概要
たとえ生命に関わるほどの傷を負っても、どんな強敵が相手でも、心の炎は絶えず燃やし続け立ち向かう煉獄杏寿郎の覚悟。
その生き様は正しく炎の柱のように、強く暖かく明るい先を照らし、人々を導く信念と精神が現れている。
俺(煉獄杏寿郎)の責務
煉獄杏寿郎の責務は「人を助ける事」
それは杏寿郎の幼少期に、重い病を患っていだが凛として強かで慈しみ在る母・瑠火から教わった事であった。
「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」
(この「人を助ける」教えは、物語後半で杏寿郎の意思を受け継いだ隊士や、杏寿郎と対峙した武闘家の鬼に縁ある人物も似た事柄を語っている。これらは自然の摂理であり、瑠火が語る思いもこれに通ずる話であったのだろう。)
杏寿郎の生家「煉獄家」は代々、人知れずに命をかけて悪鬼から只人を守る家系。繋がりのある政府非公認の組織・鬼殺隊では、高い実力者の称号である「炎柱(えんばしら)」を輩出していた。それ程に「強く生まれる者」という矜持と信念が受け継がれており、杏寿郎もその一人であった。
亡き母・瑠火の教えと「思い出」は長男・杏寿郎の心を熱く燈し続けていた。
日常生活では、杏寿郎なりに周囲の人を気遣う姿勢をみせており、どのような経歴を辿っていようと年齢や男女分け隔てなく接していた。その大らかで面倒見の良い人柄は、心を明るく照らす炎の暖かさもあり、実際に周囲の人々は彼を慕い、同期の柱たちは大きな信頼と好感を抱くほど篤い心を持っていた。
戦闘時には、大きな怪我を負っても、どんな難敵が相手でも立ち向かう覚悟と胆力を発揮し、多くの人たちを救おうと努めた。
「俺は俺の責務を全うする」
「ここにいる者は誰も死なせない」
そして本台詞「俺は俺の責務を全うする」を発して己に活を入れる窮地。
片目を潰されても、胴を貫かれても、煉獄杏寿郎の責務「人を助ける」を全うするため、上弦の参という強敵と競り合い、心を燃やし立ち向かい続けた。
そしてその焔は自らの輝きと引き換えに、その場にいた大勢の無辜の民と、後に続く者たちを、上弦の参という強大な魔の手から守り抜き、誰一人死なせず力強く散った。
正しく炎の柱となって先の道を照らす強さ、逞しさ、明るさ、愛おしさは、たとえ彼が居ずとも「人を助ける」支えに、人々の心に繋がる生き様であった。