概要
本作のヒロインでくノ一。推定年齢十代後半。忍びとしての階級は不明（おそらく中忍か上忍と思われる）。元々は「出浦の里」出身であったが、現在は既に抜けている(所謂「抜け忍」)。
本編では「しづり」とほとんどの人から呼ばれており、メインヒロインにもかかわらずフルネームが判明したのは第31話とかなり遅いが、同人版・単行本版では第1話目でフルネームを名乗っている。
妖魔に襲われていた安海政を初めて助けて以降、自分の身の回りの面倒を見ることを条件に彼を護衛している。
くノ一としての戦闘能力は高く、自分の何倍もある大きさの妖魔も無傷で仕留めるほどだが、家の中では絵にかいたようなニートでサブカル好きなオタクであり、基本一日をゲームをして過ごしている。
尚これでも里に居た頃に比べると腕が落ちているらしい。
言動も忍びの時は基本はクール、普段の時は面倒くさがりとオンオフはしっかり切り替えられる。
unico版では声のトーンもガラリと変わっている。
政のことは「つーちゃん」と呼んでおり、彼のことは口では「ニート生活の要」と言っているものの、普通ならば怒られるであろうニート行為を繰り返してもすんなり受け入れてくれる寛容さには若干翻弄されている。
政のあまりの寛容さと素直さに、たびたび乙女心とニート魂がせめぎ合いを起こし、ニートらしからぬ気遣いを発揮してしまう。
unico版では「ラブコメ耐性：激低」と称されるほど。
また、政を守るという使命感は人一倍強く、彼に牙を剥くならたとえ同じ里の者でも容赦し無い。
一方で疲れて居眠りして政の危機に気付かなかったときはすごく落ち込んでいた。
本人は飽くまでも主従関係と割り切っているつもりだが、百地彩夢が政に抱き着く姿を見て露骨に苛立つ等、明らかに意識している。
彩夢の回想などから推測すると、里にいたときは真面目だったらしく、一族きっての天才くノ一で時期棟梁も狙えるほどだったとのことだが、どうしてこんなダメ人間になったのかは不明（彩夢曰く「里でも『チョロい』『恋愛耐性0』と囁かれていた恋愛オンチ」だったらしく、少なくてもチョロインの片鱗はあったとのこと）。
その一方で、悩む和泉緋那に対して夜通し特訓に付き合う等の面倒見の良い一面や、どう見ても不自然な彩夢の様子に気付かない等の抜けたところもある。
戦闘時にはマフラーやノースリーブでハイレグの和服を纏い、平常時は眼鏡にその上からジャージ姿(ただしズボンは履いていない)でおり、インナーとしてぴっちりスーツを着用している。(スーツの色はピンク)
戦装束は着用しっぱなしであるが、これについては「ギリギリまでゲームしていたい分、妖魔が襲来してきた時に直ぐに対応できるようにする為」という、真面目なのか不真面目なのか分からない理由がある。(商業版第1巻おまけより)
因みに、このスーツを含めた戦装束一式は、里の技術力によって、忍びの気力を基に作り出したものである為、本人の気持ち次第で瞬時に着脱可能な他、装着の度に新品になるので、洗濯要らずな優れものである。
当初は女性としての羞恥心はそれほど感じなかったらしく、上記の格好で人前に出ることにも特に抵抗は無かったのだが、政への意識が強くなってきたのか政と買い物（しづり的にはデート）に行くことになったときは「ジャージしかないんですけど!?」と大いに困り、仕方なく彩夢に服を借りている。
尚、そうして着替えた姿は町中の誰もが振り向くほどの美少女になっていた。
但し、この状態でも武器は携帯しており、突然の妖魔の襲来にもその服装のままで対応していた。
以降はパーカー姿も披露しており、さすがにジャージ以外の服も着るようになった模様（ただし、やはりズボンは履かずに中は忍び用のスーツ）。
家事は基本的に政任せで自身は全然できず、政が風邪をひいた時に雑炊を作ろうとして失敗していたほどだったが、後に隣に引っ越してきた緋奈に料理を教えてもらい、それなりに作れるようになった。
上記の通り年齢は明言されておらず成人しているかどうかは不明だが、酒に弱い。
内心では政に寄生してることには負い目を感じており、それによって元々の使命に反して、政の力を覚醒させて戦わせることは拒んでいた。
しかし、それを元師匠である葉月沙耶に咎められ、用済みとして処分されそうになってしまうが、それを政に庇われて事なきを得る。
後日、政を戦わせることを決めたと同時に、彼にばかり負担を強いることを辞め、「ニート辞めるね」と宣言してゲーム断ちを始める。……のだが、ゲーム漬けだった彼女には苦行以外の何物でもなく、半ば廃人状態になりかけている。
なお、政の世話になる前は、政と同様の「野良武士」の子孫たちに寄生しながら妖魔から護衛→一か月ほどで妖魔が出なくなる→次の寄生先を探す、という生活を繰り返していた。
しかし、政の場合は半年たっても妖魔が出てくる上に徐々に強くなっており、その点にも焦りを感じている。
