概要
白鳥士郎作の小説・アニメ『りゅうおうのおしごと!』の登場人物。
cv:井上和彦
日本将棋界の頂点に立つ第一人者、他の棋士からは畏敬の念を込めて「神」と呼ばれる。
獲得タイトル98を誇り、七つあるタイトルのうち、竜王以外の六つのタイトルで永世資格をもつ。
かつては七冠を独占していたが三冠に後退、しかし、そのうち棋帝を奪還し、名人、盤王、玉座に加えて四冠、八一と戦うまでタイトル総数99となっている。
粘り強さと負けない将棋、オールラウンダーとして定評のあるA級棋士・山刀伐尽八段をパートナーとして戦術・戦略を研究、慢心することのない名人にかなう棋士は現在のところ見あたらない(かつては名人の七冠独占を阻み、タイトル総数27を誇る月光聖市九段が好敵手であったと思われる記述があるが)。
九頭竜八一の竜王奪取から1年、名人が竜王戦挑戦者に決定、永世七冠と通算タイトル100をかけて八一を相手に3連勝とするが、追いつめられた八一が逆襲、4連敗を喫し竜王奪還に失敗する。
八一は第4局の対局中、名人の駒をもつ手が震えるのを見、この人もやはり「人間」ということを認識する。
11巻で名人の防衛を果たして100期に到達。将棋連盟の説得(月光のゴリ押しというほうが正確か)により、半ば強引に国民栄誉賞を授与された。その受賞記念のスピーチで、明らかに当時スランプに陥っていた銀子へ間接的なエールを送り、彼女を立ち直らせ、将棋星へと導いた。
余談
「白髪交じりの中年男」という風貌、「娘が2人いる」という記述に加え、永世七冠の資格をもち、タイトル通算100(2019年1月現在99)がニュースとなっていることから、モデルは当初からあのお方との噂が立っていたが、アニメ12話でその風貌がわかり、もろにこのお方がモデルになってしまった。
後に作者の白鳥もこの事を認めている、どころか、同作世界の当該本人とのこと。文字媒体ということを逆手に取って、敢えて人物像の描写を必要最小限にし、読者の想像に委ねたのだという。その目論見はアニメ化で見事に成就し、あのお方のそっくりさんが出来上がったというわけである。ちなみに5巻の3連勝4連敗は実際にあった話、しかも実際の竜王戦(2008年の第21期)での出来事が元ネタである。
なお八一は、彼が名人でなかった期間も含めて「面倒なので名人と呼ぶことにしている」らしい。