一色小雨
いっしきこさめ
半月一刀流道場の師範代をしている下級役人。心配症で臆病な常識人。
OP終了後、番組は彼のグチと泣き言で始まる。しかし途中から本作を「小雨爛漫!」と述べようとしたり結構図々しい事も言ったり…。(しかし、たいてい全部言い終わる前に提供が終わる。第11話は話の展開上登場せず、リスのホトトが出てきた)
幼いころに母を亡くし、実家では年老いた父と妹の3人で暮らしている。年老いた父を養っているためか、炊事洗濯は万能。父が決めた許嫁を「美人で気立ての良い人」だと思い込んでいる。
ある日上司から、破天荒な振る舞いを繰り返していた主人公・空乃天晴のお目付役を命じられたが、捕まれば打ち首になるかもしれない彼のことを放ってはおけなくなり「大人しく牢へ戻れ」と説得するも失敗。
役人たちからの手から逃れるべく、天晴が蔵からつながる洞窟にて保管してあった蒸気船を使って海へ飛び出したため、自身もあわてて船へ飛び乗ったのはいいが、自身のレバー操作により蒸気船が暴走。漂流した挙句に偶然近くを通りかかったアメリカ船籍の船舶に助けられてロサンゼルスへたどり着いた。現地開催の「アメリカ大陸横断レース」の優勝賞金で帰国のための資金に出来る事が分かり、天晴と行動を共にする事になる。
努力家でいかなる時も剣の稽古は欠かさず、日銭を稼ぐために「殴られ屋」をやった際は挑戦者たち(プロのボクサー含む)のパンチを軽々と避け続けて一切喰らわないなど、身のこなしは相当なものであるが、幼少期のトラウマ(眼前で母を斬殺された)からか、肝心な時に抜刀して攻撃することができず竦んでしまうため、相対した者たちからは腰抜け扱いされている。
また、同じく剣の腕に覚えのあるアル・リオンとはお互いに認め合う仲ではあるが、小雨との手合わせの後、アルはソフィア・テイラーに「彼の強さの底が見えなかった」と評する一方で「暗い霧が彼の剣を覆っている」みたいだとも語っており、小雨が人知れず抱えている苦悩をある程度察している模様。
心配性でヘタレな一方、必要とあらば相手に頭を下げることも厭わないなど、良い意味で「武士らしからぬ」一面を持っており、基本的に人当たりも良く生活力も高いため、発明にかけては天才的だが生活力が皆無な天晴とはあらゆる点で好対照。
また、何かとチームメイト(?)のホトトを子供扱いして怒らせているが、これも年若い彼を心配してのことである…が、敵討ちに執心するホトト本人には(いまいち小雨の言葉が足りないこともあって)全く理解してもらえていない。
チーム内でのポジションは不明(本人はリーダーを自称している)だが、前述の通り炊事洗濯といった家事全般に強いため、あえてポジションを当てはめるならばサポートといったところか。
とは言え、天晴とホトトは自身の目的以外には頓着しなさ過ぎるためにチームとして繋ぎとめたり、対外的な交渉やその他雑用を担っているのは小雨であり、むしろ小雨がいなくなれば本格的に崩壊しかねない。
常識人ゆえか発想もおおむね常識的であり、生活費を稼ぐためのダイナーでの仕事中(後述)に、アルから譲り受けたレーシングカー・AL9を売りはらえば「アメリカ大陸縦断レース」に参加することなく日本行きの旅費を稼ぐことができると思いつき、仕事中にもかかわらず天晴の元へと勇んで走るが、時すでに遅くレーシングカーは天晴の研究材料としてバラバラに解体されており、ガックリと肩を落として仕事先に帰っていった。
家柄のためか少々保守的な面があるが、一方で異国・異文化に対する適応力も思いのほか高く、生活費を稼ぐため一時的にロサンゼルス市内のダイナーで働いた時も給仕の仕事をそつなくこなし、レース出場に伴う退職の際に店主から「いつでも戻って来い」と言葉少なに退職を惜しむ声をかけてもらうなど、天晴とはまた違う方面で有能な人物といえる。
バッド兄弟からホトトを助けようとした過程で見つけたリスの「ホトト」を連れて行き、度々こちらのホトトに愚痴を聞かせている。
