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概要編集

ビリー・シーン(Billy Sheehan 1953年3月19日生)とはニューヨーク州バッファロー出身のベースプレイヤーである。ペンタトニック・スケールに根差したスタンダードなロックスタイルを基本としながらも、タッピングハーモニクスレイキング電動ドリルといった超絶技巧をベースソロ以外でも展開する。

基本的にスラップは使わないが、本人が「これが僕のスラップだ!」といって披露したプレイは控えめに言って高速タッピング・ハーモニクスであった。確かにスラップ(叩く)してるけどさ。


人物編集

その為人(ひととなり)はよくジェントルと評されているが、何故か真っ先にバンドから抜けることが多いような気がする。親日家でもある。


経歴編集

いくつかのローカルバンドを経てタラスでレコードデビュー。

タラス在籍中に、タラスの営業をしてもよいことを条件にUFOのツアーに参加。

マイケル・アンソニーの後釜としてヴァン・ヘイレンに加入するオファーもあったらしいが、実現には至らなかった。


ヴァン・ヘイレンの前座を務めた縁からデイヴィッド・リー・ロスのソロプロジェクトに参加。タラスは解散。

最高のユニットと絶賛されるもデイブとの関係悪化により解雇。


MR.BIGを立ち上げシングル全米1位を含む成功を収める、が、ボーカルのエリック・マーティンとの関係悪化により脱退。


その後もナイアシンザ・ワイナリー・ドッグ、再結成MR.BIG、再結成タラス等で活躍する。


これら以外にも日本勢を含む多数のミュージシャンのアルバム、ツアーにゲスト参加している。


その他編集

名前のカタカナ表記については、日本で取り上げられ始めた当時「シーハン」であったが「シーン」が正しいとされた。が、本人は「アイルランド系の名前で発音は『シーアン』だ。そうじゃなければ僕が大好きなマクマンはマクマホンになってしまうじゃないか」とインタビューで答えている。


あのスティーヴ・ヴァイに「ビルの色彩センスだけは理解できない」と言わしめたファッションセンスの持ち主である。


右手の指3本を使うフィンガーピッキングが基本で、手首を楽器に対して低く構え、第二関節を曲げてピックアップを撫でるように弾く独特のスタイルをとる。


タッピング時には右手の人差し指に中指を重ねて強く押弦できるよう工夫している。両手タッピング時の左手ミュートは小指派。


ライブ出演時には両手首にリストバンドをテンコ盛りにしているが、本人曰く「汗で滑らないように」だそうな。


使用するベースは一貫して

・プレシジョンタイプのスプリットピックアップとネック近くにマウントされたウーファーの二系統の独自出力を持つ。つまり楽器本体にケーブルが2本差さっている。

・アタック感の強いメイプル指板の幅広ネックである。

・4弦ペグに演奏中に1音音程を下げられる「Dチューナー(エクステンダー・キー)」がついている。

・指板上の弦高がバズる程低いのは勿論のこと、ボディトップから弦までの間隔がかなり狭い。つまりブリッジサドルが低い。

・スプリットピックアップの上面に樹脂を盛るなどして、角が丸くなるように加工してある。

という特徴を備えている。


音作りはフロントピックアップから出力するローと、スプリットピックアップから出力するクリーンとディストーションの3系統に分かれ、一般的な音作りと比較すると中音域が出るミッドブーストになっている。

歪みとコンプレッションでキーボードのように聞こえるため、初めて聞く人にはどれがベースか聞き分けられない、とよく言われるが、聞き分けられるようになると今度は何をやっているか判らない。


フロントピックアップの音には拘りがあるようで、YAMAHA BB-3000には当初、ディマジオ社のハムバッカー(ギブソンEB-0のリプレイス用)を搭載していたが、カバーはそのままに、中身はEB-0用に入れ替える(実質ワイフと同じ仕様)という改造を施して使用していた。


来日の際はKUNIを通訳として連れ歩いている姿が度々確認されている。


関連動画編集

ビリーの1983年タラス時代のベースソロ。


ビリーのソロ「NV43345」の再現検証動画。


別名・表記ゆれ編集

ビリー・シーハン


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