概要
牛肉の塊をオーブンなどで蒸し焼きにし、それを薄くスライスしてグレイビーソースをかけて食べるイギリスの肉料理の一つ。
中心部をほんのり赤みが残る程度に焼き上げる(ただしローストビーフはたたきとは違い芯まで火は通っており、生焼けではない)のが最上とされ、一つの肉塊から二つしか取れないエンドカットと呼ばれる両端の部分は一番旨味がしみ込んでおり、注文時にこの部分を指定するなどエンドカットを好む人達はいる。
またサンドイッチの具やハッシュドビーフに用いられたり、残り肉を活用した調理法としてイギリス式カレーが生み出されたりした。
日本ではおせちの一品に起用されたり、バイキング形式のレストランでは目玉として提供される事がある。
プロシュートハムのように薄く削っている場合もあるが、薄切りの食べ方を広めたのはフランスだったりする(さんざんイギリス料理を虚仮にしていたフランスでも、ローストビーフだけはその旨さを認めていたようである)。
なお、日本では韓国のユッケとカツオのたたきの間の子のような「牛たたき」とも言われた半生肉料理があり、菌の付着しやすい表面をコンロやバーナーなどで炙っていた。だが、牛肉の生食が法律で規制されるようになった昨今ではまずお目に掛かれない。ローストビーフをグレイビーソースではなく、おろしポン酢などで食べるものを代用でそう呼んでいるだけである。
関連イラスト
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ローストビーフの作り方(炊飯器で作るレシピ)