概要
一年に一度開かれる、惑星最強の戦士を決する闘技会。それにエントリーした主人公マイケルは、生死と栄光を賭けて様々な種族の戦士たちと刃を交える。
CPUが操る敵との一騎打ちに特化した、サイドビューの2Dアクションゲーム。
これより過去に発表された近似な構成の作品にイーアルカンフーやストリートファイター等が挙げられるが、それらと比較すると本作は中世ファンタジーの世界観が色濃く表れており、キャラクターの種族や攻撃方法が多彩かつ個性的なものとなっている。
同名のゲームブックファイティングファンタジーシリーズとは無関係。混同を避けるためか、海外版はHippodromeのタイトルで流通している。
ゲームシステム
基本はプレイヤー1人による対CPU戦で進行する。交戦中にライフが底を突くと1ミス、残機が0の状態でミスするとゲームオーバーになる。
クレジットが2あればプレイヤー同士の対戦も可能である。ただしリリース当時はストⅡ等に端を発する対戦格闘ブームが訪れる前と言う事もあり、対人戦にはさほど重点が置かれていないらしく、1Pが使えるのはマイケル、2Pはコンパチキャラのスネークで固定となっている。
操作
操作は8方向レバーと、攻撃とジャンプの2つのボタンというシンプルなもの。レバー後ろ+攻撃ボタンでガード、レバー上+ジャンプでハイジャンプ、ジャンプ中にレバー下+攻撃で通常攻撃の倍の威力を持つ下突きが繰り出せる。他、レバーとボタンの組み合わせで上攻撃、斜め上攻撃、ジャンプ中の斜め下攻撃も可能。
ファイトマネー
ステージをクリアすると、ファイトマネーが貰える。残ライフや残りタイムが多いほど入金額が増加。このゴールドを使って他の武器やアイテムを購入することができる。
プレイヤーの扱える武器は全4種類で、それぞれ与ダメージは敵によって変動する。
- ロングソード（初期装備）:振りが速くリーチもそこそこあるので、これ1本でクリアも可能。対ドルドナ・ソロモン戦で特効を持ち、一撃でライフを2減らせる。
- バトルアックス（800G）:殆どの敵を一撃でライフ3も減らせる高威力な武器だが、攻撃範囲が狭い。プレイヤーの腕と敵の相性次第では瞬殺も可能。
- ハンマー（800G）:トゲに覆われた鉄球を先端に備える武器。特効を持つのは対グラン・ソロモン戦。そこそこの威力を謳っているが、初期装備と特効の相手が異なるだけで他は同一の威力に留まっている。
- ハルバード（3000G）:威力に劣るが攻撃範囲が広い。ただし手元に当たり判定が無い。
- ポーション（500G）:ライフの最大値が1増える。コンティニュー時に効果が消失する。
- ペンダント（3500G）:戦闘中にライフを全て失った時、一定量回復する。
敵選択
オープニング演出が終わると、参戦者達のコーナス、グラン、ノーフォークから対戦相手を選べる。全てに勝ち残ると、続いてシャロン、ドルドナ、ソロモンが開放。同じく勝ち残れば双子のアサシンへ挑戦可能となり、それも討ち破ると巨人ポンとの決勝戦に挑める。
敵のライフは後に登場するほど増えていくので、手強い相手を先んじて選択するのも一つの手である。
参戦者達
プレイヤーキャラ
- マイケル
種族は人間。本作の主人公。
様々な武器を使いこなす屈強な金髪の男性。
- スネーク
同じく人間。プレイヤー同士の対戦の際、2P側が操作するモヒカンの戦士。
設定上はマイケルよりわずかに重く大柄だが、全く同一の性能を持つ。
対人戦時の武器は両者ともロングソード限定となる。
CPUキャラ
- コーナス
種族はラミアノーブル。下半身が大蛇の怪物。紅一点。
武器はショートソードと長い尻尾。攻撃はショートソードを構えた突進や尻尾での巻きつけ、叩きつけなど。尻尾の先端は切断可能。
ライフが尽きると悶え苦しんだ後、石化し崩壊する。
- グラン
種族はガーゴイル。
武器はブーメラン状の軌道を描く魔法と鋭い爪。翼で空を飛んで上空から襲い掛かることもある。バトルアックスによる下突きをうまく当てれば、秒殺する事も可能。
ライフが尽きると形状を維持できなくなり、断末魔の叫びの後に風化する。
- ノーフォーク
種族はリザードマン。
武器はシミター。前方からの攻撃は盾で防御される。ただし盾には耐久値があり、攻撃を重ねる事で破壊可能。シミターはロングソードより僅かにリーチが長い上にジャンプ攻撃を仕掛けてくるため、それなりに強い。
- シャロン
種族はアーマードラゴン。作中最大の巨体（153in≒3.88m）を持ち、飛び越えて背後に回り込むことができない。
最大の武器は強力なドラゴンブレス。翼で強風を起こしてプレイヤーを押し返したり、尻尾を鞭のように振り回す攻撃もある。
死亡するとその場に佇んだまま首が落ちる。
- ドルドナ
種族はサソリ人間。人間の上半身にサソリの下半身を持つ生物。
武器はトライデントと尻尾の毒針、プレイヤーの動きを封じる粘液。素早い動きと高いジャンプ力を持ち、全体的にリーチのある攻撃を振るう強敵。また尻尾は直接攻撃だけでなく、地面に潜らせて地中から不意打ちしてくる事もある。さらに一度だけ、先端の毒針を射出可能。プレイヤーが毒に侵されるとしばらく機動性がダウン。尻尾は切断可能。
プレイヤーが攻撃を繰り出した状態で粘液に被弾すると、攻撃判定を出したまま硬直する。これを利用し、敵を画面端へ追い詰めヒットバックが生じない状態にした後、故意にプレイヤーを硬直させハメ殺す裏技も存在する。
- ソロモン
種族は人間。
ウィザードであり、様々な魔法による遠隔攻撃を繰り出してくる。防御力が低いらしく、プレイヤーが攻撃を命中させた時のライフの減りが激しい。
- チャーリー&スティーブ
種族は人間で、双子のアサシン。この敵に限り1on2でのマッチングとなる。
武器は両手に１つずつ携えた、半月状の奇怪な形状の刃物。2人とも仮面を付けており顔は見えない。ショルダーガードの形状やグリーブの色等がそれぞれ異なる。
1人に気を取られているうちにもう1人が羽交い締めで主人公の体力を削ったり、片方が踏み台となる曲芸じみた技を繰り出すなど、息の合った連係を見せる。
- ポン
種族は巨人族。本作のラスボスで、メイン画像のキャラクター。
武器は鎖で繋がれた巨大な円盤。その挙動はあの塾生やあの戦士を思わせる、殺人ヨーヨーである。更に巨躯を活かした渾身のタックルも繰り出す。
ライフが多いだけでなく、いかなる武器を用いても1ずつしかライフを削れないと言う打たれ強さも備える。
続編デスブレイドでも引き続き登場している。
余談
ジャンプ作品で見かけたようなキャラが散見される。
ラスボスのポンは使う武器が異なるが北斗の拳に出てくるウイグル獄長にそっくりで、双子のアサシン達は同作品に登場した修羅の殺（シャー）と斬（ザン）によく似ている。また手にした半月状の剣は殺が使ったものとほぼ同じ形状となっている。
他、エンディング中お披露目されるCGの中に、交戦中のアサシンとマイケルを描いた一枚があるが、その構図はリリース当時連載中だったBASTARD!!29話冒頭にて、ガラとネイが戦端を開く様に酷似したものとなっている。