【注意】ここから先はアニメ後半のネタバレを含みます。
レース三日目、レースの先頭を走っていた集団を全滅させた犯人たちを追って、天晴・ホトト・リオン・夏蓮らと共に、犯行現場近くの寂れた宿場町を訪れるが、すべては敵の計算の内であり、そこの保安官に化けていた犯人グループの頭であるホトトの父を殺した男に騙され、逆に一行は追い詰められてしまう。
この期に及んでも小雨はトラウマのせいで刀が抜けず竦みあがってしまい、犯人たちからも完全に舐められた挙句、他の仲間たちは囚われて連行される中で、腰抜けとして一人だけその場に放置されるという屈辱を味わう。
その後、あまりの情けなさに町のバーでひとり自己嫌悪に陥るが、バーの女将のやりとりをきっかけにトラウマを乗り越えたことで覚醒。
仲間たちがまさに首吊りにされようとしていたところへ間一髪で助けに入ると、銃で武装している犯人グループの手下たちをあっという間に倒し、最後の一人となってもしぶとく抵抗を続けるホトトの仇も半月一刀流奥義「烈・永久不知夜」で斬り伏せ、完勝。
仲間たちを助けると共に、ホトトの仇を討ったことで彼との関係も改善した。
前日のトラブルなどにより、コース変更に伴う休憩を挟んだレース四日目、改めて仕切り直しとばかりに天晴・ホトトと共に威勢良くスタートを切るが、ほどなくして本性を現して本格的に行動を開始した本物のギル・T・シガーと対峙することとなる。
ほぼ1対7にも拘らず優勢に立ち回る化物じみたギルの戦闘能力の前には、さしもの小雨の剣技も思うように通用せず、そればかりかギルの癇に障る物言いをしたために不興を買って銃撃された天晴を庇って瀕死の重傷を負ってしまう。
ほぼ全員のマシンをことごとくギルとその手下たちに破壊されてしまったため、荒野の真ん中で病院に搬送することもできず、文字通り絶体絶命の危機を迎えた小雨だったが、レース序盤で出遅れていたのが逆に幸いして、唯一マシンをギル一味に壊されなかったバッド兄弟のマシンが現場に合流。
彼らのマシンで辛うじて息があるうちに町へと戻り、病院で手術を受けることができたものの、危険な状態からはなかなか脱することができずに生死の境を彷徨うことになる。
そんな中において、改めて小雨の存在の大きさと自分の無力さを痛感した天晴は思考停止状態に陥るほど動揺し、町外れの水辺のほとりでひとり慟哭するのだった。
その後、自分を探しに来たホトトと共に病院へと戻った天晴が見たもの。
それは「ベッドの上で顔に白い布を被せられて横たわる小雨の姿」であった。
…が、直後に小雨が白い布を吐息で吹き飛ばして息を吹き返したことをアピール。
生真面目な彼にとっては渾身のブラックジョークだったようだが、視聴者はともかく事前に「小雨の意識が戻った」と知っていたであろう天晴とホトトには(相応に喜んだ表情は浮かべていたものの)華麗にスルーされ、とりわけ天晴からは「余計なことをするな」とまで言われる始末であり、小雨は仲間のリアクションの薄さを嘆くのであった。
なお、このとき小雨の命をつないだのは当時(20世紀初頭、日本では明治後期)の日本にはまだ存在していなかった輸血による治療法であった(日本で輸血が初めて行われたのはもう少し後の大正時代)。
小雨はこの進んだ医療技術を引き合いにして、「誰も俺を止められない」「俺がいる限り新しい時代など来ない」と豪語し暴虐の限りを行うギルであっても、日々進歩し続ける技術によってその力を止めることができると天晴に説き、彼の再起を促すのだった。
「お前がどこまでいけるのか、他人に決めさせるな」
小雨が天晴を庇って重傷を負った回(10話)の次回予告(エンディングテーマの中で挿入される形式になっている)では、前述の「白い布を顔に被せた小雨」のシーンが使われており、視聴者に対するいわゆる「クリフハンガー」を狙ったものであることは想像に難くない。
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