概要
アゼルリシア山脈の南端を包む様にして広がっている森林地帯。エ・ランテルから見て北側に存在する。
登場キャラクターが異なる書籍版とWEB版とで、多少差異がある。
特徴
膨大な広さを持ち、WEB版によると横幅120キロ、縦幅40キロ、面積4800平方キロ程で、王国で暮らす人間の生活圏とされる領地24000平方キロの5分1に匹敵する程の敷地を持っているとされる。
山脈と大森林の間には山脈の麓から流れ込んだ川によって、ひっくり返した瓢箪の様な形の湖(WEB版)が存在し、トードマンや蜥蜴人(リザードマン)等の亜人が棲家としている。森の地下には山脈に向かって結構な洞窟があり、茸生物(マイコニド)の集落が存在している。
また、時折天井が崩れて洞窟がその姿を見せる時があり、そういった洞窟は様々なモンスター達の住居となっている。
当初は『三大』と呼ばれる強大なモンスター3匹が、大森林内の南・東・西を支配し、三竦みを形成していた(北には“沼地の双子魔女”と呼ばれるモンスターがいるらしい。また作者曰く、蜥蜴人四至宝の1つを所有しているとの事)。
しかし現在は、“南の大魔獣”ことハムスケがモモン(アインズ)の配下となり、“東の巨人”ことグはアインズに従わなかったために殺され、残った“西の魔蛇”ことリュラリュースはアインズの軍門へ降った。
この事により地表部の大半はナザリックに支配され、あと幾つかの亜人種と異形種を支配すれば終わりの予定となっている。ちなみに大森林にある大空洞は手付かずだが、アインズとしてはメリットがあれば支配下に置くつもりでいる。
なお、かつては闇妖精(ダークエルフ)が支配していたらしいが、魔樹ザイトルクワエの脅威から逃げて、現在は南方のエイヴァーシャー大森林に村落を作っている(詳細は『闇妖精の村』の記事を参照)。
危険地帯としての側面
トブの大森林は、入って直ぐであれば人の手が入った程度の森ぐらいの雰囲気しかないが、一直線に150mも進めばそれまでの雰囲気は一変する。
足場は悪く、頭上に茂った木々によって視界は遮られ、周囲は昼でも暗く、あちらこちらに闇がわだかまっており、15m先が見えれば良い方とされている。この辺りからモンスターの姿が現れる確率も急上昇し、いつ何処からモンスターに襲われるか絶えず注意をしなくてはならない。そのため原生林の冒険は、非常に神経をすり減らす作業となる。
それらの理由により探検する者は少なく、詳しい地形はあまり判明していない。どこかの国が本腰を入れて調査を行ったという事も、歴史上一度たりとて無い。
森の奥にまで入っていけば、希少で高価な薬草が豊富に自生しており、自然の宝として存在している。ンフィーレアの様な薬草に詳しい者にとっては、正に宝の山である。
一部の冒険者達が、ロマンやこの地でしか取れない薬草などの宝を求めて冒険を繰り返してはいるが、多様なモンスターが住み脆弱な人間を拒む世界のため、帰って来ない事も多い。
WEB版
こちらではハムスケを始めとする『三大』が登場せず、カルネ村にモンスター避けの防護柵が存在しなかったのも、『今までモンスターが来た事が無いから』といった理由になっている。
ナザリックがどれだけ支配しているかは不明だが、アウラによってドライアド(ドライアード)やトリエント(トレント)が勧誘され、ナザリックの第六階層で働いている。
また、巨大な空洞に棲み着いた1万以上のゴブリンを掃討するために、陽光聖典と漆黒聖典第五席次のクアイエッセ・ハゼイア・クインティアが登場している。