プロップガンとは、映画やドラマなどの撮影の際に使われる銃型の小道具。
概要
映像作品用の銃型の小道具を広く指す言葉で、例えば
- 実銃を改造し、空砲の射撃ができるもの
- パテや塊材から作られた(フルスクラッチ)、投げる、蹴る、弾き飛ばすなど動きのあるシーンに使われるもの
- 材料から作られたフルスクラッチで発砲の際の火炎をガスや火薬などで再現できるもの
などなど様々な種類がある。
これ以外に、市販のエアガンやモデルガンを小道具として使用する場合もある。こちらは大量調達や管理が簡単で発砲シーンのないエキストラに持たせるなどの用途に向くという。
また、作品によっては実在する(した)銃を忠実に模したものもあれば、全く架空のものを既存の銃を改造して作ったり、或いは1から作り上げたりする場合もある。
お国柄が現れる分野でもあり、例えばロシアで制作された第二次世界大戦が題材の映画では「MG34やMG42風に改造されたPKM」が登場することもあれば、アメリカの場合は銃規制が…と言うよりも出回っている銃の種類が割合豊富であるためか、SF作品などでも意外な銃がベースのものが登場したりする。
日本では、かなり昔は実銃を用いた撮影があったものの、現在国内で撮られた映像は殆どが実銃以外のプロップガンを使ったものである。現在では電着機構を内蔵する等専用に改造、製造したプロップガンを用いるだけでなく、モデルガンをそのまま使用する事もある。
撮影に使われたプロップガンは、コレクター向けアイテムとして稀に流通することがある。
一方で、銃規制が厳しい国とそうでない国の間のギャップは避けることができず、例えば実弾が発射できない構造であったとしてアメリカでは問題なくとも日本では… という場合も。
ちなみに現在においてはいろいろと面倒な実銃ベースのプロップガンを使用せず、実銃通りに稼働するエアソフトガンを用いて後でCG加工で発砲しているように見せる、なんてことも行われている。