概要
ワイという言葉は、日本の近畿地方、特に関西地域で一般的に用いられる一人称代名詞であり、親しみやすい響きを持つのが特徴である。関西弁においては日常会話で多用され、主に男性が使用することが多い。近年ではインターネット上の特定のコミュニティ、特になんJ(2ちゃんねるの「なんでも実況J板」)でも当然のように使われている。
ワオ、ワア
ワイという単語をキーボードで入力する際、「w」、「a」、「i」の順にキーを押する。しかし、PCの「QWERTY配列」では「i」の隣に「o」が配置されているため、タイプミスとして「ワオ」となるケースが頻発する。このミスは、文字を入力する際の指の動きや、慣れないタイピング操作が原因と考えられる。同様に、「i」と「u」を間違えた場合に「ワウ」という形に変化することもある。また、スマートフォンやタブレットのフリック入力を使用している場合、誤って「ア行」を選択した結果として「ワア」という表記が生まれることもある。
キャラクターとしてのワイ
なんJでは、ワイは単なる一人称を超え、しばしばキャラクターとしても扱われることもある。SS(ショートストーリー)や二次創作作品の中で特に顕著で、汎用的な「名前のない主人公」を演じる役割を担うことが多く見られる。この点において、ワイは「俺くん」や「ぼく」と類似した役割を果たし、読者が自己投影しやすい存在として機能する。
二次創作におけるワイの位置づけ
ワイは多くの場合、コミカルで少し哀愁漂うキャラクターとして描かれる。その性格や立ち位置は、作品ごとに変化する柔軟性を持っている。以下が代表例。
うるさいですね…、イタイイタイなのだった
「ご注文はうさぎですか?」のキャラクターであるチノちゃん(香風智乃)と絡むパターンでは、チノちゃんにイタイイタイことをされるワイが描かれる。この構図は、読者に笑いや共感を誘う典型的なギャグ、そしてセクシャルな内容として機能する。
ちなみに初出はなんJではなくVIPで、主人公も「ぼく」だった。他にもネタSSのチノちゃんは、スタバ爆破、私の子宮などのなんJと関係ないネタも取り入れている。
ルフィ「ワイー!俺達の仲間になれー!!」ワイ「む、麦らァ・・・」ポロポロ
「ONEPIECE」の主人公モンキー・D・ルフィがワイを一時的に仲間にするも、続編『ルフィ「お前もう船降りろ」ワイ「え?」』にて何らかの理由ですぐに船を降ろされるという展開は、シュールなユーモアである。
詳細は→麦らァ
なお、このテンプレがウケたのか、その後ワイがアニメや漫画の様々な組織に加入しては解雇されるというネタSSが多く投稿された。
(ワイが加入する組織はZ戦士、鬼殺隊、国家錬金術師、調査兵団、幻影旅団、十本刀、ウマ娘など多岐にわたる)
ワイの容姿
ワイをイラスト化した際の外見は、いくつかのパターンに分けられる。特に多いのは、「やきうのお兄ちゃん」の姿を借りた目が大きく、鳥の口端のような尖った口が特注なものである。一方で、トップ画像のように、完全に「普通の人間」として描かれることもある。