ホールティアの蟲惑魔
ほーるてぃあのこわくま
遊戯王OCG第11期のストラクチャーデッキ「蟲惑魔の森」のデッキ強化パック「狂宴への誘いパック」にて登場した地属性・植物族の罠モンスターで、「蟲惑魔の森」新規カードの大トリとして発表された蟲惑魔の新しいメンバー。
また、同カテゴリにおける初の罠モンスターカードである。
これまでの蟲惑魔とは大きく異なり、地味な色合いかつ人外要素が強いデザインとなっている。
これは後述するモチーフが大きく関わっている。
モチーフは「キバナツノゴマ」。名前は学名である「イビセラ・ルテア(Ibicella lutea)」と通称の一つである「ラムズホーン(Ram's horn)」を掛け合わせたもの。
英名は「devil's claw(悪魔の爪)」であり、人外要素が強いデザインはここからきているものだと考えられる。
この名の由来となった実としてできる黒い2つの爪を持つさやの形状は肩部の羽根のような部位の先っぽにその意匠が見られる。
キバナツノゴマは植物全体から腐肉臭を発して虫を引き寄せて粘着性の腺毛で捕獲しているため、かつては食虫植物と考えられていたが、消化酵素を生成していないことが後に判明したため食虫植物の定義から外れたという経緯がある。
他の蟲惑魔と違って罠モンスターであることや「落とし穴」「ホール」罠に関する効果を持たない通常モンスターになることや色合いの地味さもこのことを表現しているのだろう。
ホールティアの蟲惑魔はキバナツノゴマの実をモチーフにしているが、遊戯王では過去にキバナツノゴマの花をモチーフにした「イビルセラ・ルテア」というカードが登場している。
モンスターゾーンにいる限り、魔法・罠カードを効果対象に取れなくする効果を持つので、蟲惑魔との相性は悪くなかったりする。
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
このカードは手札から通常罠カード1枚を捨て、セットしたターンに発動する事もできる。
(1):このカードは発動後、通常モンスター(植物族・地・星4・攻400/守2400)となり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「蟲惑魔」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
簡単に言ってしまえば蟲惑魔版幻影騎士団シェード・ブリガンダイン。
手札の通常罠カードを1枚捨てれば即座に特殊召喚できるので罠モンスター特有の遅さを解消できる。アトラの蟲惑魔ならセットする手間も無い。
「ホール」に属するため、トリオンの蟲惑魔からサーチできるのでトリオンを起点とした展開ルートを構築することも可能になった。
それに加えて墓地から除外することで墓地の他の蟲惑魔を蘇生できるので展開をさらにサポートすることができる。
ただし、モンスター化と蘇生という2つの効果は1ターン中にどちらか片方しか使えない点には注意したい。
便利な効果を持つ一方で他の蟲惑魔とは違って他のカードのサポートがないと「落とし穴」「ホール」罠に対する耐性がない点には留意しておきたい。
一般的なデッキにおいては「落とし穴」「ホール」罠の採用率は低いので大きな問題にはならないが、落とし穴を採用している可能性があるラビュリンス対面の時は警戒を払いたい。
また、絶縁の落とし穴発動時に非リンク状態だともれなく破壊されるので、自分で召喚したリンクモンスターをトリガーにして相手の場の一掃を狙うときには注意したい。
シェードブリガンタインとは違って墓地状態に依存せず、即時特殊召喚が可能な通常罠の罠モンスターなので後半の効果を無視してラビュリンスやバージェストマに出張することも可能。
きっと度々蟲惑魔に出張している姫様がスカウトしているのだろう。