概要
東方Projectに登場するレミリア・スカーレットと稀神サグメのカップリング。
レミリアは『東方紅魔郷』、サグメは『東方紺珠伝』にそれぞれ初登場した。
2016年4月現在、原作では両者は出会っていないため、二人の関係性については主に二次創作において様々に想像されるものとなっている。
二名は両者にまつわる要素や行動(いずれか一方の住まう環境への訪問)などにおいて関連を持つ。
「運命」
レミリアとサグメは、その能力を通して「運命」を操作するとされる。
このとき、レミリアは「運命を操る程度の能力」、サグメは「口に出すと事態を逆転させる程度の能力」として象徴的に語られている。
操作する内容について、レミリアについては具体的には語られていないが、サグメについては「 言葉によって運命を逆転する 」という具体的な内容と方法が『紺珠伝』作中のストーリーを通しても描かれている。
またレミリアの能力にまつわる語が「操る」という、その対象の広義性やレミリア自身による操作内容の任意性を有すると読み取れるのに対し、サグメのそれは「運命の逆転」に限定されるという違いもある。
サグメの場合はその操作結果にサグメ本人の任意性が直接介入できないため、『紺珠伝』などでもサグメが言葉や相手を慎重に選び、そこから生まれるであろう運命の逆転の有りようを想像することでサグメが意図する運命へと至る任意性を獲得しようとする様子も描かれている。
地上と月
レミリアとサグメはそれぞれ地上(幻想郷)と月(月の都)に住まう存在である。
今日の両世界は自由に行き来する手段(特に地上から月へと至るためのもの)が極めて乏しく、また両世界間には住民たちの精神的な溝や、特に月側において地上の面々を受け入れることの出来ない特殊な事情などもある。
そのような情勢にあってレミリアとサグメの両者は、作中でそれぞれ別の世界へと至った経験を持つ数少ない面々である。
レミリアは『東方永夜抄』において永遠亭の月の人々と出会ったことで月への興味を抱き、後に『東方儚月抄』において十六夜咲夜など自らが館主である紅魔館の面々やそこに住まう友人のパチュリー・ノーレッジとの協同によってロケットを建造し、実際に月へと至る旅行を敢行した。
この際は月の都には至れなかったものの月の海や海岸などの裏側の月の環境を体験し、現地の人々とスペルカード戦を楽しむなどレミリアなりの「 フロンティア 」を体験できたようである。
一方のサグメは『紺珠伝』において当時攻撃にさらされていた月の都の防衛にあたり、地上からの人間を通すことで運命を逆転し、純狐を退けた。
しかし純狐と同調するヘカーティア・ラピスラズリが、夢の世界に設置した月の民の精神の退避用の月の都に対して引き続き包囲を継続したため、これに対処できる地上の人間(先の純狐を退けた人間)の協力を求めて地上に降り立っている。
レミリアとサグメはそれぞれ状況は異なるものの自らの意思で相互の世界を体験しているのである。
この他の関連要素
レミリアは先述のように紅魔館の主であり、サグメは月の都において「 高い地位 」にあるとされるなど、それぞれの社会や組織で責任ある立場にあることも共通している。
またそれぞれ姿かたちは異なるものの背に羽や翼を持つことも共通している。
二次創作では
二次創作では先述のような二人の要素なども加えて、様々な「レミサグ」が想像されている。
例えば二人がどのように出会うのかということをはじめ強気なレミリアが寡黙なサグメとどのように対話を広げていくのか、サグメがレミリアが話している間をどのようなことを考えているのか、そんな二人の仲はどのように進展していくのかなど、二人ならではの凸凹としたコミュニケーションが想像されている。
「レミサグ」には二人の能力に関連した創作アプローチもあり、例えば「言葉にすることで図らずも何かの運命を逆転しまう」ことに悩むサグメの運命を操作しようと試みるレミリアや、レミリアの何かの運命をうっかり「逆転」してしまい、レミリアをはじめ紅魔館の面々がそのフォローに奔走するなど、ともすればトラブルメーカーともなりうるそれぞれの能力についてシリアスなものとしてもコメディ的なものとしても多様な想像がなされている。
この他、レミリアについてはスペルカードに見るネーミングセンス、サグメについてはそのポーズなど、そして先述の両者双方共の能力なども通して所謂中二病的な要素としての二人を見出す二次創作もあり、レミリアとサグメの出会いを地上と月を隔てて趣味趣向が合致する同志たちの出会いと捉える作風もあるなど、レミサグが有するポテンシャルは深い。