CV:土師孝也
データ
役職 | 主席宮廷魔術師 |
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住居 | 大魔法詠唱者の塔 |
職業レベル | ウィザード?lv、キンジュツシ?lv、ビショップ?lvなど |
誕生日 | 昔の事で記憶にない |
趣味 | 魔法に関する全て |
二つ名 | 三重魔法詠唱者 |
概要
バハルス帝国の主席宮廷魔法使いを務める、同国最強の老齢の魔法詠唱者(マジック・キャスター)。
既に200年以上の時を過ごしながら、帝国の勃興と共に生きて来た文字通りの『生ける伝説』で、六代の皇帝に仕え帝国の発展に多大な貢献を果たして来た。
最初に仕えた六代前の皇帝とは反りが合わず、プライベートにおいては犬猿の仲だったが、実力主義の元に宮廷魔術師の中で上の地位に就く事を許され、五代前の時には皇族との仲も改善され、彼の息子にして後の四代目の教育を任される様になり、その功績から以後は皇族専属の教師として三代目以降の皇帝に様々な知識を与え、政策にも大きく関わる様になった。
そのお陰で帝国の皇族はリ・エスティーゼ王国のランポッサⅢ世以前の王族達の様に、選民思想に囚われて増長したり事なかれ主義に陥って堕落する事なく、有能な皇帝を輩出できる様になった。
貴族の専横によって衰退の一途を辿る運命にあったかつての帝国を、教え子でもあった先々代・先代の皇帝と協力して支え、彼らが志半ばで斃れた後は当代皇帝ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクスと共に数々の粛清や改革を実行し、帝国を非常に強大な魔導国家へと生まれ変わらせている。
ジルクニフの事は幼少から面倒を見ており、「爺」と呼ばれ父の様に敬慕・信頼されている。そしてフールーダもそんな彼を孫の様に可愛がり、プライベートでは愛称の「ジル」と呼ぶ。
人物像
冷静な性格で纏う雰囲気も厳かであり、その威厳は見る者を畏怖させる。200年以上生きた経験も伊達ではなく、多くの者から尊敬を集める非常によく出来た人物。
ただ、魔法研究を優先しているため貴族社会の常識などには疎い事、特に魔法に関する話になると喜々として延々と長話をする悪癖があり、ジルクニフ達もなるべく魔法を話題にする事は避けている程である。
…しかし、その本性にはある悪癖があった。それは、とんでもなくブッ飛んだ『魔法狂い』である事。
魔法詠唱者としては長い時の中全て独学で修練と魔法開発を進めてきたため、「師」と呼べる存在を持った事が無く、そのせいで《ユグドラシル》の常識に照らし合わせて言うのなら無駄の多い非効率なビルドの構成になってしまっている。
それ故に独学の限界を悟った事で、それを自覚しているフールーダは自らを導いてくれる者を渇望していた。
そのため弟子が自分の年齢よりも早く特定位階に到達した際などには、憎悪にも等しい程の嫉妬を内心で向けていたりと、その内面は老化の抑制が限界に差し掛かりつつある焦りに苛まれている事もあって、実に面白おかしく歪んでいる。
また、他の全てを捨ててでも「魔法の深淵を覗きたい」という狂気の願望を秘めており、そのためならば「愛する帝国も臣民達も全てどうでもいい」と思っている程。
実際、転移後の世界では神でさえ到達不可能とされていた第十位階まで使えるモモン(アインズ)を自身の『生まれながらの異能(タレント)』で見た際には(詳細は後述)、平伏して狂喜乱舞しながら弟子入りを請い、靴さえも舐めようとした程である。
なお、先程までの雰囲気とはまるで異なるその余りの豹変ぶりは、モモンとナーベをドン引きさせている。
またその頃からナザリック勢と内通して、何の躊躇いもなく帝国とジルクニフを裏切りアインズの走狗となって東奔西走するなど、とにかく魔法に関する拘りは常軌を逸している。
実のところこの危うさと狂気は、一応の主人であるジルクニフにも察せられている。
例としてアウラとマーレの強襲にあった後、ナザリックに依頼主の貴族の首を差し出すと共に土地を荒らした謝罪をするために赴いた際、合流地点にてナザリックの手の者と会った時に曇天を一瞬で快晴に変える程の魔法が行使され、その凄まじさに異様なまでに興奮し行使者を褒め称えていた。
しかし帝国への帰還時に、普段のフールーダなら這いつくばってでもナザリックへ残ろうとする筈なのに、いともあっさり共に帰路についた事に気付き、本来ある筈の「未知への驚愕」と「魔法への興味」が無かった事で、「これ程の魔法を行使するモノがナザリックに居る事をどういう訳か事前に知っていた」、「にも拘わらずその報告をしなかった」事を把握。「いつからかは分からないが、以前からナザリックとフールーダは繋がっている」という事を確信された。
現在では晴れてアインズへの弟子入りを果たしたが、直接指導を授けるにはまだ早いとして、《最古図書館(アッシュールバニパル)》にあるとある魔導書を貸与され(という形の丸投げ)その解読に躍起になっている。
WEB版も書籍版と大体同じ設定だが、役回りがやや異なっている。
容姿
身長の半分程の長さがある、白髭をたたえた老人。髪も雪の様に白いが薄くはない。
