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カルネ村

かるねむら

カルネ村とは、丸山くがね著のライトノベル『オーバーロード』に登場する地名。
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概要編集

リ・エスティーゼ王国に属する、トブの大森林南端の外れにある村。エ・ランテルから北東、ナザリックから南西に約10kmの地点にある。

WEB版によると、約100年前に“トーマス・カルネ”という開拓者が切り開いたとされており、村の名前も彼の名が由来である。


主な産物は農作物とトブの大森林で採れる『エンカイシ』という薬草で、訪れる人間はその薬草目当ての薬師や年に1回来る徴税吏、極稀に流れの鍛冶師が通りすがる位で、人口も25世帯120人程の小さくものどかな村。


トブの大森林は他の地域では取れない希少かつ高価な薬草を始めとした重要資源の宝庫だが、アダマンタイト級冒険者を始めとする英雄の域に到達した者でなければ太刀打ち出来ない、森の賢王を始めとする強力なモンスターがのさばる危険地帯でもある。


本来ならモンスターから身を護る為の防護柵は必須の筈だが、カルネ村が森の賢王の縄張りに近い事から結果的に防護柵代わりとなってくれていたお陰で、モンスターに襲われた事はない(なお森の賢王が登場しないWEB版では、『今までモンスターが来た事が無いから』という理由で防護柵が作られていなかった。何故開拓されてから100年もの間、モンスターに襲われずに済んでいたのかは不明)。

加えて辺境故に訪れる人間も前述の様に多くないため、村民達の基質は良く言えば大らか、悪く言えば平和ボケしているという、ある意味で現在までの王国の縮図と言えるあり方だった。



突然の襲撃編集

そんな意識の隙間を最悪の形で突かれる形で、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフの抹殺を目論む、スレイン法国から送り込まれたバハルス帝国兵に扮した兵士及び特殊工作部隊陽光聖典によって、ガゼフを誘き寄せるのを目的とした襲撃を受ける。

自己防衛の意識が欠落していた村民達は為す術もなく虐殺されていったが、突如として降臨した魔法詠唱者(マジック・キャスター)アインズ・ウール・ゴウンによって、何とか滅亡の危機からは救われた。


だが結果的に過半数の村民を喪い復興も困難となった事で、あわや廃村にするか否かを迫られる事態に直面したが、アインズによるゴーレムの貸与とエンリ・エモットが授けられた『小鬼(ゴブリン)将軍の角笛』で呼び出した19人のゴブリン達の活躍により、どうにか立て直しに成功した。



村の強化編集

防衛意識の欠如が村の被害を拡大させた教訓から防護柵の建築や、農作業の合間にゴブリン達から防衛を目的とした弓の指導を受けるなどして防備の強化に取り掛かり、ンフィーレアが移住する頃には流石に王都やエ・ランテル程ではないものの、下手な街を上回る要塞化が成される様になった。


ゴブリン達の活躍で食糧事情が改善され以前は滅多に食べられなかった肉料理が普及し、森の賢王も冒険者モモンの下僕として引き取られた事で、かつての森の賢王の縄張り内にも出入り出来る様になった事から希少な薬草が用意に手に入る様になるなど、様々な恩恵が得られる様になった。


が、森の賢王がいなくなった事でトブの大森林のパワーバランスが崩れた事により、後に“東の巨人”(アインズに従わなかった結果、殺されてゾンビ化させられていたものだが)率いるトロールらの襲撃を受けるも、アインズが助けに送り込んだメイドのルプスレギナ・ベータによりトロール達は殲滅され、村民も教訓を活かした適切な対処により今度は1人の死者も出る事なく村を守り切る事が出来た



王国軍の襲来編集

それからしばらく月日が流れた後、カルネ村と同様に法国の陰謀に巻き込まれて壊滅した他の村々からの移民も迎え入れて襲撃の爪痕も癒えてきた頃に、アインズと敵対した王国の第一王子バルブロ率いる5000もの王国軍が村民達をアインズに対する人質にしようと目論み、本来なら守るべき自国民を襲撃するという暴挙を働く。


カルネ村の村民達はアインズの恩義に報いるべく、反逆者の汚名を背負ってでも迎え撃つが、いくら防備を強化したとは言え5000もの正規軍を相手にはするにはあまりにも多勢に無勢と言わざるを得ず、物量と練度の差で瞬く間に追い詰められてしまう。


しかし、エンリがアインズより託されていたもう1つの角笛を吹くと、アインズらユグドラシルのプレイヤー達でさえ達成出来なかった3つの条件(何なのかは不明)を満たした事で角笛の真の力が引き出され、5000にも及ぶ新たなゴブリンの軍勢の召喚に成功。

