曖昧さ回避
- 漫画『新機動戦記ガンダムW DUAL STORY G-UNIT』に登場する同名のモビルスーツ(MS)については、リーオーを参照。
機体データ
型式番号 | EX-05-U(仮ナンバー) |
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所属 | 地球連邦軍(予定) |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス、UAI |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 21.5m |
本体重量 | 26.5t |
出力 | 3,200kW(通常)、4,500kW(最大) |
固定武装 | ビームガン、ビームサーベル(初期状態) |
特殊装備 | Iフィールドジェネレーター |
概要
型式番号EX-05-U(仮ナンバー)。
漫画『機動戦士ガンダムReon』に登場。
宇宙世紀0107年に、地球連邦軍への採用を目論んで開発が進められていたガンダムタイプの重装型MS。機体名は「Reon」または「REON」とも表記される。
元は、アナハイム・エレクトロニクスが開発していたが一度凍結されていた「マルチ・パーパス・アームド(M・P・A)」と形容される機体で、計画の再開後はアナハイムとUAIの技術提携によって開発が進められている。機体本体は引き続きアナハイムが担当し、UAIは主にOSを手がけた。
連邦軍の現行主力機以上の性能が与えられており、機体本体には、両肩部のパワーポッドに収める形でジェネレーターを搭載するなどの特色がある。頭部の意匠は、額に加えて後頭部にもV字型アンテナを備える「4本角」と言えるものになっている。
最大の特徴は、OSとして自律型汎用制御プログラム「Reon」を搭載していること。
これの正式名称は「ゼファーファントムシステムMK II Ver 5.7」で、一年戦争中にUAIがゼファーガンダムなどの無人MS(ファントム)に搭載した「ゼファーファントムシステム」の直系の後継品にあたる。
ただし、一年戦争中にゼファーファントムシステム搭載機が引き起こした暴走を教訓として、火器管制はコックピットに乗り込むパイロットに委ねる形が取られたため、ゼファーとは異なり有人機となっている。そのため、非人間的な反応速度といった無人機であるが故のメリットは失われている。
Reonによる操縦は極めて高度なもので、MSへの搭乗経験がない民間人をパイロットにした状態でも、パイロットの操縦負荷を考慮しつつニュータイプ専用機と互角に渡り合うことが可能なほど。また、パイロットなどの周囲の人間とは流暢な音声コミュニケーションをとることができる。
コンセプト自体は、ゼファーファントムシステムの開発者であるワルハマー・T・カインズ博士が理想とした「非殺害の完全戦闘兵器」という志を継承しているが、実際にはパイロットの安全、作戦命令、友軍機の安全、一般民の安全という優先順位が倫理基準に定められている。ただし、攻撃時に敵機のコックピットから狙いを外すなど、設定された優先順位に反しない範囲では「非殺害」を実行している。
なお、カインズ博士の戦死を経た戦後、ゼファーが第一級軍事機密に指定された際にゼファーファントムシステムも併せて封印されていたが、宇宙世紀0099年にUAI社内でマスターデータが発見され、カインズ博士の友人だったテレンス・リッツマン博士による解析を経てレオンに搭載された、という経緯がある。
武装は、当初はビームガンとビームサーベルのみが搭載されていた。うちビームガンは前腕部に直接マウントすることが可能。また、防御手段としてIフィールドジェネレーターも装備している。
その後、UAIのスタッフによって武装が強化され、両腕にビームサーベルと一体化されたビームガンをマウント、背部には4枚の翼状のアンチファンネルシステム(AFS)を接続している。また、頭部には「切り札」として小型のハイメガキャノンが収められている。
完成後に軍内部で開発された機体とのトライアルを予定しつつ、OS開発のためにアナハイムからUAIへ貸与されていたが、システムエンジニアを務めていたR・フォード博士が反連邦組織「FAMAS」についての重要情報を入手してしまったことで、フォード博士の自決後、急遽そのデータを託された状態でルナツーのフョードル・クルムキン司令の下へ発送された。
輸送を請け負ったファートランスポートサービス社の貨物船「ルピナス」がFAMASのMS部隊の襲撃を受けた際に、ルピナスの船長ルビー・ヒューゲットをパイロットとして登録して起動し、初の実戦を生き延びる。以後、ルピナスを保護したスペースパトロールの支援を受けつつ、FAMASの攻撃を退けながらルナツーを目指すことになる。
FAMASに関する事件が一応の終息を見た後には連邦軍に引き渡されているが、以後の消息は不明。
余談
「理論的には完全自律行動が可能でありながら『良心』としてのパイロットを必要とする」というその在り方は、漫画『魔神ガロン』に登場するロボット「ガロン」のオマージュだという。
『Reon』は連載期間が短縮されてしまった作品であり、描かれることが無かった本編以後の展開では、ゼファーファントムシステムという人工知能(AI)の進化による、ニュータイプがもたらすものとは別の「革新」が描かれる予定だったという。
関連タグ
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