顔には長く生きた事を現すような皺があり、瞳は鋭く叡智の輝きを宿している。
純白のゆったりとしたローブを纏い、小さな水晶球を無数に繋げたネックレスを首から下げ、枯れた指には多くの無骨な指輪をしている(アニメで全ての指に指輪していた)。
本来なら魔法の力で不老である筈だが、魔法の発動が不完全なものであるために、少しずつ老化している。
強さ
三系統という普通では有り得ない多系統使いで、世界の人間種で唯一単独で第六位階までの魔法を使いこなす、最強クラスの魔法詠唱者。
その強さは帝国全軍と同等と評されており、英雄を超えて人外の領域に足を踏み込んだ者、または人の身で人の限界を超えた者を指す『逸脱者』だと謳われている。
そのため専横を行っていた反皇帝派の大貴族達も、正面から国を割って反乱を起こそうものならフールーダの魔法で返り討ちにされかねない事から、現在のリ・エスティーゼ王国の大貴族達ほど好き放題出来ず、権謀術策による暗闘に講じる事で皇族に対抗するしかなかった程。
『逸脱者』と呼ばれる者は世界に4人しか確認されておらず、その実力の程が窺える。
レベルやステータス及び種族の差から来る単純な戦闘力では、プレアデスと渡り合えるイビルアイに劣ってしまっているものの、彼女でさえ到達できていない第六位階を習得している事や、使用出来る魔法の数や種類といった魔法詠唱者としての知識や技量ではイビルアイをも凌駕し、最高位に君臨している。
またアルシェと同じタレントを所持しており、相手の魔力を使用可能な最大位階を含めて見抜く事が出来る。
弟子の育成能力にも長けており、才能を見出されてフールーダから直々に指導を受け、第四位階までを使いこなせるようになった『選ばれし三十人』という優秀な直弟子達が居る。彼らは帝国最強の魔法詠唱者部隊として君臨する程の、実力者揃いに育っている。
ちなみに、アルシェもかつてはその候補として、フールーダから直接指導を受けていた。
王国との戦争やカッツェ平野のアンデッドの脅威に晒されるご時世故に、攻撃魔法の有用性ばかりに目が行きがちな弟子や軍人達にも、「戦闘にしか使えない攻撃魔法よりも汎用性の高い生活魔法の方が人生には重要」だと説くなど、魔法に対する見識も解明的な思考を持っている。
三系統単独の行使だけでなく、これらを組み合わせた魔法も多数使いこなす事が可能で、データ項目にある“三重魔法詠唱者(トライアッド)”という二つ名の由来にもなっている。
200年という普通では有り得ない長寿も、これで老化を抑制しているからこそ実現したもの。
またジルクニフの命令と本人のとある拘りから、死霊魔法の開発及びアンデッド労働力化計画の実現に力を入れており、かつての事件で戦闘の末に捕縛した伝説のアンデッド“死の騎士(デス・ナイト)”を使役しようとしているが、全く上手くいっていない。
主な使用魔法
- 禁術(仮称)
仙術の一系統。禁ずる事でそれの行使を叶わなくする魔法。フールーダは禁呪の内、第六位階相当の魔法を儀式魔法との融合によって無理矢理発動させ、老化を止めている。ただし、上述の通りの不完全な発動である。
- デス・ナイトを支配するためのオリジナルスペル(仮称)
《第六位階死者召喚(サモン・アンデッド・6th)》を改良したもの。作中ではこれを用いて、デス・ナイトを支配しようとしていた。
「基本的にアンデッドの支配・破壊は神の領域であり、それを魔法で代用しているため色々と齟齬が生じているのだろう」と、フールーダ本人は考えている。
- 読解(仮称)
文字を翻訳する魔法。《ユグドラシル》にもこの種類の魔法があるが、アインズは使い道が無さそうと一蹴したため覚えていない。
- 火球(ファイヤーボール)
位階不明。指の先から人の頭ほどの炎の玉が膨れ上がり打ち出される範囲攻撃魔法。標的へ着弾後に衝撃で弾け飛び、内部にため込んだ炎を一気にまき散らす。盾で防御したとしても、炎が回り込む。
WEB版によると、ダメージ量と飛距離は魔力に比例する模様。
- 飛行(フライ)
第三位階。体の周りを魔法の膜が包み、効果時間の間空に舞い上がり飛行する事が出来る。
転移後世界では強者の証である第三位階の中でも、更に使用可能者が限られるレア魔法で、これが使える時点で『天才』扱いされる代物。ただし多くの場合、実用性は微妙なもので、燃費が悪いので長距離の移動手段には向かず、飛行中は他の魔法を使う事が出来なくなるため、高空からの物見や緊急時の回避・逃亡手段として以外には効果的な使い道が無い。
この事からフールーダやナーベラルやイビルアイといった、飛行しながら更に他の魔法が使える者はごく一握りしか居らず、転移後世界においては単なる第三位階魔法に留まらない、魔法詠唱者としての格を示すある種の指標になっている。
関連タグ
恐らく元ネタ。容姿も似通っている。
主人。孫の様に想っている。
かつて目を掛けていた弟子。
ライバル視する十三英雄の死霊系魔法詠唱者。
人生初の師匠。自分の全てを捧げる。
直接の接点は無いが、こちらは『神の血』と呼ばれる究極のポーションの作成に、フールーダに劣らない程の執念と拘りを向けている。