CV:江原正士
概要
アンブレラ社の崩壊後、製薬業界に台頭し始めている国際的製薬企業「ウィルファーマ社」の首席研究員で、同社におけるT-ウイルスの研究主任。44歳。
紳士的で礼儀正しい人物であり、小須田部長のような風貌が特徴。
T-ウイルスのワクチン開発を行なっており、ウィルファーマ社の研究所をハーバードヴィルに誘致したロン・デイビス上院議員とは顔見知りである。
ハーバードウィルへの研究所誘致に対してテラセイブが抗議デモを行っている場面で初登場し、その時にテラセイブのメンバーであるクレア・レッドフィールドと出会っていた。
その後、ハーバードウィルの空港においてテロ支援国家に指定されている中央アジアの軍事独裁国家「バジリブ共和国」のミゲル・グランデ将軍が関与したと思われるバイオテロが発生。政府の要請を受けて極秘裏に開発していたワクチンの輸送に携わり、それを事前に投与した海兵隊の活躍で被害拡大を食い止める事に成功したが、残りのワクチンを何者かに爆破されてしまう。
ワクチンを新たに作るためにクレアと共にウィルファーマ社の研究所へと向かい、ブラックマーケットで手に入れたG-ウイルスの存在とデイビスがラクーンシティの滅菌作戦に関わっていた事をクレアに打ち明けた。
それらを聞かされたクレアがG-ウイルスを危惧してレオン・S・ケネディに連絡、そしてフレデリックは「サーバーの不調」と称してサーバールームに向かった。
それから程なく電話で「怪しい男が仕掛けた時限爆弾でバイオハザードが起こる」とクレアに連絡した直後に爆弾を仕掛けた張本人と思われるカーティス・ミラーが研究所に現れると同時に通信が切れて研究所で爆発が起きて生死不明となった。
※以下ネタバレ
実はハーバードヴィルにおけるバイオテロの黒幕。
その正体は元アンブレラの研究員であり、7年前のラクーンシティ事件の時にT-ウイルスとG-ウイルスのサンプルを持ち出してラクーンシティから逃亡。
以後、経歴を隠してウイルス研究のためにウィルファーマへと入社して現在に至った。
表向きはデイビスと協力してワクチン開発を進める一方で、T-ウイルスをワクチンとセットにして売りつける事で莫大な利益を得ようと画策していた。
そして、ラクーンシティ事件の真相を暴こうとしていたカーティスに目を付けて、彼を操りグランデ将軍にT-ウイルスとワクチンを売却するためのデモンストレーションとしてバイオテロを実行させた(レオン曰く「歪んだ販売戦略」)。
ちなみに終盤でG生物となったカーティスの戦闘データも売りつけていたが、制御不能なG-ウイルスの利用に関しては流石に許可しなかった。
研究所の爆発による死亡を装って姿を消したため、一連の事件で生き残ったクレアは当初カーティスとデイビスによる犯行と思い込んでいた。
しかし、グランデ将軍の連絡員がFBIに逮捕されたのをキッカケに全てがバレてしまい、逃亡しようとしたところをカーティスの妹であるアンジェラに逮捕された。
バイオハザードシリーズの黒幕であるだけに彼もまた本性が冷酷非道であるが、レオンとクレアに追い詰められた際には急に弱気になってワクチンの利益で懐柔しようとした上、アンジェラに銃を突きつけられた時に至っては無様に命乞いをする等、本質的には小物であり、その情けない姿を目の当たりにしたアンジェラからは「アンタなんか! 殺すだけの…価値も無い!」と唾棄された。
その後、アンジェラの制裁が相当応えたのか、逮捕後は取り調べで素直に全てを自白した模様。
なお、ウィルファーマ社はバイオテロ以前よりインドで行ったウィルス臨床実験で被験者を死亡させてしまったことが原因で世論から大バッシングを受けていたのだが、今回のバイオテロによって完全に企業としての信用を失ってしまい、最終的にある巨大企業に吸収されてしまった。
その企業こそ、後に『5』の事件に関わることになるトライセル社である。
余談
吹き替えを担当した江原氏は実写版バイオハザードのDVD版において、スペンサー・パークスの吹き替えを担当しており、こちらもフレデリックと同じく善良な人物を装った悪役であった。
『3』のリメイクにあたる『RE:3』で登場したアンブレラの研究員であるナサニエル・バードもT-ウイルスのワクチンの開発に成功した人物であるが、こちらはラクーンシティ事件が起きる時期だった上にワクチンのサンプルやデータが最終的に滅菌作戦で消滅してしまい、自身も何者かに暗殺される末路を辿った。