概要
Pistol Carbineとは銃の区分のひとつで拳銃に長い銃身やストックを設けてライフルにしたものを指す。
拳銃弾薬を使用して原型が拳銃ではないカービンはピストルキャリバーカービンとなる。
第二次世界大戦以前は拳銃もメインアームとして使用する時代であったため、これらのカービンバリエーションが積極的に作られた。
有名なのはモーゼルC96カービンやルガーP08アーティラリーだろうか。
他にも南部大型自動拳銃大型(甲)やブローニングハイパワー等でもストックをホルスターを兼ねる設計とし、場面に併せてピストルカービンとして使用可能な例があった。
これらはショルダーストックハンドガンと呼ばれ、設計は後にマシンピストルであるスチェッキンやVP70に受け継がれたのだった。
それ以降はアサルトライフルやサブマシンガンの性能の発展に併せて拳銃はサブで使う物という考えが主流となり廃れていってしまった。
しかし、銃社会であるアメリカの民間では違い、ショートバレルライフル扱いになるが拳銃用のストックは頻繁に販売されており、スタビライザーブレースの登場によって一気に発展していくこととなる。
かつては拳銃のフレームにネジ穴を空けるなど大きく手を加えたり、グリップパネルといった部品を交換する事でカービン化するのが主流で付け外しに手間がかかったが、フレームにアンダーマウントレールが増設されたことで簡便な付け外しが可能となっていった。
2000年代後半には銃器に大きな手を加えず上からかぶせる形でカービンとするCAA RONIといったものがあったが、現在ではピストルを大きく逸脱しないサイズでストックを設けられるものが流行であり、簡単に組み込むことのできるMP17やUSWといったものが販売されている。
マウントの配置や形状が拳銃の形に縛られないと被せる形のカービンキットの人気も続いており、RONI同様に被せるだけでなく、AR-15と操作やアクセサがを共通化ものもあり、中でもRicoverTactical P-IXはグロック17に被せてピストルキャリバーのAR-15化するだけでなく16インチ銃身までオプションで用意されている。