概要
マイティ・モーフィン・パワーレンジャーにおける変身アイテム。ゾードンが正義感のある5人の少年少女に与えた。
原典のダイノバックラーに当たるアイテムだが、バックル部分の「ZYURANGER」の文字が「POWERRANGER」になっているのが違い。
パイロット版では「トランスモーファー」という名称だったが、後にこれはロスト・ギャラクシーのモーファー名に使用された。
各メガゾードをかたどったメダル「パワーコイン」が内蔵されており、「It's Morphin' Time!(変身だ!(変身よ!))」と叫んだ後にパワーモーファーを突き出し、それぞれのゾードの名前を叫んで変身する。ニンジャパワーを得た後は、「(それぞれの色)レンジャーパワー」と叫んで変身する。
トミー・オリバーが使用するリタが製作した物(原典のドラゴンバックラー)も名称は変わらずパワーモーファーである。(一部ではゴールドモーファーとも呼称される。)
こちらはシーズン2でトミーがホワイトレンジャーに変身することに伴い、パワーコインが原典のキバレンジャーのレリーフを象ったパワーコインが使用される。
なお、ニンジャパワーを得て以降はそれぞれの恐竜を象ったパワーコインではなくニンジャメガゾード(原典の隠大将軍)を構成する猿・鶴・狼・熊・蛙・鷹のニンジャコインに変更されている。
1995年に公開された『パワーレンジャー劇場版』においてはそれぞれのレンジャーのカラーに変更され、「POWERRANGER」の文字が省かれたオリジナルのプロップが使用されている。
なお、変身する際はボタンを押してバックラーを展開するのではなく、セットするためのホルダーごと持って前方に掲げるという独自のものになっている。
玩具
1993年に販売された当時品は日本のダイノバックラーがベースではあるが、ステッカーが「POWERRANGER」ではなく「Mighty Morphin Power Rangers」と劇中とは異なるデザインになっており、背面のZのステッカーはコストカットで無くなっていた。
また単体発売ではなくパワーガン/ソード(原典のレンジャースティック)に同梱しているという形だった。
2013年にはバンダイアメリカによってレガシーパワーモーファーがトイザらス限定で販売されていた。
こちらは所謂大人向けの高級グレードの商品(戦隊職人の源流ともいえる)で本体やパワーコインの材質がダイキャストに変更され、チープだった背面のシールは全てレリーフになっている。
起動すると劇中でレンジャーたちを呼び出すときに使用される通信機の音が鳴り、モーファーを展開すると変身する際の最後で流れる効果音が鳴った後にオープニングであるGo Go Power Rangersのインスト版が流れるという内容になっている。
こちらはほぼ同仕様でトミーのゴールド版や劇場版で使用された個別仕様のものも販売された。
なお、後にこれらの金型は戦隊職人版ダイノバックラーで流用された。
2020年にはスポンサーの変更に伴い、バンダイではなくハズブロからライトニングコレクションパワーモーファーが発売された。
こちらはレガシーとは異なり本体の材質がプラスチックでコインの材質こそ金属だが、留める方式は旧版と同じ爪になっていたり裏面の塗装が金一色だったりと当時品とレガシーの中間のような仕様になっている。
ツメ部分はただ引っかけるための物ではなく、マイクロスイッチを押してそれぞれのコインに対応した変身音が鳴らせるようになっている。
また、変身音はキャラボイスも含めて初めて劇中と完全に同じ物が使用されている。
余談
MMPRの劇中使用されているものは日本のダイノバックラーの改造品だが、スタッフが貼り忘れたのかシーズン2で一部メンバーが入れ替わる前は黒のステッカーが貼られておらず銀一色の状態だった。また、パワーコインのプロップもそれがベースのため、引っかけるためのツメが所々見えてしまっているシーンがある。
『キョウリュウジャーVSゴーバスターズ』でゲキが使ったダイノバックラーはこのパワーモーファーを改造したもの。(当時品は紛失してしまったらしく、坂本浩一監督が所持していたパワーモーファーを改造して使用した)
当初ここまでパワーレンジャーの人気が上がるとは思っておらず、現地オリジナルでデザインをいじくりまわされたことにダイノバックラーの玩具を手掛けていた野中剛氏は驚いていた模様。