圧倒的な戦力差を以て形成を逆転し、王国軍を返り討ちにした。


なお流石に前回の戦いとは規模が違い過ぎるため、この戦いで一度目に召喚されたゴブリン達や戦闘に参加した村人、そして東の巨人の一件で傘下に加わったオーガの半数近くが死亡した


そして敗走したバルブロ達は、私心で自国民を襲撃した事への制裁及びゴブリン軍団の機密保持を兼ね、アインズの命令を受けたルプスレギナ率いるレッドキャップスの軍勢により嬲り殺しにされるという、因果応報にして自業自得と言える凄惨な結末を迎えた。


以後、5000に及ぶゴブリン軍団を常備する村へと変貌するのと共に王国と決別し、アインズの建国したアインズ・ウール・ゴウン魔導国の領土に鞍替えする事になった。


鞍替え以後編集

元々100人単位の村が急に5000人ものゴブリンという都市レベルの人口を抱える事になったせいで、魔導国から水や食料を始め、様々な支援を受けなければ成り立たない程の人口問題に悩まされていた(例として、既存の井戸では事足りず遠方に井戸を多数掘って、当番制で1日中組み上げなくてはならなかったなど)。


だが山小人(ドワーフ)の国より移住してきた、アインズと友好を結んだゴンドを始めとするルーン工匠のドワーフ達により、鍛冶の請け負いや生活用品を支給された事で解決するのと同時に自給体制を確立。

現在は、村のゴブリン達の労働力を総動員して大規模農場を作り上げ、アインズより借り受けた食糧を返済するべく食糧増産に力を入れている。


明確な時期は不明だが、少なくとも書籍版11巻の終盤の時点では既にアインズの正体が村民達に明かされていた。

しかしアインズの正体を知ってもなお、幾度となくカルネ村を滅亡の危機から救った救世主であるという思いは変わる事無く、アンデッドだが生きている誰よりも信用できる」として村の中央広場にはアインズ・ウール・ゴウン魔導王の像が建てられ、朝食の感謝の祈りの際には神の名に続いてモモン共々祈られるに至るまで神格化された。

今や村の中で「魔導王を侮辱する者がいれば誰かが殴りに来るだろう」とされる程、今ではアインズに対して村民全体がナザリックのNPC達にも劣らぬ位の想いを持って崇拝している。


軍事力編集

保有するゴブリンの軍勢の力は、王国はおろか周辺諸国の中で法国に次ぐ軍事力を誇る帝国軍をも正面から全滅させられる程であり、近衛兵のレッドキャップスに至っては帝国四騎士はおろか英雄の粋に達したガゼフ・ストロノーフはもちろん、クレマンティーヌすらをも凌駕する戦闘力を誇る


対抗出来るのは逸脱者である帝国の主席宮廷魔法使いフールーダ・パラダインと、『蒼の薔薇』のイビルアイしかいない(流石に階層守護者に匹敵するアンティリーネと、プレアデスを上回る実力を持つ隊長という、2人の神人を筆頭とした漆黒聖典を抱える法国を相手にするのは無理だが)。


ただでさえアインズ・ウール・ゴウン魔導王に振り回されている、バハルス帝国の皇帝がもしこの事実を知れば、彼の毛髪と胃、そして精神は更に危うくなるに違いない(もっとも、現在は色々と吹っ切れて魔導国に従属したため、以前程のストレスは感じないと思われる)。


WEB版編集

書籍版と変わらずに、アインズやゴブリン軍団によって発展している。ただし森の賢王が登場しないので、貴重な薬草が手に入らない代わりにトブの大森林のパワーバランスが崩れる事も、アーグが村の一員になる事も無い。


ンフィーレアが存在しない世界線の為、カルネ村は書籍版程重要視されていない。ルプスレギナの行動によりアインズを失望させる様な命令違反も今の所ないが、王国との戦争時にルプスレギナがエンリの名を騙ってカルネ村に迫っていた王国兵を焼き払った為、王国兵の生き残りによってエンリの噂が凄い事になっている。また、ドワーフがカルネ村に編入される事も無い。


MASS FOR THE DEAD編集

第一章にて《罅》から現れた謎の存在・“混沌獣”に村が襲撃される。この時点で村長の座に就いていたらしいエンリが生死不明となり、『漆黒の剣』と陽光聖典に救出され生き残った村人達もエ・ランテルへ避難したため、事実上の廃村となった。


なお陽光聖典がガゼフ暗殺の為に、スレイン法国の命令でガゼフを誘き寄せる為の餌としてカルネ村を滅ぼそうとしていた書籍版とは、真逆の展開となっている。


関連タグ編集

オーバーロード(アニメ) リ・エスティーゼ王国 アインズ・ウール・ゴウン魔導国


エンリ・エモット ネム・エモット ンフィーレア・バレアレ リイジー・バレアレ ブリタ(オーバーロード) ジュゲム・ジュゲーム アーグ

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