクラッシャー 1章ショック
舞園さやか:音楽関係の才能、1章で犯行を行う(共に結果としては失敗)、1章での主人公との同行キャラ、主人公の後の行動や想いに大きな影響を及ぼす…など彼女を彷彿とさせる共通点が多く仕込まれている。
その一方で、「学級裁判の存在を知らなかった舞園/知っていた赤松」「犯行に失敗し逆に返り討ちにあった舞園/犯行自体には成功している(と思い込んでしまった)赤松」「学園の外にいる仲間のために事件を起こした舞園/学園の中にいる仲間のために事件を起こした赤松」「誰かに罪を着せようとしていた舞園/誰かに罪を着せられた赤松」「シロとして死んだ舞園/クロとして死んだ赤松」のように対になっている部分も多く見られている。
江ノ島盾子/セレスティア・ルーデンベルク/七海千秋/霧切響子/苗木誠:いずれも身体が押しつぶされるタイプのおしおきで、なぜか重要キャラが多い。
巴マミ:主要人物でありながら、序盤で食べられて死亡した人繋がり。また、もしアニメ化した際、第3話の悲劇繋がりにもなってしまう可能性が高い。ただ、マミさんの場合最終回で生還したため、その点は赤松よりもマシといえる。