概要
罠モンスター(トラップモンスター)とは、遊戯王OCGにおいて登場する特定の効果を持つ罠カードのことで、一定の発動条件を満たすことでフィールドにモンスターカードとして展開される。
通常のモンスターカードと違いセットして発動するまでに時間が掛かるほか、初期の罠モンスターはすべて永続罠カードでモンスター扱いになった後も罠カードとしても扱う性質を持つため多くの除去に引っかかる、発動した際の元の魔法&罠ゾーンが使用不可能になるなど制約が多く、使い勝手に癖が強かった。
永続罠カードに耐性を与える宮廷のしきたりが登場した時期にピックアップされたこともあったが、メインの戦力として使うには厳しい状況が続く。
第9期からは、幻影騎士団を筆頭に「発動後は罠カード扱いにならない」という性質を持つ通常罠の罠モンスターが登場。
こちらは魔法&罠ゾーンを圧迫することなく展開ができ、中には墓地から登場する通常罠カードの罠モンスターもいた。
第11期からはルールが変更され、永続罠タイプの罠モンスターの制約であった上記の魔法&罠ゾーンが使用不能になるデメリットがなくなったため、格段に使い勝手が向上。
通常罠タイプの罠モンスターとの格差が縮まり、罠扱いの有無それぞれの特性を活かした戦術が取れるようになった。
第12期からは、とうとうサイバース族の大型罠モンスターも登場している。
罠としても扱う代表的なカード
リシドが使用した元祖罠モンスター。レベル4の爬虫類族。効果は無い。リメイク版の澱神アポピスはレベル6になっており、他の永続罠の数まで場のカードの効果を一時的に無効にする効果を持つ。
闇バクラが利用した、戦闘破壊されるとバーンダメージを与えるレベル4のアンデット族。リメイク版の地縛死霊ゾーマは更に攻撃誘導効果も持つ。
闇マリクのカード。レベル10の水族。リアクター・スライムで擬似リクルートでき、攻撃力が0なので神・スライムになれる。
レベル4岩石族。他の罠モンが破壊されるとそれを墓地に送る代わりにセットすることを選べる。同時期に出たカース・オブ・スタチューは他の罠モンの戦闘時に戦闘した相手モンスターを破壊できる。
レベル7岩石族。他の罠モンが存在する場合に効果の対象にならなくなり、さらに魔法・罠ゾーンからモンスターを特殊召喚すると場のカードを破壊できる。
レベル4天使族。罠モンをコストにチェーンに乗らない特殊召喚の無効ができ、戦闘で破壊されるとモンスターを道連れにできる。
その他
調星のドラッグスター:レベル1機械族のチューナー。他のチューナーを破壊から守る効果を持つ。
ミメシスエレファント:レベル2。場のモンスターの種族と属性を変更できる効果を持つ。
クローラー・パラディオン:レベル2。クローラーでありパラディオンでもある。
Kuebiko:海外登場のカード、レベル2の地属性天使族。自身をセットに戻すことでモンスター効果を無効にできるかかし。
影帽子:レベル4の幻想魔族。幻想なので戦闘で破壊されない。さらに特殊召喚時に他の幻想魔族の数まで場のカードを一時的に無効にできる。自身も幻想魔族なので最低1枚は無効にする。
蕾禍の曝藤:レベル4闇属性植物族。他の蕾禍と合わせ墓地除外をしたり、除外モンスターをデッキに戻して再セットができる。
量子猫:レベル4にゃん。召喚時に自身の種族と属性を決定するにゃん。同じ効果に鏡像のスワンプマンもいるにゃん。
オルターガイスト・エミュレルフ:オルターガイストの1枚。他のオルターガイスト罠に耐性を付与する。
機動砦ストロング・ホールド:レベル4機械族。表遊戯の使用したカード。ガジェットと連携!派生もいくつか存在する。
地雷蜘蛛の餌食:あの地雷蜘蛛が罠化。ある意味原点回帰。発動時に正面のカードを破壊できる。
黄金郷のガーディアン:レベル8アンデット族。レベル5の黄金郷のワッケーロや同じく黄金郷のコンキスタドール共々、黄金卿エルドリッチと併用することで強力な効果を発揮する。
ティスティナの胎動:ティスティナの1枚。レベル10。場のモンスターを1体対象とし、相手ターン中はそのモンスターと道連れし合う関係になる効果を持つ。
サイバー・シャドー・ガードナー:相手の攻撃力に応じて守備力が上がる。相手ターンしか発動できず自分のターンになる前にセットされるため使い勝手が他の罠モンと異なる。
斬リ番:相手がカードを発動しまくると出てきて全て壊すんだ。
サポートカード
影法師トップハットヘア:出しやすいリンク2の幻想魔族。幻想なので戦闘で破壊されない。L召喚時に永続罠モンを1枚サーチ、さらに魔法・罠ゾーンからモンスターを特殊召喚すると場の魔法・罠を1枚破壊できる。
BBS:サーチはしにくいが回数制限がない永続魔法。他の効果発動ごとにカウンターが貯まり、10個で永続罠モンを1枚サーチ、セットして即発動できる。
罠として扱わない代表的なカード
ユートが使うカード群。厳密には幻影騎士団はモンスターカードの方を指すカテゴリ名だが、これらの罠にも幻影騎士団の名がついている。必然的に「ファントム」カードでもある。展開として優秀なシェード・ブリガンダイン、ファントム魔法・罠の墓地起動を補助しながら壁にもなるダーク・ガントレット、戦闘から守りながらレベル操作でランク2に繋げられるロスト・ヴァンブレイズ辺りが有用か。
発動時に固有効果、そして墓地に存在する場合に自身をモンスターとして特殊召喚するカード群。一貫してモンスターの効果を全て受け付けない効果を持つ。古代生物をモチーフとしており、見た目は虫っぽいが水族。手札を捨て場のカードを除外するディノミスクスのような汎用性の高い物から、除外カードを種類問わず墓地に戻すレアンコイリアやデッキの罠を墓地に送るマーレラのような痒い所に手の届く物まで粒揃い。ランク2のアノマロカリスに繋げられれば強力。
その他
ダイヤモンドダストン:ダストンの一種。ダストンを展開する厄介な効果。
救護部隊:レベル3の戦士族、筋肉モリモリマッチョメンの変t…ナース。なんだかんだ切り込み隊長とよく絡むが通常モンスターサポートである。
機殻の凍結:クリフォートの一種。クリフォート魔法・罠を守りつつアポクリフォートを出しやすくなる。
真源の帝王:基本的にはモンスターより【帝王】の再利用とドローに使うか。
ホールティアの蟲惑魔:蟲惑魔展開の罠。「ホール」でもあるのでサーチもしやすい。
余談
現在は罠モンスター全般のざっくりした実態として「永続罠のものはモンスター化後も罠扱いする」「通常罠のものはモンスター化後は罠扱いしない」という認識でおおむね間違いないが、これは特にルールで規定されているわけではない。
真源の帝王は永続罠だが墓地から発動して罠扱いしなくなる珍しいタイプで、今後も例外は増える可能性がある。
なお機動砦ストロング・ホールドは登場当初は罠扱いする通常罠の罠モンスターだったが、後にエラッタされ永続罠に変更されている。通常罠で罠扱いするタイプは現状ではこれが最初で最後であり、現存しない。