ピアース・ブロスナン
ぴあーすぶろすなん
1953年、アイルランドドラハダで、看護師のメイと大工のトーマス・ブロスナンの間に生まれナヴァンで育つ。生まれて間もない頃に父は家を出ていき、母は資格を取るためにイギリスへ渡る。その間、幼い頃は親戚の家をたらい回しにされていた。この当時のことを本人も「いったい自分の家庭はどこにあるのだろうと別離の寂しさを毎日、味わっていた」と語っている。4歳の時から母方の祖父母に育てられ、6歳の頃に祖父母が亡くなり下宿に引き取られるまで親戚の間を転々としていた。11歳でイギリスに渡り、12歳の時に母が戻ってくるが良好な関係は望めず、すぐに家出をする。そしてサーカス団に流れ着き、アクロバットや火吹きなど一発芸で稼ぎつつ、画家を志して夜間の美術学校へ通い始めた。
学校を卒業した後画家を志すが俳優に転じ、ロンドンのドラマ・センター・ロンドン(現在のロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ)で演技を学んだ。
映画デビュー後はアメリカのテレビ局・NBCのドラマシリーズ「探偵レミントン・スティール」のレミントン・スティール役でブレイク。
当時結婚していた妻がロジャー・ムーア時代の007シリーズの1作「ユア・アイズ・オンリー」に出演した縁で同作品の撮影現場に見学に来ており、その時からスタッフ達から注目されていて次代のボンドとなるだろうと囁かれていた。
3代目007のロジャー・ムーアが「美しき獲物たち」で降板した際、ブロスナンにもジェームズ・ボンドの配役依頼が来ており本人も乗り気だったが、NBCが契約オプションを行使したためその時は断念せざるを得ず、4代目007の座は当初の本命のティモシー・ダルトンに決定。
その後ダルトン降板後にやっとジェームズ・ボンドの役を射止め、初出演のゴールデンアイを大ヒットさせそのまま007シリーズに四作品出演した。