「誰かが生きるために誰かが犠牲になる。そんな世界を捨てて生きよう、総士。」
CV:斉藤壮馬
概要
日野美羽とエメリー・アーモンドに匹敵する高い能力を持ったエスペラントの少年。
エスペラントとして高い能力を持ちながらも「誰かが生きるために誰かが犠牲になる」という世界に深い絶望を抱き、『EXODUS』の2年後に皆城総士と二人のパイロット候補生を連れて海神島を脱島、フェストゥムの側へと渡り人類とアルヴィスを裏切った。
その際に、本来は自分自身も憎んでいるかつての海神島コア・マレスペロと結託してファフナー・マークアイン改《スペクター》を強奪しており、以後はマレスペロ率いるベノンのフェストゥム達が感情を学ぶ手助けをするため、総士と共に偽竜宮島の生徒会副会長として3年間暮らす。
その傍らで美羽の両親と本物の総士の妹を模倣したフェストゥムと共に竜宮島の真壁一騎らを「世界を脅かすエスペラント軍」と「自分達の暮らす島がそれと戦う軍隊ベノンの拠点」と教育していた。
本編での活躍
総士の親友として偽竜宮島の生徒会副会長を勤めながらも、総士とは一定の距離を置いていた様子がある。
偽竜宮島に一騎達がやってきた際には3年前に一騎達から奪ったもう一機のファフナー・マークツヴァイ改《グリムリーパー》のSDPを駆使して立ちふさがるが、総士は奪い返される。
美羽との関係
「君達が願っていた家族を作ったよ、美羽。君もおいで…この平和な島に。」
同じエスペラントの美羽とは互いに気にかけている間柄。特に、総士に用意した偽物の家族については幼くして両親を失った美羽のために用意した節もあり、偽竜宮島で美羽とも暮らすことを望んでいた。
彼が島を裏切ったのは、「美羽が人類の為にアルタイルと同化して"いなくなる"未来」を予知してしまったことが原因であり、その未来を回避する(=誰かが生き残る為に他の誰かが犠牲になるというそれまでの竜宮島の在り様を否定する)為であった。
総士との関係
偽竜宮島で総士と共に生徒会で副会長を務め、怠け者の総士を窘めている。
総士を連れ出したのは海中に潜行した竜宮島で眠るミール・アルタイルを手に入れるためでもあるが、総士に対する友情は本物でもある。上述した通り、彼の作中での行動は全て「美羽がいなくなる未来」を回避し、それまでの竜宮島の在り様を否定する為だったのだが、総士からは「早く話せ!バカ!!」と言われてファフナー越しに殴られ、最終話では「千鶴さん達の命を奪った罪を一生償いながら生きろ。反省したら会いに来い。お前ほどフェストゥムと共存した人間はいないんだから、『親友』として記録に残してやる」と音声通信で言われ、和解した。その後、地上に残ったセレノア、ケイオス、レガートらとともに人類から隠れ、「美羽を犠牲にしようとした連中は許せない」としながらも、自らの罪を償いながら彼らと生きていく道を選び、去っていった。