概要
監督は『セッション』のデミアン・チャゼル。
主演はライアン・ゴズリング(Ryan Thomas Gosling)とエマ・ストーン(Emily Jean "Emma" Stone)。
女優を目指すヒロイン・ミアと、売れないジャズピアニスト・セバスチャンが、夢見る若者の集まる国(“ラ・ラ・ランド”)であるロサンゼルスで出会い、恋に落ちる様を描く。
現在のハリウッドでは非常に珍しい、全曲オリジナルの本格ミュージカルで、1930~40年代に隆盛したアメリカ製ミュージカル(≒MGMミュージカル)を現代に蘇らせたかのような内容。
『巴里のアメリカ人』『バンド・ワゴン』『雨に唄えば』といったハリウッドの名作から、『ロシュフォールの恋人たち』『シェルブールの雨傘』などフランス映画に至るまで、過去の名作ミュージカルへのオマージュに溢れている。
公開されるや否や、大変な高評価を集め、ゴールデン・グローブ賞では史上最多の7部門を同時受賞し、アカデミー賞でも作曲賞や主題歌賞をはじめとする6部門を勝ち取った。
なおアカデミー賞授賞式では、いったん作品賞も受賞したと発表されたものの、これは受賞作の書かれた封筒を誤って受け渡すという前代未聞のミスによるものであり、出演者がステージに喜んで登壇した直後に受賞が撤回されるというとんでもない事態に至った。
主人公とヒロインが波止場で踊るシーンを切り取ったポスターは話題となり、一時期はカップルがこのララポーズを真似て写真を撮ることが流行した。
Pixivにおいても、このシーンのパロディイラストが多い。
「ラ・ラ・ランド(LA LA LAND)」
略称である「LA」と、「LALALA」という歌声をかけた、ロサンゼルスを指す愛称のひとつ。
アメリカ映画産業の中心地であるロサンゼルスは、今作の主人公であるミアとセバスチャンのように、夢見る若者が世界中から集まる場所であるため、「ミュージカルやおとぎ話の中にいるかのような夢見がちな奴が多い」と揶揄してこう呼ばれる。
転じて、現実離れしている状態や人のことをこう呼ぶこともある。
ストーリー
スターを夢見る若者が全米から集まる街、ロサンゼルス。
ミア・ドーランも、女優を目指してLAを訪れた若者のひとりだった。
しかしなかなか芽は出ず、来る日も来る日もオーディションに落ち続ける日々を送っていた。
ある日彼女は、売れないジャズピアニストのセバスチャン・ワイルダーと出会う。古き良きクラシカルなジャズを愛する彼もまた夢追い人で、いつか自分の店を持つことを目指しながらも、弾きたくもない曲を披露して日銭を稼ぐ毎日だった。
夢を追う者同士、2人は惹かれ合い、やがて深く愛し合うようになる。
登場人物
- セバスチャン・ワイルダー 演:ライアン・ゴズリング
いつかジャズバーを開き、自分が愛するジャズを客に提供するのが夢。
- ミア・ドーラン 演:エマ・ストーン
女優志望の女性。
大学を休学してロサンゼルスに出てきており、カフェのバイトで生活費を稼ぎながら、オーディションを受けたり、有名人とのパーティに顔を出したりしている。
出身はネバダ州ボルダーシティ。
- キース 演:ジョン・レジェンド
セバスチャンの旧友のジャズミュージシャン。
ジャズというジャンルが若いファンを取り込めないでいることに危機感を持っており、テクノやR&Bやソウルの要素を意欲的に取り込んだ、挑戦的なジャズを作る。
同じ作風を持つ現実のミュージシャンとしてはロバート・グラスパーがおり、彼をモデルとしていると言われる。
- ビル 演:J・K・シモンズ
セバスチャンが働くジャズバーの支配人。
監督の前作『セッション』では非常に嫌なキャラクターを演じ観客に強烈な印象を残したシモンズだが、今作でもやっぱり嫌な役。
- アレクシス 演:ジェシカ・ローゼンバーグ
- ケイトリン 演:ソノヤ・ミズノ
- トレイシー 演:キャリー・ヘルナンデス
ミアのルームメイトで、女優志望仲間。
業界人が多く参加するパーティで顔を売ることに精を出している。
この記事のメイン画像は、ミアと彼女達がドレスを着こんでパーティへ向かう、今作序盤のシーンを描いたものである。
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「ラ・ラ・ランド」本予告
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