バルブロ・アンドレアン・イエルド・ライル・ヴァイセルフ
ばるぶろあんどれあんいえるどらいるゔぁいせるふ
CV:楠大典
リ・エスティーゼ王国の第一王子。貴族派閥に担ぎ上げられている傀儡であり、王国の現状に気付いていない。
人物像
腐敗した王国の王族らしく「王族である自分が敬われるのは当然」だと考えており、部下や臣民に対しても配慮がまるで無い。
権威を笠に横柄に振る舞う有様にレエブンからも、「一国の後継者に相応しくない」、「不和を撒き散らす馬鹿王子」と酷評されている。
そのため、12巻作者雑感における『王様優秀度』でも、12キャラ中10位(王としての知識を持っているだけ)と評されてしまっている(というか、11位が少数未開部族の代表に過ぎないシャースーリュー、12位が政治知識ゼロの一般人であるアインズ(鈴木悟)であることを考えると為政者としては実質最下位)。
一方で王族としての取り繕い方を心得てはおり、前述の傲慢な態度も素直な感情を表に出す事は愚かだと考えているが故のものであり、そういった腹芸は一応できる。ただし、作中では王位継承レースにてザナックが大きく優勢な状況になってからの登場であるため、精神面には余裕がなく、感情的な場面の方が多い。
子飼いの兵を所有していなかった事から、ゲヘナ作戦時は王城に籠る事を余儀なくされ、評判を大きく落としている。
作中では披露する機会に恵まれなかったが、剣の腕前は王族一を誇る(ただし、クライムには劣る)。
初登場は書籍版9巻。アインズを加えた帝国からの宣戦布告の際には、父のランポッサⅢ世の子を思う親心から、アインズと縁故のあるカルネ村への偵察を命じられた。
しかしゲヘナ以降、ザナックとの立場が逆転しつつある事に焦り武勲を急いでいた彼にとってはその命令には憤りしかなく、怒りのままに本来なら守るべき筈の存在であるカルネ村の村民達を、アインズへの人質に取ろうとするという暴挙を働いた。
当初は圧倒的な兵の数の差から優勢だったものの、エンリが角笛の真の力を引き出した事で5000にも及ぶゴブリンの軍勢が召喚され、瞬く間に形勢逆転。敗走を余儀なくされた。
そして、上述の独善的な人格のせいで父親からの愛情にも気付かぬまま、カルネ村からの敗走後にアインズの命を受けたルプスレギナに囚われ、30分にも及ぶ凄惨な拷問の末に殺されるという自業自得の破滅を迎える事になった。
以後は行方不明扱いとなるが死亡はほぼ確実視されており、上述の性格の悪さが原因で多くの臣下からも見限られていた事や、国情がそれどころでない程に悪化していたせいで、家族以外の人間からは存在をほぼ忘れ去られていた。
14巻の魔導国の王都への侵攻の際のアインズとザナックとの首脳会談の場で、ようやくアインズの口からその死を告げられる形で、正式に確認される事となった。
死亡後は関係者から名前が度々出る程度だが、14巻で魔導国との戦争により王国の滅亡が確定し、容赦のない殺戮が行われている最中、ランポッサ三世はザナックとラナーを都市国家連合への特使という形で逃がすことを試みている。ザナックは王族としての責務を果たすため、ラナーは魔導国に裏切っており、身の安全が確保できていたため自らの意志で国に残ったが、ザナック曰く「あの兄なら飛びついて逃げ出す」との事なので、王族としての最期まで踏ん張る矜持も持ち合わせていない事が示唆されている。
父王。自分を寒村に向かわせたのは、弟に王位を譲るつもりだからだと考えている。
第二王子の弟。悪魔騒動の際、レエブンの策略で巡回しただけで評判を得たので、敵視している。
第三王女の妹。頭は良くないが顔は良いと思っている。最も高い値を付けた奴に売るつもり。
キンキン響くような甲高い声で脳が掻き毟られ、吐き気さえ催す。
WEB版のみの登場人物。フィリップが登場するまでは、彼とバルブロが作中における愚者の二大巨頭であった。