概要
学名はPrasinohaema virens。
ニューギニア島とソロモン諸島に分布。低地熱帯雨林環境をはじめ様々な環境で生活する。
指には指下薄板があり、ヤモリやアノール類とは別に進化したものである(収斂進化)。
血液、筋肉、骨、舌、および粘膜組織が緑色をしているという特徴があり、これはヘモグロビンから分解された胆汁色素ビリベルジンの蓄積の結果である。
高濃度のビリベルジンを保有することにより、マラリア予防の効果があるとされている。
このことから、研究者はミドリチトカゲおよびその近縁種を研究することでマラリアや黄疸の新たな治療法の確立につながる可能性があると指摘している。
なお、スキンク科には他にも緑の血液を持つトカゲが複数いるが、50種以上のトカゲを用いて行われたゲノム解析によると、緑の血の形質は少なくとも4回別々に進化したことが示唆されている。
外来種としてのリスクが不明であることから、オーストラリアでは輸入に許可証が必要な種となっており、研究目的での輸入は可能だが個人飼育が不可能な、日本で言う特定外来生物に近い扱いとなっている。