CV:手塚ちはる
概要
バフラム軍に所属する女性士官。好戦的な性格で死に場所を求める戦闘狂。
シリーズ第一作『ZONE OF THE ENDERS Z.O.E』でボスキャラ(実質的なラスボス)として登場。以降の作品でも何らかの形で存在感を示している。
『ZONE OF THE ENDERS Z.O.E』
ノウマンの部下で、ジェフティ・アヌビス奪還部隊の副長を務めている。
乗機は機動性に優れたC型オービタルフレーム「ネイト」。
作中では偶然ジェフティに搭乗した少年、レオ・ステンバックの前に幾度となく立ちはだかるライバル的な存在。レオの事は「ガキ」と見下しており、彼との戦闘に敗れて見逃された際には「戦闘で迷うごとに一つ何かを失う」と警告している。そして、その言葉通りレオを挑発する為にヒロインのセルヴィス・クラインを銃撃し、彼女に瀕死の重傷を負わせた。
最後はコロニー・アンティリアのシャフト爆破作戦に参加し、大破したネイトをメタトロンの力で再生した異形の姿(通称:ゾンビネイト)と化して立ちはだかるも敗北。レオは木星重力圏に囚われたヴァイオラを救出しようとしたが、彼女は助けを拒み、レオに自らの生き様を語りながら大気圏に突入。かつて愛した男、ラダムの名を呟きながら燃え尽きていった。
『Z.O.E-2167 IDOLO-』
ゲームの前日譚にあたるOVA『Z.O.E-2167 IDOLO-』では、主人公であるラダム・エヴァンズの部下として登場。彼と共に最初のオービタルフレーム「イドロ」のテストパイロットを務めた。
本作では5歳の頃に火星独立反対派のテロに巻き込まれて宇宙線病を患い、荒れた生活を送っていたが、ラダムの心意気に惚れてバフラム軍に所属したという経歴が明かされている。
当時は本編のような戦闘狂ではなく、ラダムを献身的に支える穏やかな性格だった。しかし、ラダムにはドロレスという恋人がいたうえに、宇宙線病の後遺症で女性機能を失ったヴァイオラは異性として見られていなかった。おまけにラダムはメタトロンの影響で狂っていき、最期はヴァイオラの眼前で敵味方の集中砲火を浴びてイドロごと爆散してしまった。
こうした壮絶な過去が彼女を戦闘狂へと変えてしまったのである。
『Z.O.E dolores,i』
ゲームの後日談にあたるテレビアニメ。ノウマンがヴァイオラの死を惜しんでいる様子が描かれた。また、台詞は無いがところどころでヴァイオラ自身の姿も描かれている。
実のところ『Z.O.E』本編時点でラダムは生きていたのだが、幸か不幸かヴァイオラがそれを知ることはなかった。そして彼女の死を聞かされたラダム本人もなんら興味を示していなかった。
『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』
『Z.O.E』の二年後なのでヴァイオラ自身は既に故人だが、ネイトの後継機にあたる無人オービタルフレーム「ネフティス」に彼女の人格(戦闘データ、好戦的な面のみ)をコピーした「ヴァイオラAI」が搭載されていた。
主人公のディンゴ・イーグリットは元バフラム軍所属だったので生前のヴァイオラとも面識があり、ネフティスとの遭遇時には彼女本人と誤解しかけている。
ネフティスの優れた性能に加え、機体が破壊されたらアージェイトのAIを乗っ取るという本人さながらの執念にディンゴは苦戦を強いられるも、最後はジェフティによってアージェイトのAIもろとも消去された。ただし、アーマーン要塞にはやはりヴァイオラAIが搭載された多数のネフティスが量産機として配備されている。
なお、ヴァイオラAIの消去手段は「アージェイトのブレード攻撃をジェフティのブレード攻撃で弾く→数回弾かれてダウンしたアージェイトを掴んで消去開始」というものだが、弾きのタイミングはシビアであり、失敗してブレード攻撃を当て続けるとアージェイトが大破、ケン・マリネリスが死亡してゲームオーバーになってしまう。
特に周回プレイで使用可能なネイキッドジェフティはブレード数発でアージェイトが大破するほど攻撃力が高い為、この戦闘ではかえって難度を上げる要因となってしまう。